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スタートアップCxOにとってのファイナンス能力の身に付け方

これまで私は、投資銀行 ⇒ 上場会社 ⇒ スタートアップというキャリアを歩んできました。それぞれの立場でファイナンスに関わったこと、また、直近でオープンエイトで比較的大規模な資金調達を行ったこともあり、最近、ファイナンスや資金調達について、お問い合わせを頂く機会が増えてきました。

以前に、CFOの役割について、という記事でも書きましたが、資金調達や証券会社周りの実務は、他の領域に比べて書籍 / サイトなどで発信されているものも少なく、どのように情報を集めるべきか、簡単でないこともあると思います。その為、今回は、例えばCxOの方、会計士の方、経理出身の方、コンサル出身の方など、一定の素養はあるが、より専門的なファイナンス能力を付けたいと思った時に、どのような方法があり得るか、考えてみたいと思います。

主な専門性を高める為の方法

① 信頼できる証券会社とのネットワークを作る
② 本 / noteなどを読む
③ 感覚が合うCFOの方と会う
④ 既存/ 新規株主候補のVC / 投資家の方と会う

主な方法をまとめてみたものが、上記になります。初めの体系的な整理は、証券会社の方がまとめている勉強会資料あるいは本/noteから入り、その上で、一般的な資料に落としにくい生々しいところは、直接信頼できるCFO/VCの方などと話して勘所を得る、これが今私が考える一番良い方法ではないかと思います。

信頼できる証券会社とのネットワークを作る

身も蓋もない言い方で恐縮ですが、特にIPO / 上場後のファイナンスやIRについて、最も情報が集まっているのは証券会社です。それぞれのファイナンスにおいて、どのようなストラクチャーを採用し、その効果がどうであったか等、一番情報が集まります。

だからこそ、今既に主幹事証券会社が決まっているなら主幹事、決まっていないなら、主幹事候補先の会社と、定期的な関係を作ることがとても重要と感じます。

例えば、気になる会社のIPOが発表された、上場会社で気になるファイナンスが発表された、などの時に、当該ファイナンスをリードした証券会社の方とコンタクトがあれば、公開されている情報をベースに、当該案件の補足情報などを教えて頂けたりします。その為、主要な証券会社(できれば日系 & 外資の両方)と関係を持っておくことが重要だと思います。

また、特に日系の投資銀行に多い印象ですが、所謂勉強会資料的に、ファイナンスに関する資料をまとめてくれていたりします。体系的に基礎的なところからファイナンスを理解したい場合、一度そのようなテーマで証券会社に依頼をしてみることも一案だと思います。

本 / noteを読む

堅田さんがまとめられている上記noteが最も詳しい印象ですが、ベンチャーファイナンスに関して書かれている本も、少しずつ良書が増えてきたと思います。個人的には、上記noteでも採用されていますが、下記のTMIの先生方が書かれた本が、体系的にスタートアップファイナンスを理解する上で役立ちました。

また、こちらはどちらかというと上場後の方がより役に立つかもしれませんが、京都大学教授の砂川先生が、幾つかファイナンスに関連した著書を出されており、これらが所謂コーポレートファイナンスの概念を学ぶ上ではとても役に立った記憶があります。

また、最近、第一線のスタートアップのCFOの方が、その情報をnoteで発信する機会も少しずつ増えてきていると感じています。最近話題のnoteの1つがプレイドIPOの軌跡かと思いますが、今後もこうしたnoteは増えていくと思いますので、これらも最新の情報を理解する上でとても有用なのではないかと思います。

感覚が合うCFOの方と会う

上記とも関連しますが、twitterやnoteなどで情報を発信されるCFOの方も、最近少しずつ増えてきた印象です(私がnoteを始めたのも約1年前ですが、私が気付いていない部分もあると思いますが、当時は相当少なかった印象です)。こうした中で、感覚的に自分に合う方で、自分にない知識を持った方に直接コンタクトして会うことも、以前よりは行いやすくなっているのではないかと思います。

ちなみに、僭越ながら私もたまにお声がけをして頂くことがあるので、基本的には、なるべくそのような時は機会を作ろうと思っています(ただ、転職しませんか?という問い合わせは全てお返事していないです、すみません)。宜しければお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

既存 / 新規株主候補のVC / 投資家の方と会う

IPO / 上場会社の方にとっての証券会社と同様に、非上場のスタートアップのベンチャーファイナンス情報は、VC / 投資家の方に一番集まっていると思います。その為、こちらも、もちろん言えないこともたくさんある前提ですが、そうした前提の中で、一番その時の市場感を掴む為には、既存 / 新規VCの方とコミュニケーションを取ることがとても重要と感じます。

例えば、以前に私は下記のSaaSバリュエーションの記事を書きましたが、こちらも、もう記事公開から1年が経とうとしています。

大きな考え方は当時と今とで変わっていないにしても、その細かなやり方の違い(例えば、FY1の定義をどうするか、であったり、何をMRRとしてカウントするかであったり、マルチプル倍率の考え方であったり)は、公開することはとても難しいものの、主要VC / 投資家の方の中で情報流通されていることなどがとても多いです。いきなりここからスタートすると、そもそも理解の差が大きすぎる為に会話が成り立たないかもしれないですが、その他の準備をしている前提で、最後は投資家の方と直接コミュニケーションすることが、最も生きた情報が得られるのではないかと思います。

最後に

まだまだ私自身未熟なところが多い中、おこがましいところもあるとは十分理解しつつ、少しでも皆様の参考になれば嬉しいです。記事の中でも書きましたが、スタートアップの方、これからスタートアップに挑戦したい方、学生の方なども含めて、何か話を聞きたいと言われた時は、なるべく機会を持ちたいと思っていますので、ご関心がある方はお問い合わせください。宜しくお願いします。

また、公開用の会社紹介資料を作りました!定期的に内容は充実させていく予定です。弊社にご関心をお持ち頂いた方も、是非お問い合わせください!






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ありがとうございます!!
オープンエイトの取締役CFO。VIDEO BRAINが主力サービス。名古屋大学卒、大和証券SMBC、Mercer Japan、UBS証券などでM&Aや資金調達を担当した後、メドピアの経営企画部長を経てオープンエイトに入社。コーポレート領域全般を担当。