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七夕のゆうべ(仮想現実)

冬弓には、男の子が二人いる。

上の子は7才、下の子は3才。

遠い昔、七夕を楽しみに
していた子供たち。

でもその日は暑さで、
はしゃぎ過ぎて、
下の子が熱中症で倒れちゃった。

日曜日でお医者さんも
開いてなくて、
緊急病院に連れて行った。

軽い熱中症。

大人がちゃんと管理してないと
いけないと怒られた。

当然だ。

大切な子供たちを
この夏から守るのが大人の仕事。

夏は暑さから、
冬は寒さから、
春は花粉から、
守らなくちゃ。

でもいつか、冬弓は
あなたたちを守ってあげれなくなる。

それは、学校に上がったら?

社会に出たら? 
 
そう、自分の力で
生きていかなければ
いけないときがやってくる。

それまで、大切に守って
あげないといけない
小さな命。

誰かと誰かが作りだした
小さな命を守ることに
何の迷いがあるでしょう。

でもね、七夕だから、
織姫様と彦星に
お尋ねします。

子供は欲しいですか?

それとも永遠の恋の方が
重要ですか?

冬弓は、いまだにわかりません。
 

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