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コンサル企業選定のプロセス

こんにちは。マーライオンです。今回は新規事業企画部門で働いているマーライオンが、コンサルティング企業を一から選定し、新規事業計画の策定を行った経験から、コンサル企業を選定する際のプロセスについて記載したいと思います。

企画部門で働いている皆様の中には、社内に知見がない領域の事業を検討するにあたり、外部にその知見を求めるためにコンサル企業を起用して、プロジェクトを遂行することが求められる経験がしばしばあるのではないでしょうか。

私は金融系やカーボンクレジットに関する新規事業を企画するにあたり、それらに関する知見があるコンサルを起用した上での事業計画策定を企画し、1からコンサルを選定するところから実施した経験が複数あります。

初めてのプロジェクトではいったい何から手をつけていいかわからず、過去の類似プロジェクトを見よう見真似で実施しましたが、社内でそのような実績がなかった場合、どのように進めていいか困ってしまう事になるのかと思います。

今回は、そういった方々に向けて、どのようにコンサル選定プロセスを進めてたかということを記載したいと思います。

大きくは以下の流れで進めました。

  1. 候補となるコンサル企業のソーシング

  2. 候補となるコンサル企業へ依頼事項説明及び初期提案依頼(RFI)の実施

  3. 候補となるコンサル企業へRFPを発出

  4. 各社の提案内容から発注企業を選定

候補となるコンサル企業のソーシング

まずは候補となるコンサル企業のソーシングということになりますが、私が実施した際は、すでに会社と何かしら取引があったコンサルの中から、テーマとなる領域に知見がありそうなコンサルを選び、やりとりをしていた担当者から連絡先を聞き、コンタクトを取る形で対応しました。過去コンサル企業とのやりとりがない場合は、企業のホームページ等からのコンタクトになるかと思います。
私が実施した際は、日系戦略コンサル、外資系業務コンサル、総研系コンサル、ブティックコンサルに声をかけました。各社の提案の特徴についてはまた別の機会に書きたいと思います。

候補となるコンサル企業へ依頼事項説明及び初期提案依頼(RFI)の実施

候補となるコンサル企業へのコンタクトが取れたら、依頼したい事項の説明を行い、それに対する初期提案の依頼を実施しました。
依頼したい事項の説明の内容としては、事業構想案、想定スケジュール、課題、想定ビジネスモデルを説明し、課題に対する対策を事業計画策定支援という形でお願いしたい、という内容でした。

初期提案をしてもらう目的としては、そもそも当該コンサルが依頼事項に対してフィージビリティがあるのかの確認であったり、課題の抜け漏れの気づき、課題に対する対策へのアプローチをどのようにするかの参考、費用感の把握することで、次工程のRFP作成におけるスコープの調整に繋げることでした。私が実際に実施した際はたまたま想定予算とあまり乖離がなかったのでスコープを大きく調整することはありませんでしたが、乖離がある場合は調整が必要になります。

初期提案をそれぞれの企業から受領し、費用感を把握した上で、項目として過不足ないかを確認しながらRFPを作成するプロセスに入っていきます。

候補となるコンサル企業へRFPを発出

RFPの項目としては以下の通りです。
・事業背景
・全体構想
・マスタースケジュール
・ビジネスモデル
・課題
・依頼事項
課題への対策を事業計画策定支援
・評価軸に対する情報提供依頼
テーマに対する知見、テーマに関するコンサルティング実績、コネクション、テーマに関するサービス運用実績
・コンサルサービスについての指定
支援期間、契約条件、成果物の定義
主要成果物の章立て案
・企業情報
・見積もり(金額根拠)
・提案要項
スケジュール、提出方法、提出先、QAシート

RFPを発出後、提案内容の認識合わせの打ち合わせを依頼してくる企業もあります。公平性の観点からお断りするという考え方もあるかと思いますが、私はより良い提案につなげるための姿勢として良いものと評価して依頼は受けていました。

各社の提案内容から発注企業を選定

選定においては、社内での説明が後ろに控えているため、なるべく第三者が見ても評価が一目でわかるように定量的に評価を行いました。
評価軸としては、RFPに記載した軸を重要性に応じて重み付けして定量評価しました。

社内で選定先が固まったら結果の通知を順次行っていきます。選定先とは業務委託契約の締結が必要になるので、それを進めていきます。選定から開始日まであまり日がない場合は、あらかじめ業務委託契約書のドラフトを各社に投げておいて、法務チェックをしておいてもらうとスムーズに進むかと思います。

落選した企業からはその理由のヒアリングの電話があることが多いです。今後の関係性等も踏まえて、回答するのがいいかと思います。

こういったプロセスでコンサルを選定し、最終的には経営会議で予算の承認(計画していた予算をオーバーしてましたが)当該コンサルへの発注の承認を獲得し、新規事業計画プロジェクト実施につなげることができました。

失敗だったなと思ったこと。

以上が一連のコンサル選定プロセスですが、その後のプロジェクトを実施した上で失敗だったなと思ったこととしては、選定軸として会社としての過去の実績を入れていたが、実際にコンサルを行うのは体制に入っているメンバーなので、あまり会社としての実績は関係なく、メンバーの実績を重視するべきだったということでした。

後段のシステム開発フェーズを意識した企画作りを期待して、ITコンサル実績を評価軸に入れておりましたが、会社としてはそういった実績が豊富にある一方で参画メンバーはそういった経験がない状況で、社内のIT部隊との連携も気軽に取れるわけでもなく、システム開発への繋ぎの部分で苦労することになりました。

別に記事で新規事業計画プロジェクトにおいて気づいたこと、失敗だったなと思ったことを記載したいと思います。




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