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運命は選べる

 大学1年の12月、所属していた準硬式野球部を辞めて指導者として野球に向き合うことを決めた。選手を離れることは、自分の中では大きい決断だった。それまでやらせてきてもらった野球を選手として続けないと決めたことには、申し訳なさはありながらも、先で勝つためには必要な決断だった。部活を辞めると言い出した時には、親に反対されて「最後までやり通すことの意味」と「途中で辞めることへの周りからの見られ方」について話された。それに対して自分が答えたことは「高校と同じ経験では大きくなれない」、「欲しいのは経歴じゃなくて経験」ということ。そして、新しい学びを求めて、大学1年の1月から指導者として野球に向き合い始めた。

 2年が経って、中学校入学間近の6年生だった初めての教え子は、最上級生になって最後のシーズンを迎えようとしている。この2年は自分が最初に掲げた「東北を日本一にする」という目標までの道のりの歩き方を教えてもらったような時間だった。指導者としての恩師という方にも出会うことができたおかげで、ぼんやりと見ていた目標がはっきりと見えるようになった。また、その中で、登り詰めるために一番足りなかったものが明確になった。

恩師に学んだ、勝つに相応しいチームをつくる上で、自分に足りなかったもの。

「逞しさ」

試合は喧嘩。やるか、やられるか。

勝負の前には、勝つための準備をすること。

勝負の時には、腹を括ること。

このことから、改めて勝負の厳しさを教えて頂いた。振り返ると、自分の決断は間違いなかった。目標を達成するために動いたことで、信じられない縁に恵まれた。運命は自分が選ぶもの。その先で結ばれた縁は自分の力量では届かない世界を見せてくれる。今の時間を大切に。これからも「日本一に相応しい在り方」を求めて学び続けていきたい。

 




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