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updataDX22レポート【前編】

”DXでビジネスをアップデートする国内最大級イベント”updataDX22について、ほんの一部ですがレポートお届けします!
僕はカスタマーサクセス部(CS)でオンボーディングに従事している一参加者で、その観点で記載しています。DX全般のイベントですが、CSご担当の方にもお役立ち情報満載かと思います。
昨日今日はオンライン視聴、明日(既に本日)は会場に行ってみます!


「updataDX」は新たなる時代のDXを考えるビジネスカンファレンス

updataDXは、ウイングアーク1st 社が主催する1万名以上のビジネスパーソンが参加する大型イベントです。
一昨年と昨年はオンライン、今年はリアル会場参加も復活しハイブリッド形式での開催、60以上のセッション、約30社が出展する展示エリアなど臨場感あふれる体験が出来きます。
以前はウイングアークフォーラム、そしてupdataNOWとイメージ刷新し、僕が知る限りでも15年以上開催しているはずです。
ちょっとググってみたところ↓下記が出てきました。懐かしいです!

今年、ザ・プリンスパークタワー東京にて下記3Daysの開催、Twitter反応をみても久々のリアルに楽しみにされているコメントが多数でした!
約17000名ものお申込みというのは結構凄い事だと思います。

10.12 Opening Day ※オンライン配信のみ

10.13 Business Trend Day

10.14 DX solution Day

それでは、12日開催の<opening Keynote>、13日開催<NEW SALES>、そして<Theレベニュー会議>についてレポートします。

レポート① すべてはお客様起点から

<Opening Keynote>
変革の時代、DXが向かう先。

~「顧客中心戦略」を描く経営リーダーが知るべき3つの要素~

サクセスラボ 弘子ラザヴィ 氏
ジャパン・クラウド・コンサルティング 福田康隆 氏
ウイングアーク1st  久我温紀 氏

CS界隈ではおなじみのお二人と主催のモデレーターによる豪華メンツの対談、なかなか見ない組み合わせでちょっと感動です!
お二人の著書は下記note末尾に記載してますのでご参考まで。

冒頭、久我さんより、市場の流れ(デジタル時代・DXとCX・カスタマー体験の時代・変革を続ける企業・米国の状況)など背景を解説しつつ、3つのテーマで対談スタート。

要素1 PLGはそのうち来る、だがSLGも必要だ

いきなり上図のようなテーマから、PLGの要素について対談。
CS界隈では、既に色んな記事がでていますが、PLGとはProduct-Led Growthの略で、ざっくりいうとセールスが介在せずプロダクト自身でマーケティング(価値や魅力を伝える)や、お客様を学習に導いたり、無料から有料化へ促したりすることです。
日本ではまだ書籍が少ない(と思います)ですが、昨年2021年に下記が販売されてますので、ご興味あればどうぞ!
僕個人的にはB2CよりのSaaSではかなり有効で、例えば業務特化複雑系SaaSだと結構浸透が難しいのではと考えます。

福田さん曰く、B2Cからの流れでB2Bにも来ているという見解。当時、セールスは「デモをするな」と言われていた時代があったそう。
私40代ですが、前職の出来る営業さんは「デモをするな」と仰っていたこと覚えてます。
(※当時意味合いは、機能でなく営業自ら価値を伝えろって事だったかと)
その時代、社長自らデモ実施した、それはクラウドならではで変化してきたからで、昔からPLGはあると仰っています。だけど、結局お客様に利活用頂くにはその後SLG(Sales-Led Growth)を展開する企業は多いと。
ラザヴィさんも、お客様のチェンジマネジメントにはCS(人)の介在は必要で、「PLGは厳密には正しくなく、Value-Led Growthである」との例を示されてました。(ニュアンス違ったらごめんなさい)
エフォートレス(イライラしない)なPLGは来る、だけど、やっぱりお客様は”人”であるため、利活用・運用戴くためにヒューマンファーストが必要なんだと感じました。

要素2 カスタマーの成功って定義出来ている?

カスタマーの成功(Who起点の経営)にはどうするのかの対談。
福田さんからは、お客さんの成功を明確にシャープに言える人は少ないのではないか?とのご指摘。それはベンダーもお客様側もどちらにも言えると。お客様課題は言えるものの、その先まで見えていないのでは?という見解。
ラザヴィさんからは、「その先」についてダイエットの例をご紹介されており、減量は一時的と聞こえがちだが「その先(かっこいい・かわいい)」がある、と。単純にダイエットプログラムを終えるのではなく、「その先」とのGAPを支援できれば良いと仰ってました。
僕もCSですが、良く「プロダクトレクチャーではない」と言います。説明だけしても、それでCSした気になる,お客様も解った気になる、ではダメで「その先」利活用・運用をお客様ご自身で出来るようガイダンスが必要と感じてます。
因みに昔(SIer当時)の僕は単なるレクチャー屋さんで終わっていた気がします(ん?いや、そうでもないか・・・CS概念がまだ無かった時代ですしね)
また、CS経営にあたり重要なデータについても言及。
米国ではデータドリブンマチュリティ(成熟度)が上がっており、日本は大分遅れ気味で少し恐怖しているとラザヴィさん。
今やEXCEL活用→組織間データ活用→スタティック(井出訳:スナップショット)からリアルタイム(ダイナミック)、更にその先プレディクティブ(予測可能な)まで必要であるとの話。
福田さんは、データ活用は今日明日一朝一夕では身につかないものとも仰っていました。
またデータ活用もフェイズによって異なり、マーケ・セールスでは『行動』よりも『属性』、導入後は活用状況=『行動』が重要であると述べられてました。
実質、Salesforceの解約でも、よくよく調べてみたら既存からのデータインポートが出来てない(井出訳:使う段階に至ってない)こともあり、CSはそこを助けれることが必要と。
お客様を理解するにはデータは必要である、という内容。次の要素3にも繋がる話です。

要素3 組織横断はプロセス精査とトップダウン覚悟と実行

  • ラストテーマは組織と文化形成の話。
    昔は営業さん1人で抱え込むこと多かったよね、だけど今では1人対応って恐ろしいことですよ、とスタート。
    THE MODELは分業と誤解されている事が多い(※注:CS界隈の皆さんはもうご存知かと)けれど、実際はプロセスのボトルネックを彫り上げていくための考え(1例のモデル)であるとの事。
    中間指標を分解し、”一体何が悪い(パフォーマンス上がらない)のか?”を見るものであるとご説明。
    久我さんも、変数(パラメータ)のチューニングが必要であると述べらていた。
    米国では、AARRR(※)がKPIとして全社共有されていることに言及、ジャーニーの中でちゃんと共有が必要であるとの話。
    個人的には、そのジャーニーがそもそも全社共有されているのか?という気もしました。大体縦割りで自分ところしか知らない(知ろうともしない)組織が多いのではなかろうか。

    ※AARRR・・・下記の頭文字です。詳しくはググって頂ければと思いますがグロースまでのフレームワークです。グロースにはPMF(プロダクトマーケットフィット)の話もつきもので、詳細は今月PMFの書籍が出るようです。(僕も読んでみたいと考えてます)
    https://honto.jp/ebook/pd_32033032.html

  • Acquisition

  • Activation

  • Retention

  • Referral

  • Revenue

またCABについてもご説明あり、日本語では諮問委員会となります。
CABに関してもCS関連で記事が色々出ているかと思います。
お客様のメンバー・経営層レベル同士で議論し、関係性強化・カスタマーマーケリサーチ・PLGなど実施することです。

ウイングアーク1st 社では、エグディクティブ研修やパートナーサクセスカンファレンス、またnest(コミュニティ)での意見交換など色々実施されていますね。

最終的に、企業文化を変えていくにはの対談。
結論、経営陣・役員のマインドセットを変えて頂くしかないと。
ただ、そうそう変わるものではない。だったら「行動」を変えていくのはどうか?との案が出てました。
米国SaaSでは、”みんな、Customerで今何が起こっているか解っている?”と毎回伝えていたり、日本企業でも社長TOP自らサポート実施しVoC(生の声)を聴くなどしているとの事。

VoC、重要なんですよ。これも1つのデータです。
残念ながら縦組織だと、ある組織で把握したVoCが結局そこに留まって、全体ジャーニーで利活用されていない現実も多くあると思います。
CSはプロダクトフィードバックの観点でも重要な概念ですよね。
プロダクトフィードバックの仕組みも重要で、お客様の運用・利活用に本当に必要なのは何か?の判断も必要です。
何でもかんでもプロダクトに反映すりゃええっちゅうもんではない、と僕は思います。

纏め

いや~めちゃくちゃ面白かった対談でした。
今まで見聞きして知っている内容も多かったのですが、改めて話を聞くと考えが洗練される気持ちです。

要素①PLGは何れと言わず目指すべきかと。
因みに、下記マーケジンの「マーケティングの手法がソフトウェアに組み込まれる(40代)」で”PLGが標準になる”のコメントは僕ですw
(エビデンス下図しかないのですが)
気持ち的に僕のようなCS支援も無くなる、それが一番良いプロダクト(In-Product)でお客様にも一番良いと思ってます。まだまだ先ですが。

要素②お客様を知るにはデータが必要、データ分析には目的が必要、CS経営にはジャーニー、組織プロセス、マインドセットを顧客視点に替える事。
よく「顧客解像度」なんて言葉あるけど、果たしてどのくらいの人が具体的に「顧客解像度」を高める具体的な方法を把握しているのか?と考えます。

要素③お客さん起点で共通のKPI(中間指標)が組織間には必要ですね。
ちゃんと継続頂ける(選んで頂ける)マーケもセールスも必要、その後の利活用で継続戴くためのCS・サポートも必要、PL/BS込みのLTV指標があればいいんですけどね~。

最後、ラザヴィさんのSUCCESS LABのSUCCESS GAKOをご紹介。
CSを体系的に学べます。僕はこの実践CSの1期生でした。
CSご興味ある方、オススメです。自社に折衝して予算(投資)取って戴きましょう!


さて、updataDX22レポート【前編】はここまでにします。
本当は下記も続けたかったのですが、【後編】とします。
※【中編】が入るかもですが。

  • レポート② ナレッジ活用が大事、諦めずチャレンジしよう!
    NEW SALES ナレッジとデータで実現する新時代の営業組織のつくりかた

  • レポート③ 発信コミュニケーション・データとCX・結局は人間関係!?
    Theレベニュー会議~DX時代の営業組織を考える~


■updataDX22 タイムテーブル

■会場参加申し込みフォーム ※会場参加の方はオンラインも視聴可能
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■オンラインのみ参加申し込みフォーム
https://info.wingarc.com/public/application/add/28668?ss_ad_code=customer-experience

***おわり***
#updataDX #updataDX22
#カスタマーサクセス #CS経営

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