マーライオン

大手SIer→エネルギー×ブロックチェーンベンチャー@シンガポール駐在 新規事業企画・…

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大手SIer→エネルギー×ブロックチェーンベンチャー@シンガポール駐在 新規事業企画・ブロックチェーン(トークン)・電力・脱炭素。

最近の記事

トヨタ・ブロックチェーン・ラボがテックペーパーを公開

トヨタ・ブロックチェーン・ラボとは トヨタ自動車をはじめとするトヨタグループ6社によって構成されたバーチャル組織で、ブロックチェーン技術の有用性検証やグループ各社とのグローバルな連携を通じて、この技術の活用を推進するために設立されました。 トヨタ・ブロックチェーン・ラボは、「Mobility」をPublic Blockchainに導入して価値を創造する方法を研究してきました。2023年に発表されたToyota Mobility Conceptの中で、Mobility3.0は

    • Web3時代のトークン化革命:従来との違いとその可能性

      近年、「リアルワールドアセットのトークン化」という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、トークン化という概念自体は、Web3の時代が到来する以前から存在していました。本記事では、Web3におけるトークン化と従来のトークン化の違いを明確にし、Web3時代のトークン化がもたらす新たなメリットについて詳しく解説します。 従来のトークン化目的:主にセキュリティと利便性の向上 適用範囲:主に決済システムやデータ保護 中央集権的:通常、単一の組織や企業が管理 限定的な流通:

      • プロジェクト・ガーディアン:デジタル資産の金融における未来を切り開く

        シンガポール金融管理局(MAS)が、デジタル資産と分散型金融(DeFi)の領域を変革する革新的な取り組みを開始しました。プロジェクト・ガーディアンと呼ばれるこの画期的な試みは、資産のトークン化とDeFiの可能性を探求しつつ、金融機関にとって安全で規制された環境を確保することを目指しています。 プロジェクト・ガーディアンとはプロジェクト・ガーディアンは、MASと主要金融機関が協力して、資産のトークン化とDeFiアプリケーションの実現可能性と利点を検証する取り組みです。このプロ

        • 大型IEOで話題 Brilliant Crypto

          2024年5月にコインチェックIEOで調達を実施し、13分で調達目標の15億円を突破したことで話題のBrilliant Cryptoについて概要をまとめました。 概要Brilliantcryptoは、ブロックチェーンゲームを通して、デジタル世界で価値を持つ本物の宝石を生み出し、社会的価値を創造することを目指すPlay to Earnゲームです。 トークンセール、ゲーム内課金、NFT取引手数料などの既存の収益モデルに加え、メタバース経済の発展に伴う新しい収益源の創出が期待され

        トヨタ・ブロックチェーン・ラボがテックペーパーを公開

          コンサル企業の違いについて

          こんにちは。こちらの記事でコンサル選定の進め方について解説をしました。 この記事で記載した通り、この時声をかけたコンサルとしては、日系戦略コンサル、外資系総合コンサル、総研系コンサル、外資IT系コンサル、事業会社でした。 この記事では各企業の特徴について記載したいと思います。 コンサル企業との会話の流れとしては、初期提案依頼⇨先方からの初期提案⇨提案依頼⇨合否通知の流れでした。 コンサルの方が書いている記事はよく見かけると思いますが、コンサルを起用する立場での記事はあま

          コンサル企業の違いについて

          トークンによる鶏卵問題の解決について

          プラットフォーム型の事業成功を達成するためにはネットワーク効果を如何に産んでいくかというのが重要になります。 ネットワーク効果といういうのは、ネットワークの参加者が増えれば増えるほど参加者の利便性がますこと、それによりさらに参加者が増えるという相乗効果を指します。 具体例で言いますと、電話であったりFacebookやAirbnbが参加者が少ないと魅力的では全くないサービスですが、参加者が増えることにより魅力が増すということは感覚的にわかると思います。 ただ、ネットワーク効

          トークンによる鶏卵問題の解決について

          再エネ業界における24/7マッチングという考え方について

          私は現在エネルギー業界において、新規事業企画業務を行っているのですが、最近再生可能エネルギー業界で出始めてきたキーワードとして”24/7マッチング”というものがあります。 24/7というのは24時間365日という意味です。 電気は発電と消費が同時に同量発生する これについて説明するためにまずは電気の性質について説明したいと思います。電気は基本的には蓄電池等を使わないと溜めることができずに、発電と同時に消費を行う必要があるものになります。つまり発電した電力量とその時間及び

          再エネ業界における24/7マッチングという考え方について

          電力業界におけるNFT

          最近流行っているNFTですが、私がいる電力業界においても、ユースケースがあることはご存知でしょうか。 NFTというとゲームのキャラクターとか絵画とかそういったものに適用されるイメージを持たれている方が多くあまり電力業界でのユースケースはないと考えられる方が多いような気がします。 どのような場面で使われ得るかと言いますと、電気のトレースを行う場合に使われたりします。 電気は電線に流れてしまうと物理的には他の発電所からの電気と混ざってしまい、使用する側から見ると、どこの発電

          電力業界におけるNFT

          ブロックチェーンシステム設計を検討する(処理性能編)

          私は普段ブロックチェーンシステムの事業企画側で仕事をしており、システム側の検討については、システム担当の方に検討を主にお願いしている状況です。 一方で、最近ブロックチェーンシステムの設計についての相談を受けることがあり、一から設計する場合はどのように検討していけばいいのか勉強してみることにしました。 参考にしたのは書籍”ブロックチェーンシステム設計”です。 このnoteではブロックチェーンシステムに関してよく議論に上がる処理性能について検討します。 処理性能の指針には

          ブロックチェーンシステム設計を検討する(処理性能編)

          NFTホワイトペーパー NFT政策検討PT

          自民党デジタル社会推進本部 NFT政策検討PTがNFTホワイトペーパー(案)~ Web3.0時代を見据えたわが国のNFT戦略 ~」をとりまとめま止めたということで、平将明衆議院議員のホームページにホワイトペーパーがアップされていたので、特に私が会社で検討している事業と関わりのある部分について読んでみました。 テーマとしては以下の6つで24の論点について課題と提言が整理されています。 《テーマ》 ① 国家戦略の策定・推進体制の構築 ② NFTビジネスの発展に必要な施策 ③

          NFTホワイトペーパー NFT政策検討PT

          トークンの法的な分類について

          現在、私はトークン発行を伴う新規事業を検討しているのですが、一言にトークンといっても、日本国内法においては、いくつかに分類することができ、どの分類に属するかによって遵守すべき法律も変わり、実現するハードルも大きく異なることになります。 従って、ビジネスモデルがある程度固まったら、発行するトークンが日本国内法においてどういったものに分類されるのかを確認する、ということは非常に重要です。 最終的な判断は専門家(弁護士)に判断してもらう形が必要にはなりますが、初期的な検討におい

          トークンの法的な分類について

          自治体✖︎NFTを考える。地方創生にもNFTを活用!人口800人の限界集落が錦鯉のアートを販売

          現在、電力業界において、トークン事業を検討しているのですが、自治体を絡めての事業を検討しています。というのが、私が所属している企業は発電所を建設することも行うので、その際には発電所を建設する自治体の地域に少なからず環境負荷をかけることになるわけです。従って、我々の事業は地域の環境負荷の上に成り立っているものであり、何かしらの還元をその地域、自治体に行って行く必要があるからです。 自治体からも還元を求められることが多いものです。 その”還元”の形で一番わかりやすいものは、発電

          自治体✖︎NFTを考える。地方創生にもNFTを活用!人口800人の限界集落が錦鯉のアートを販売

          SEから異業界の新規事業企画の主担当として働けるようになるまで

          私は現在電力業界の企業の新規事業企画部署にて複数の新規事業を担当しており、新規事業の立ち上げから企画推進業務を担当させてもらっています。 現在の企業に転職してから3年半ほど経ちますが、その前はある大手SIerにてS Eとして働いていました。 SEも素晴らしい職種ですが、前職にいた経験上、他の職種に移動したい人が比較的多いのも事実なのかなと感じておりまして、そういった方々向けに私がどのように現在の職種にキャリアチェンジを行い、主担当として働けるようになったかを記載していと思

          SEから異業界の新規事業企画の主担当として働けるようになるまで

          三井物産が金連動の暗号資産を発行

          三井物産が金と連動する暗号資産を発行したことを発表しました。ジパングコイン(ZPG)はデジタル化による利便性や小口化を実現した日本初のデジタルゴールドということです。 世界情勢不安による金の価格上昇もあり、タイミングとしては良いものだったのではないかと思います。 このジパングコインがどのようなものか、ホワイトペーパー及び発行体であるデジタルアセットマーケッツ社のホームページから解説します。 ビジネスモデル 暗号資産の発行体としては三井物産の100%子会社である三井物産

          三井物産が金連動の暗号資産を発行

          コンサル企業選定のプロセス

          こんにちは。マーライオンです。今回は新規事業企画部門で働いているマーライオンが、コンサルティング企業を一から選定し、新規事業計画の策定を行った経験から、コンサル企業を選定する際のプロセスについて記載したいと思います。 企画部門で働いている皆様の中には、社内に知見がない領域の事業を検討するにあたり、外部にその知見を求めるためにコンサル企業を起用して、プロジェクトを遂行することが求められる経験がしばしばあるのではないでしょうか。 私は金融系やカーボンクレジットに関する新規事業

          コンサル企業選定のプロセス

          Web2.0 vs Web3.0

          昨今Web3.0というキーワードが広がっていますが、Web2.0との基本的な違いというところ記載したいと思います Web2.0はそれ以前の情報を一方的にユーザーへ伝えるWeb1.0から発展して、インタラクティブな情報のやり取りを可能にしました。 それにより、ツイッターやAirbnb等世界中で広まっているサービスが誕生しました。これらサービスはユーザーの個人情報はサービスを運営している企業が保持しその対価として企業はユーザーにサービスを提供しています。 一方でWeb3.0