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[コラム] 孔子スタイルとソクラテススタイル

こんばんは。

今日はコラム的に、世界の四聖人のうちの二人、孔子とソクラテスの共通点、相違点について記事にしてみたいと思います。脱線が多くなります。ご容赦ください。

(早速脱線します。)ちなみに、四聖人の残り二人は、釈迦とキリストです。
 孔子とソクラテスの思想は、いずれも宗教ではなく、政治、社会の実践的な教訓として、東洋文化あるいは西洋文化の根本的思想に広く深く影響を及ぼしたという点が似通っています。

孔子とソクラテスの生きた時代


 孔子 生誕BC552年、BC479年 没。
 ソクラテス 生誕BC470年、BC399年没。
 同時代に生きていたんですね。

 ※ちなみに論語の「子曰く、」は、”Confucius said, “ もしくは、”Master said, ”となります。また、「論語」は、”Analects of Confucius” です。 

コミュニケーションスタイル

 随分前になりますが、社外の異文化コミュニケーション研修で面白いことを教えてくださいました。
東洋人と西洋人のコミュニケーションの違いは、孔子スタイルとソクラテススタイルの違いから来るものだ、ということです。


 孔子、つまり「論語」の言葉その殆どが、弟子たちの先生(Master)への問いと、それに対する訓示であり、「孔子」→「弟子」の一方通行なのです。
 また、目上の人に対する礼節を重んじます。

 それに較べてソクラテスのコミュニケーションスタイルは、Debate形式と言えます。
 一方の意見と、他方の反対意見を対立させ、その年齢、立場は関係なく、双方同士を議論させることで事案に対し結論を導きます。
 意見が対立することを是とし、ある意味多様な背景を持った意見を是とし(ダイバーシティ)、解決を導くのです。

 まるで異なるアプローチでコミュニケーションをとっています。
 この特質が、東洋、西洋のコミュニケーションスタイルに現在でも深く根付いており、学校の授業や、組織の会議においても基本的なスタンスが異なるというわけです。

コミュニケーションスタイルは変化しつつも、根本は昔から変わらない。相互理解することが大事

 日本を始め東洋の国々も西洋文化を取り入れて久しいため、徐々に西洋のコミュニケーションスタイルのミックスとなりつつあります。日本の小学校でもアクティブラーニングとして能動的に学び意見を言う訓練を受ける機会が増えてきていますね。

 企業活動はグローバルであり、同じ企業でも海外拠点があり、現地スタッフと意見交換する場合など、このような背景を十分に理解しておくこと、つまり、自分たち東洋人の傾向と、西洋人の傾向を知ったうえで相手の発言や行動を理解することがまず第一に重要になります。

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