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【コラム】カウンセリングで考え方のクセを治す方法とは

例えば大型犬を街で見かけたときに、咄嗟に怖いと思ってしまう人がいます。
これは大型犬は自分に噛み付いてくるのではないかという思い込みがあるためです。実際には必ずしもそうとは限りません。

カミナリがなったら怖いという人も同じですし、気難しそうな上司が苦手という人も同じです。まだ何も起きていない段階から、何か良くないことが起こるのではないかという考え方のクセがあり、怯えたり、避けたりしてしまう回避行動につながってしまうのです。

このような思考のくせからくる回避行動傾向は、長年の生存戦略からくるものですが、無意識・無自覚的に行われるため、なかなか正面から向き合い、克服しようとすることはありません。

しかしながら、高所恐怖症のような生まれるつきのように思える個性、特性であったとしても、時間をかけて、丁寧にその根本を紐解いて対処していく頃で、ある程度その不自由さは軽減されることがあります。

カウンセラーは相談者の思考のクセをどう正すのか

思考のクセはさまざまな呼び方がありますが、私は「心理的非柔軟性」という言い方を良くします。
心理的に柔軟な状態が心が軽やかな自分らしい考え方ができているのに対して、それができなくなっている、何かが絡まっているような感じです。

関係フレームという言い方もしますが、人はものごとに自分の頭で関係性を持たせてしまうクセがあります。
大きな犬→噛み付く→痛い という関係フレームを頭で持っている人は、大きな犬は怖いという考えを持っており、無意識に怖がり、避けてしまいます。

しかし、噛まれると痛いということはつながっており、正確な考えですが、大きな犬が噛み付くということは必ずしもそうとは限りません。
子供の頃に犬に噛まれた経験などがあると、その記憶が思考を作ってしまっているのです。

これを可視化してカットしていくことで、少しずつ心理的非柔軟性を持った思考のクセが、解かれていくのです。

親に厳しい教育を受けた人が思考のクセを断ち切るには

私は勉強ができない、スポーツもダメで、仕事でも活躍できないダメな人間だという自己評価の方に多いのが、幼い頃から厳しい家庭環境で育った体験をお持ちということです。

そして大人になった今なお、親の顔色を伺い、親の許可を必要としている人は少なくありません。そしてまたその親も子に対する愛が故のアドバイスであり、関わりであるために、これが問題であると認識することが難しい、分かっていても受け入れられないということがよくあります。

どんな人でも、その人の個性があり、素敵な魅力があり、ポテンシャルがあります。誰かと比較して、勉強ができない、スポーツができないと思い込まされた経験があるのかも知れませんが、それはそのルールの中での話です。

あなた自身の価値が否定されたものでもなければ、総じて仕事ができないダメな人間などと飛躍しすぎた自己評価になる必要などないのです。

自分で自分を客観視することが難しいと同時に、自分の幼少期から一体のような家族との関わりもまた俯瞰して見ることは難しいです。

仲の良い友人関係であっても、だからこそ家族関係に踏み込んだアドバイスやコメントはしにくいということもあります。

カウンセラーはあなた自身の思考の拗れのみにフォーカスして、それを紐解くサポートをしますので、ご家族とどんな関係性であろうとも、フラットにあなたの未来をよくすることだけに集中します。

カウンセラーとあなたは友達でないからこそ、全てを話し合うことができ、共通の友人関係もないからこそ、本音を解放することができるのです。

関係フレームを整理して、心理的非柔軟な思考のクセを見つけ、徹底的にそれらを切り離すことで、軽やかな自分を手に入れましょう。

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