ヘルスケアトレンド#1:「治療」以外のステージへの着目と考察
みなさん、お久しぶりです!
製薬業界(CRO)で新規事業企画の仕事をしているヒロシズです。
前回投稿からだいぶ間が空いてしまいました…
ここ数か月間、仕事とプライベートにて、環境とやらなきゃいけないことの優先順位がガラッと変わり、ブログ作成は長らくお休みしてました。汗
ただ、やはり自分が得た情報や経験をアウトプットする機会が欲しいなーと思い、またまたブログを再開することにしました!
今後もゆるゆると無理なく更新していくので、温かく見守っていただけると嬉しいです!
はじめに:毎日ヘルスケア関連記事を読んで見えた、ヘルスケア業界のトレンド
過去の記事でも軽く紹介したことがありますが、私は毎日ヘルスケア関連のあらゆる記事を業務の一環として読み、その内容を毎日上司や同僚に報告しています。
この毎日(毎営業日)記事を読むというタスク、ここ1年半弱続けてきましたが…読んだ記事の数、なんと約2350記事!!
1営業日7本の新しいニュースに触れているという計算になります。
本題はここからですが、これだけの量の記事に触れていくと、例えば以下のようなものが見えてきます。
一企業ならびに競合他社含めた、ある領域での事業の傾向
異業種参入の流れ、参入領域の変化
競争が激化している領域や、撤退が始まっている領域
規制動向
業界にとって転換点とも見れるとある企業の実証実験や斬新な取り組み
これはすなわち、毎日見ている「点」の情報が、続けて見ることで「線」になっていくという感覚です。
そこで今回は、私が日々記事に目を通して感じた「線」の情報と、そこからの考察(=ヘルスケア業界のトレンド)を、なるべく柔らかい言葉で考察していこうと思います!
恐らくこの企画は今後続けていくと思いますので、お楽しみに!
ヘルスケア業界トレンド:製薬業界の事業領域はもはや「治療」だけではない!
製薬業界…という言葉を聞いて皆さんが真っ先にイメージするものは何でしょう?
多くの方が「患者さんを治療するための薬や治療法を作る」とイメージすると思います。
つまり、「製薬業界のターゲットは、病気になった患者、つまり『治療領域』だ」と考えると推測します。
もちろんその通りです。
私も同じ認識です。
ただ、ここ1-2年の各社の事業戦略を見ていると、製薬業界は治療だけではなく、未病、予防、診断、アフターフォローといった、いわゆる治療以外の領域にも注目していることがわかります。
一例を挙げると、以下のような取り組みです↓
ベーリンガーインゲルハイム×エムスリー:間質性肺疾患を含む肺疾患に対するAI等を活用した診断支援に関する業務提携
https://www.boehringer-ingelheim.jp/press-release/20201208_01
武田×エクスメディオ:希少疾患の早期診断をサポートする医師向けサービスを指定難病・遺伝性血管性浮腫(HAE)で開始
https://exmed.io/news/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%81%A8%E6%AD%A6%E7%94%B0%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%8C%E5%85%B1%E5%90%8C%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%80%80%E5%B8%8C%E5%B0%91%E7%96%BE%E6%82%A3.html
エーザイ×埼玉りそな銀行:認知症との共生と予防に向けた業務提携
https://www.eisai.co.jp/news/2021/news202132.html
製薬業界が「治療」以外にも注目している理由の考察
ここからは私の考察になりますが、製薬業界が治療以外の領域にも注目、そして事業を推進している背景は複数あると思います。
例えば…
●(特に製薬会社)自分たちのもつ薬剤が適正にかつ漏れなく患者さんに使用される環境を作りたい
治療開始の前には必ず診断が発生します。
その診断の段階で、適切な疾患名がつき、そして適切な治療が行われることは、患者さんにとっても製薬会社にとっても良い事です。
適切な治療に持って行くために診断の段階を充実させる…という構想を掲げる企業が増えてきています。
特に希少疾患の多くでは、疾患の早期発見が適切な治療等に向けた大きなカギになってきます。
●本丸となる疾患の治療薬開発に繋がるデータが欲しい
未病・予防の段階から入ることで、「どういった人がその疾患になる傾向が高いのか?」などを、データを活用することで分析することができます。
治療ステージに移行する前の患者増を明らかにしていくことも、疾患の治療や早期発見など様々なポイントにて必要になります。
●健康への考え方の変化
昨今は、患者さん個人や社会においても、人の健康は疾患発症後からケアするのではなく、疾患前の予防・未病さらには疾患のアフターフォローが重要だという認識が浸透しつつあります。
これには背景として医療費が膨れ上がっている社会的な現状もありますが、今後加速していくと思われます。
さいごに
製薬業界の注目が「治療」以外のステージにも広がっているというお話、いかがでしたでしょうか?
ネタはまだまだあるので、これからも個人的な目線で見たヘルスケアトレンドについて色々とお話していこうと思います!
また、良ければ私のツイッターにもぜひフォロー&コメントください!
では、また次回!
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