【歴史・時代小説】『縁切寺御始末書』 その四 おみねの一件始末 9
一旦自身番へと連れて行かれた女は、すぐさま大番屋へと移された。そこで、与力による吟味を受けた。
幸いだったのは、南町が月番だったので、惣太郎は源五郎から何かと優遇してもらえた。
源五郎から聞いた話であるが、おかるは矢張りおはまであった。
彼女は、これまでと思ったのか、それまでの経緯(いきさつ)を洗いざらい話した。
北町の大澤とは数年前からの付き合いらしい。政吉のことで、いろいろと相談にのってもらっているうちに、関係を持つようになったとか。
政吉も、そのこ