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ゲートキーパー研修会に参加しました【周南公立大学】

“命の門番”ゲートキーパー

皆さんはゲートキーパーを知っていますか?
ゲートキーパーとは直訳すると門番という意味ですが、悩んでいる人に気づき、声をかけ、早めに適切な相談機関等につなぐ人のことで、「命の門番」ともいわれます。
役割としては、「最近元気がないな、食欲がなさそう」などの変化に気付くことです。
次にその人に声をかけ、話を聴き関わることが大切です。
そして解決策を一緒に考え、相談機関につなげたり、見守る役割があります。
山口県周南市では平成28年度から、市内学校教員や学生、民生委員、食生活改善推進員などの市民、及び市内の企業へ向けて「ゲートキーパー研修」を実施しています。

ゲートキーパー研修会(周南公立大学)

周南市市民ライターの私は、令和5年12月9日(土)に周南公立大学で開催された若年層ゲートキーパーに参加しました。今回参加した理由としては、保健師として様々な人と関わる中で心の悩みを抱えている人にどのように声をかけたら良いかを学びたかったからです。

周南市健康づくり推進課中本保健師

はじめに周南市健康づくり推進課中本保健師から自殺の現状について講話がありました。
自殺で亡くなる人は交通事故で亡くなる人の約8倍で年間およそ2万人です。
また、その背景にはうつ病や依存症、統合失調症などのこころの健康問題を抱えている場合がほとんどと言われています。
そしてうつ病は日本では珍しい病気ではなく、約15人に1人がかかる病気だそうです。

グループワーク・ロールプレイを織り交ぜた講演

自殺の現状について学んだ後は講師の阪中順子先生より講演がありました。

阪中順子先生プロフィール

公立の小・中学校教諭や私学のカウンセラーとしての勤務経験があり、現在は教育委員会等でカウンセラーや学校心理士スーパーバイザーとして活躍されるとともに、後進の育成にも携わるなど、子どものいのちを守るための活動に精力的に取り組まれています。「日本自殺予防学会」理事、文部科学省「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」委員、著書「学校現場から発信する子どもの自殺予防ガイドブック」(金剛出版 2015) 他多数。

関西弁で親しみやすい講演

阪中先生の講話では「あなたを支えてくれる人は身近に必ずいる」「友達や家族から思いを打ち明けられた時はしっかりと聞く(聴く)」ことが大切だということを学びました。

講演をする阪中先生と参加者

ロールプレイによる実践編

2人1組になり「友達から『消えてしまいたい』と打ち明けられた時にどのような聴き方・伝え方をすると良いか」3パターンを実践しました。
〇正論を言い続けるパターン
〇がんばれと励ますパターン
〇気持ち(感情)を分かろうとするパターン

ロールプレイをする参加者

私が3パターンのロールプレイの中で一番安心したのは「気持ち(感情)を分かろうとするパターン」でした。
気持ちを分かろうとするためには相手の言ったことを繰り返して伝えることや、安易に励まさないようにすることが大切です。
そうすることで相談した人は相手に共感してもらったと受け止め、思いを打ち明けてくれやすくなります。

参加した大学生の声

実際にロールプレイを実践した大学生に聞いてみると、「自分が過去、当事者としてしんどかったからこそゲートキーパーとなって助けたいと思えました」
「小さなことでも誰かに話すことは大切だと思いました。信頼できる人が身近にいることや、つくることが重要だと思いました」
「私自身とりまとめるリーダー役をすることが多いので周りに気を配ることを意識していきたい」といった声がありました。

あなたも身近な人のゲートキーパーに

自殺予防で今すぐにでも実践できることは、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤独・孤立」を防ぎ、支援することです。
ゲートキーパーは特別な資格ではなく、誰でもなれますので、1人でも多くの方に、ゲートキーパーとしての意識を持っていただき、専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動することが大切です。
ぜひ皆さんも機会があればゲートキーパー研修会に参加してみてはいかがでしょうか。

ゲートキーパー研修会に参加するには

周南市健康づくり推進課は地域で相談し合い、支え合うことができるように、毎年ゲートキーパー研修を実施しています。
こころの健康、悩みや不安をかかえる人への関わり方について学ぶことができます。この研修会は周南市内で催される集まりや勉強会、周南市内の企業の研修会などに利用できます。

内容

定員:1回の講座で10~30名程度
時間:60~90分(相談に応じることが可能)
料金:無料

申し込み・問い合わせ先

申請書を記入後Eメール、FAX、郵送のいずれかで、周南市健康づくり推進課へお申し込みください。詳細は以下のホームページをご確認ください。
Eメール:kenkozo@city.shunan.lg.jp
FAX:0834-22-8555(TEL:0834-22-8553)
郵送:〒745-0005 周南市児玉町1-1 周南市健康づくり推進課

※この記事は、周南市の魅力をPRする周南市市民ライターの活動として発信しています。

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