防具はメンドくさい?【野球における事故予防の意識】

※今回から敬体(ですます調)で書きます。

https://www.youtube.com/watch?v=Ry6KATNkllY


上記は人気野球YouTuberクーニンさんのチャンネルqooninTVにてアップされた野球イベントの動画。

クーニンさんは野球好きとして私も非常に尊敬していて、この動画も非常におもしろい動画なんですが、その内容よりもどうしても「ん?」と思わざるを得ない部分がありまして。

それはキャッチャーが防具をつけていないこと。

恥ずかしい話私の所属している草野球チームのリーグでもきちんと防具をつけずにプレイすることが常態化してます(きちんとフル装備してプレイする選手、チームもあります)。

マスクだけつける、レガースとマスクだけ、プロテクターとマスクだけ。全国の多くの草野球プレーヤーがわかるあるあるではないでしょうか。

プロ野球や高校野球などテレビで目にする野球ではキャッチャーは必ず防具をつけているので“キャッチャーが防具をつけてプレイしている”ことは素人でも知ってる常識だと思います。

野球をかじったことのある人なら言うまでもなく。むしろかじったことがあるからこそキャッチャーが防具をつける重要性を理解できるはず。
むしろ内野守ってても打席でも防具がほしいとさえ思うことがあるはず。

にもかかわらずなぜ軟式の草野球なら防具をつけなくてもイケるみたいな間違った常識がまかり通っているのか。

防具をつけない理由は以下のようなことが考えられます。

①つけるのがメンドくさい
攻守切り替わるたびに着けたり外したり、打席回って来るか来ないかで着けたり外したり、凡退して帰ってきたら急いで手袋外してレガース両足着けてプロテクター着けてマスク被って、審判に急かされピッチャーに『早くしてよ』みたいな目で見られて。正直キャッチャーやるまでこんなメンドくさいなんて知りませんでした。

②金がない
草野球は金がかかるので一応マスクさえあれば大事故にはなりにくいと思って後回しになりがち。同様の理由で打者用ヘルメットもないことが多いと思います。

③大怪我につながりにくいと考えられがち
言うてファウルチップが体に当たるなんて毎試合起こることではない。ワンバンは体で止めずにミットで捌けばよい。逸らしたって遊びの野球なんだから別にいいじゃん。最悪当たってもいいとこアザができるくらいで骨折とか病院送りとかなるわけじゃなし。

私は高校大学とキャッチャーをやったことがなく、社会人になってキャッチャーをする機会が増えたんですが、最初キャッチャーやってと言われてチームの道具入れを探したらレガースとマスクしかなくて絶望しました。プロテクターなしでファウルチップが胸や腹に当たるとめちゃくちゃ痛い。

ファウルチップじゃなくても、ワンバンや技量不足ゆえの捕球ミスなど体にボールが当たる要素は腐るほど考えられます。

心臓震盪というボールが当たった衝撃が原因で心臓が止まり死に至る病気を引き起こすことも最近では知られてきています。

他にも肋骨の骨折などいろいろ考えられますよね。

いやいや、ふつう軟式でそんなこと起こらないって?

でも痛いですよね?

私は痛いのが嫌いです。

かと言って痛くないように危ないボールは避けながらキャッチャーをやる?

そんな野球おもしろくないでしょ。

私は安全に楽しくカッコよくプレイする野球がやりたいんです。

だからこそ、草野球では、軟式では、非公式試合ではプロテクターはつけなくてもよいみたいな空気が醸成されてるのが許せない。

元プロが集まり野球経験のある有名人が集まるエキシビジョンマッチ。いくら遊びの野球とはいえ注目度は高く観ている人への印象付けの強さは測り知れない。

こういう試合を観て

「軟式は防具なしでもいけるんやな」
「遊びの時は防具つけへんのが普通なんやな」
「ま、うちも防具つけんもんな」
「工藤置きにいって抑えるんかすごいな~(防具ないの気づきもしないし不思議にも思わない)」

と思った人もいることでしょう。

はっきり言って間違っています。

着けれない理由は当然あるにしても、“着けていないのは異常であり危険”という常識だけは全野球愛好者に持っていてほしい。

単なる草野球で何をガチになってんねん。と思う人もいるでしょう。
「着けんでもいけるで、動きやすいし」と言う屈強で技量十分なキャッチャーもいるかもしれません。

でもね、中には仕方なく我慢してプレイしているキャッチャーもいるんじゃないですか?

キャッチャーは大変、その上痛い思いまでさせてはいけない。

そういう空気に持っていきたい。

ただでさえキャッチャー受難の時代とか野球人気の低迷とか叫ばれてる昨今、野球は安全で楽しくてカッコいいスポーツなんだよ、ということをこういうとこでもアピールしてほしかったです。


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