![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/91848543/rectangle_large_type_2_168971251d79890ccaa1f82028f1dca6.png?width=1200)
無料の3Dデジタル生物標本データを3Dプリント(カクベンケイガニ編)
九州大学がデジタル化された生物標本の3Dモデルを1400点以上、無料で公開しています。今回はこの生物標本データの中からカニのデータをダウンロードして3Dプリンタでフィギュアを作ってみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1669195277784-nWKauMuneB.png?width=1200)
3Dモデルデータは下記のSketchfabというwebサイトからダウンロードできます。
↓↓↓↓↓
3Dデータのダウンロード
上記のSketchfabのサイトから作りたい生物標本の3Dデータをダウンロードします。
![](https://assets.st-note.com/img/1669195554952-aSGcL3d65J.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1669195586855-CZ7eXSdI0j.png)
ダウンロードする際にファイル形式が複数の中から選択できますが一番上の「gltf」形式で大丈夫でした。
さて、とりあえずダウンロードした.gltfファイルのZIPファイルを解凍して3Dプリンタのスライサーソフトで直接開いてみたところ、下の画像のようにカニと重なってキューブがありBlenderで簡単な手直しが必要でした。
3Dデータの手直し
![](https://assets.st-note.com/img/1669195736407-N0uWvjfE1q.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1669195984264-NbjAEuC4C3.png?width=1200)
Blenderでダウンロードした.gltfファイルをインポートして開きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1669196019057-Wm4EegH72b.png?width=1200)
カニだけを選択して「ファイル」→「エクスポート」→「Stl」を選んでSTLファイルを出力します。この際、選択したモデルのみエクスポートするオプションにチェックを入れる点に注意してください。
![](https://assets.st-note.com/img/1669196138489-c8PRrx6wNJ.png?width=1200)
※もう一つのやり方としてはカニ本体以外の余計なデータをBlender上で消去するのでもよいと思います。
さて、手直ししたSTLファイルを再び3Dプリンタのスライサーソフトで開きます。今度はちゃんとカニだけの3Dモデルが読み込めました。
![](https://assets.st-note.com/img/1669196365729-HwMPG6wW0E.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1669196470830-0RUxUdyNSz.png?width=1200)
3Dプリンタで造形
スライサーで作成したデータを3Dプリンタに入れて造形開始!
あとは待つだけ。
![](https://assets.st-note.com/img/1669247519797-yazBp9w4O0.jpg?width=1200)
出来ました。
だいたい横幅4.5㎝くらいのカニでしたが2時間ほどかかりました。
足などプリンタのテーブルから浮いている部分を支えながら造形するための「サポート」と呼ばれる土台が付いている状態なので、カニ本体を壊さないように注意しながらサポートをニッパーなどで取り除きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1669247524390-IN7mRRaZVw.png?width=1200)
出来ました!
![](https://assets.st-note.com/img/1669247528416-IPM0pTMIgb.png?width=1200)
白いままではつまらないので息子と一緒に水彩絵の具で色を塗ってみました。3Dプリンタの一般的なPLAという植物由来のプラスチック素材は白い色だと絵具で綺麗に色が乗るので、こうやって子供と一緒に色を塗る遊びにぴったりだと思います。
注意点
今回、ダウンロードした生物標本のデータをそのままプリントしましたがカニや昆虫のような生物の足や触覚などの関節部分は非常に細いため、3Dプリンタで造形したものは関節の部分が非常に壊れやすいです。今回も注意してサポート部材を取り除いたつもりでしたが不覚にも足が一本無くなっていました…。ですのでダウンロードした3DデータをBlenderなどを使って弱い箇所を太くするなど加工してからプリントしたほうがよさそうです。もしくは時間と材料がかかっても良いなら大きめのサイズでプリントする方法もありだと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?