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”推され”になれる、メカニズム

推し、という言葉が市民権を得たのって、結構最近なんじゃないでしょうか。

推し活なんて言葉10年前にはなかったような気がするし。どちらかと言うと硬めの言葉だったような印象がありますね。ビジネスシーンで「僕は彼の案を推します」みたいな。

ちなみに辞書的な解釈はこうです

人や事物を、ある地位身分にふさわしいものとして、他に薦める。推薦する。「候補者に―・す」「優良図書に―・す」
あることを根拠として、他のことを判断する。推し量る。「彼の口ぶりから―・すと失敗したらしい」
さらに突き詰めて考える。「その点を―・していくと、問題の本質が明らかになる」

https://kotobank.jp/word/推す-452584

まさに1の意味で使われているわけですが、やっぱりアイドルとかタレント、アニメ作品やゲームなんかで使われることが多いですよね。

ただ、「推す」と言う行為はビジネスにも通ずることかなと思うんです。僕も色々ヲタ気質として今日はそんな話をしてみます。

そもそも、人は推しに何を求めるのか

推すこと、イコール応援しているということと同義ですから、やっぱりお気に入りの人やアイテムを見つけたらそれがより多くの人に評価されてほしい、認められてほしい、いわゆる「売れてほしい」と多くの人が思っているはずです。

僕もサッカーでは久保(建英)くん推しなので、早く多くの人、アンチも認めざるを得ないような活躍をしてほしいと心から願っていました。今はスペインリーグの強豪チームで年間MVPに選ばれるような選手になって一安心。間違いなくさらに凄い選手になるよ。

好きだけどあまり売れてほしくない、世間に見つからないでほしいというケースもあるでしょうけど(それも凄いわかる。昔深夜番組でスザンヌさん見つけたときブレイクしないでほしかった。売れると思ったけど)、基本的にはビッグになってくれたら嬉しいし、アイドルならセンター、役者なら主演、スポーツならエースになってくれたら喜べるはず。

推しがまだ原石、スタートした段階で見つけ、それをみんなで磨いていく、成長を見守るようなイメージなんじゃないかと思うんです。甲子園なんかまさにそうですよね。宝塚もそうだと思う。みんなが気付いてないときから推してたし!みたいな優越感を感じたり。地域のハコからZeppツアー、ついにドームにやってきました!みんなのおかげです!なんて最高ですよね。

つまり、人は「推し」に自分の思いを乗せたり、ときに時間やお金を捧げてまで応援して、推しが成長していく過程を見たいのです。そこにちょっとでも貢献している自分が誇らしかったり純粋に嬉しかったりする。で、そこには経済活動が存在するわけです。

ビジネス的推しとは

前述の通り、推しというのは「個人的に応援している、人にも勧めたい」という意味で使われていると思いますが、それってビジネス的な「どこのお店で買うか」「どのブランドを選ぶか」というのとまったく一緒ですよね。

近くにカフェは何件かあるけど駅前のお店はこだわりがあって抜群に美味しいから通ってる、とか、同じようなアイテムはたくさんあるけど〇〇の理念や接客に感動したからそこで買う、とか。良いお店やブランドは人にも推したくなるし、原理は完全に同じだろうと思う。

イベント出店します!とか雑誌に載りました!とか成功してくれたら嬉しいですよね。やっと世間が気付いたか!!みたいな気持ちになったり、うんうん微力ながら推してきてよかったなーみたいにほっこりしたり。

逆に、そんな推してるお店やブランドが閉店、規模縮小とかになったら悲しいですよね。もっと通ってたら買ってたらよかったのかな、、とか思ったりして。ひとりの力ではどうにもならないと分かりつつ。そうなるとまた別の推しを見つけることになって行かざるを得ない。

そして、もうひとつ興味を失う要因があります。
それは「停滞感」です。

停滞感で、人は離れる

いつまでも変わらない味、というと聞こえはいいですが、これはそれとはちょっと違います。いつまでも同じところにいる、停滞しているケース。

推している方としては”推し甲斐”がないわけですよ。
一生懸命推してるのに伸びてくれない、結果が出せない。いつまでもアンダーみたいな。タイミングとかもあるけど。

そうなると、どうしても新しい方や伸びそうな方に目が行ってしまう。こっちを推した方が先があるんじゃないか、喜べるシーンがあるんじゃないか、と。特にビジネスでリターンが絡むとなれば尚更シビアになります。

例えばスマホゲーム。
みんなゲーム内容やそれぞれキャラや声優さんで推しを選ぶわけですが、似たようなゲームは淘汰が激しい。放置系なんかホントにキャラ関連の魅力のみだし。平等に課金はできないのでどうしても優劣を付けざるを得ません。

結果、課金が無駄にならなそうな、伸びそうな勢いのあるゲームを選ぶことになる。投資する以上それは当然ですよね。で、選ばれなかったゲームは急に神輿を放り出されて「サ終」一直線です。

やっぱり「停滞してるな」「成長しないな」と思われることは大きなマイナス。勝手な期待を背負わせておいて酷い話ですが、推す方としては興味を失ってしまってしまうことに繋がる。

どうなっても応援してくれるコアなファンもいるでしょうが、それだけでは成り立っていきません。新規のファンも増やしていかないと続けていけない。ゆえに、停滞感を持たれてはいけないわけです。

「推し」でいるために何が必要か

ではそうならないために何が必要でしょうか?
これは成長し続けるしかないと思う。色々な部分で。

個人で端的に言えば、ポジションが上がるとか新しい仕事が増えるとか、世間に認知されるようになるとか。企業も取り扱いが増えるとか直営店を出すとか、やはり目に見えて世間に広まるという部分は欠かせないかなと思う。期待に応えるということです。

そして、”目に見えて”、という部分を担っているのが外見・対外的な印象の成長です。

推しのアイドルや俳優さんのデビュー当時と今を比べてみてください。絶対いまのが洗練されてるでしょう?それによってより多くのファンを獲得し、ファンは成長を喜ぶわけです。企業だって世に出ていくにつれ、働く人やロゴマークも洗練されていきますよね。ユニクロなんかまさにそうです。

昔の素朴さがよかったというファンも居ていいんですよ。でもやはり大きな仕事を得ていくためには洗練されざるを得ない。多くの人の鑑賞に耐えうるために。

やっぱりファッションも目に見えて良い服になっていくし、ヘアやメイクも洗練されていきますよね。そこにはポジティブに変わっていく姿が眩しいし、じゃあ次はどんな感じに?という期待感もあるでしょう。

これは我々一般人もまったく変わらないのに、ほとんどの人が「自分は芸能人じゃないし」関係ないと思っている。勿体ないですよ。

見た目も洗練させて、より上を目指そう、範であろうとする姿勢が支持を呼ぶし、応援してきてよかった、引き続き応援しようと思ってもらえるわけで。変化しなくなったら単に飽きられます。

そういう前向きな変化を、努力を続けることで推し続けてもらえる存在になれるんじゃないでしょうか。少なくとも売れてる著名人やブランド、個人もそこを怠ってないですよね。

おわりに

結局、みんな「可能性のありそうな人」にBETしたいわけです。

だって可能性なさそうな人に投資したりウォッチしてても時間の無駄だし、ガッカリするより喜びたい。ビジネスが絡めば特にシビアになりますよね。だからこちらも「期待に応えて伸びる人」であらねばならない。

そこで一番分かりやすいのが、見た目を洗練させることだと思うんです。

明らかに変わったな、素敵だなと感じてもらえるし、新たなファンを獲得することもできる。経営者層の方は社員やステークホルダーへの影響が大きいので特に意識してほしいのだけど。

見た目が洗練されることで仕事は増えるし評価も高まる。あまり絶対という言葉は使いにくいご時世ですがこれは断言できます。僕自身がそうだから。

また別のnoteにしたいと思いますが、ざっくり言うとパーマを掛けてスニーカーを履いただけで講師とか百貨店イベントとか新たな階層の仕事が増えました。僕はきっちりめのスタイルだったので、今っぽい軽さが必要だったのかも知れません。

見た目が整うということは、そこを意識しているということ。人の目を意識してより良くしたいと思っているということです。そういう前向きな変化に周囲の人が気が付いて応援してくれたり、今まで知らなかった人の目に付いたりする。そんなポジティブな変化を繰り返していけばいいのです。

日本人は「応援して育てる」ことが好きな国民性だと言われています。Kpopが「完成されたものを売り出す」のとは対照的に、AKBやジャニーズなど「未完成品のうちから育てていく」スタイルが伝統的に多いことからも分かりますよね。

その是非はさておき、誰かの推しでいることはビジネスでもプライベートでも大事。そのカギは見た目にあることも、また間違いないと思います。

ちなみに個人的に著名人では芸人の見取り図さん、シソンヌさん、真空ジェシカさん、日向坂46の東村芽衣さん、元日向坂の影山優佳さん、サッカーでは久保選手、上田綺世選手、ゲームではファルコムの軌跡シリーズとベセスダのfalloutシリーズ激推しです。趣味の合う方、一緒に推し活しましょう(嘘)

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