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形而上学 実践哲学の学び Vol.4

第一章 概論

4.させられている

 今日、科学技術の進歩は著しく、
生活は便利になり、欲しい物は手に入り、
豊かな生活が当たり前と思っている。
 しかし、物以外にどうにもならないことが有る。
 人間は、わずか一分先の未来の事すら、
知ることができないし、
日々の運命を思いのままにならない。
 いくら「生まれなければ良かった」と
思っても生まれているし、
いくら「死にたくない」と思っても、
死ななければならない。
 「幸せになりたい」と、日々努力するのに、
不幸になるのは何故なのか?
 世の中の営み、仕組みは、
いくら人間が知恵、
力でもって科学的究明を行っても、
まだ解明できない事ばかりだ。
 いくら人間が意志の力でもって、
運命を変えようとしても、
不可能なことだ。
 それは、まだ科学で解明できていない
「或る存在」が在るからで、
実は、人間を始め動植物、鉱物、
天体に至るまで、宇宙間に在るあらゆる物質は、
人間や動物の意志以外の
「或る大きな力(エネルギー)」によって、
刻々と動かされている。
 物理的、整理的な営みも、
日々変化する人の運命も、
目には見えない「或る存在」
「或る力」の作用なのだ。
 そして、自分が成したつもりが、
実はこの「或る力」によって
動かされていて、自分以外の周囲、
周辺の出来事、状況もすべて
この力によって
「させられている」のだ。

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