新鮮さは放っておくことから?~ZOOMで読書会 その29の後半
29回目の「ZOOM読書会」。学生時代の友人「🐰さわ」と 私「🐻くば」が、それぞれ 自分で決めたテーマに沿って 本を紹介しあいます。
今回のテーマは、🐻くばが「開店!本屋さん」、🐰さわが「大河の予習はこれでばっちり」です。
長くなったので、2つに分けて記事にしました。こちらは後半です。
過去の読書会はこちら
☆🐰さわ☆
<テーマ>大河の予習は、これでばっちり!
とうとう始まりました。今年の大河ドラマ「光る君へ」。歴史好きなんだけど、大河ドラマをしっかり見始めたのは、わりと最近。大河ドラマで好きなのは、私程度の歴史好きが、あまり知らない時代や人をとりあげたもの。
「鎌倉殿の13人」「おんな城主 景虎」「いだてん」「平清盛」「青天を 衝け」 このあたりが好き。
「鎌倉殿の13人」以外は、視聴率が低かったみたい。でも、おもしろかった。「いだてん」とか「平清盛」なんか、めちゃくちゃ低評価だけど私は面白かった。だから「光る君へ」も期待大。そして、今のところ期待通り。
あまり知らない時代だから、ドラマをより楽しむために予習が大事!・・と言うことで、読んだ本は・・
1 千年の黙 異本源氏物語 他 森谷明子
森谷明子さんの三部作(今のところ)。主人公は紫式部。物語の中では探偵役。定子や道長、清少納言も出てくる。
定子の猫がいなくなってそれを探すところから始まり、源氏物語の「かがやく日の宮」が消えてしまった理由、「雲隠れ」がなぜあの形になったのか、貴族の家に押し入った盗賊の顛末、源氏物語の「玉鬘」や「若菜」につながるストーリー等々。貴族社会のあれこれだけでなく、紫式部に仕える阿手木がいることで、庶民の暮らしも垣間見える。
でも、あまり知らない時代だから、この小説をより楽しむためにも、もっと「予習が大事!」だった。そこで読んだのは・・・
2 この世をば(上)(下) 藤原道長と平安王朝の時代 永井路子
道長が主役の物語。兼家、道隆、道兼、そして、裏から歴史を動かしたキーパーソンともいえる詮子等々が登場。権謀術数渦巻く貴族社会の中で、取り残されていたように見えた道長が、幸運にも恵まれのし上がっていく。
歴史上の様々な出来事にも 触れられているので、森谷さんの三部作に出てくる人物や事件が「実際にあったんだ!」と驚いた。こっちを先に読んでいた方が 絶対楽しめたと思う。
さらにドラマをより楽しむためには「源氏物語」を読んでおいた方がいいと思う。
ドラマが始まる前、「源氏物語」は挿入されないという公式発表があったので、予習には「源氏物語」は必要ないと思っていた。
ところが、始まってみると、随所に「源氏物語」のエピソードが出てくる。私のごくごく浅い知識でもいくつか見つかったのだから、詳しい方はもっと見つけてニヤリとできるはず。私もニヤリたい!
「源氏物語」を読まなければ!
でも、はるか昔に「あさきゆめみし」(大和和紀)を読んで、読んだ気になっている私には、ハードルが高そう。そういえば、退職したら全巻読もうと思って買ったビジュアルシリーズがどこかにあるはずなんだけど。
そこで、思い出したのがこの本。
3 大掴源氏物語 まろ、ん? 小泉 吉宏
タイトルも忘れていたんだけど、いろいろ検索したら出てきた。54帖が、各帖見開き2ページ8コマの漫画でまとめられている。相関図や解説などもところどころ差し込まれていたのもよかった。タイトル通り「大掴み」だが、何となく読んだ気になれた。
実は、これらの外にも紫式部をはじめ、和泉式部や清少納言が登場する本を何冊か読んでみた。
ドラマを見始めていたので、すごくわかりやすかった。
登場人物を 俳優さんの顔でイメージしながら読んだ。まだ登場していない人物は、ネットで調べて読んだ。同じ人物や事件が 様々な角度から 何度も描かれているので、名前も聞いたことのなかった事件が、本能寺の変くらいに なじみのあるものとなった。
さらに、まだ、図書館に予約している本があるので、いずれまた、第二弾を。
実は、この読書会を行ったのは2月末。(途中まで原稿は作っていたが)2ヶ月以上もずっと放っておいてしまった。
当時は雪に埋もれていたが、今は春の花が次々と咲いている。始まったばかりだった大河「光る君へ」も、もう中盤に入るのではないだろうか。
ただ、放っておいて 忘れかけていたことも 悪いことばかりでもなかったようだ。何だか新鮮な気持ち、初めて本を教えてもらった気分で記事が書けた。(単に「すっかり忘れていた」とも言う)
大河ドラマや歴史物は、あまり得意ではない私。今回、忘れかけていた読書会の記事を書いて、「ああ、これ読んでみたい」と思ったのが「大掴源氏物語 まろ、ん?」。幸い、図書館に所蔵しているようだ。借りてこよう。
読んでいただき ありがとうございました。