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被害者ズラされると困る?―障がい者として働く・暮らすこと―4

『障害者として働く、暮らすということ2』 で

任命書と言っても、そこには『国家』という文字も『公務員』という文字も『官職名』も『省庁名』もありません。
自分の名前と任期と日額、任命者名だけでした。

とは書きましたが、
「じゃあ、貴方は一体どういう立場で霞が関で働いてるの?」

と思っている方もいるかも知れません。


自分の立場は "国家公務員非常勤" といわれるものです。

国家公務員法や人事院規則にも、正式に記載のある"官職" です。


しかしながら、通常の国家公務員さんとは違い、
採用任期が有期であったり、
異動の希望が出せなかったり、
給与・休暇・その他の福利厚生や規則など
は全く異なります。


平成30年(2018年)のデータにはなりますが、地方・中央公務員の割合で、
この "国家公務員非常勤" が占める割合は33%以上となっています。


念のため断っておきますが、この33%全員が、障害者雇用ではありません
健常者……つまり一般雇用でも、この "国家公務員非常勤" の採用はあります。

日本の『正社員にしない主義』は、公務員のなかにもある訳です。


7月に入り、公務員非常勤になってから一ヶ月ほど経ちました。

けれど、とっても奇妙だな……と思いながら、自分は仕事をしていました。


非常勤が毎日交代で仕事をしている業務があるんですが、
「業務連絡」というのが、一切ないんです。

けれど、いつの間にか小分けの袋があったり、新しい用具が置いてあったりして、
何も指示がないのに、それを何となく使えと、言われている気がします……よね?

なので、交代業務の取り仕切りをしているAさんにメールを入れました。


○○の件はどうなってるのですか?
Bさんがこういうやり方をしてましたが、それって他の人もやる必要があるんですか?


お金が関係していることだったので、
正職員さんで、非常勤の取りまとめをしていると思われる人にも、ついでにCCしておきました。

……これって、普通の業務のすすめ方ですよね?


共有業務なら、「いまこういうルールになってます。こういうことにしておきました」
って連絡しますよね。

それがないので、自分は自分が感じたように、雰囲気を見ながらしていましたが、限界というものがあります。

なので、主たる責任者にお伺いをしたつもりだったのですが、
返ってきたメールはAさんからではありませんでした。


業務の件で相談があると聞きました。転送メールの件は●曜日にお話ししましょう。

通常の会社だと、部長の下、係長くらいの立場の、自分の上司でした。
6月の『障害者差別解消法に則った抗議』についても、この上司が窓口として、対応していました。
 
※抗議については『障害者として働く、暮らすということ3』に内容があります。


自分の戸惑いはさらに深くなりました。

"どうして、実務に関係しない上司が出てくるの?"


答えは簡単でした。

CCした正職員さんが「辟音さんが、業務に意見があるそうです」と上司に投げたんです。
自分が業務上の質問・お伺いのつもりだったことが、途端に問題扱いされてしまいました。

それ以降も、業務質問で投げたことが、問題視されることが、2回も続きました。

ついには、非常勤のAさんにも、ただドアを開けてあげようとしただけなのに、

「触らないでください」

と言われる始末です。

Aさんのなかでは、すっかり自分は「業務にいちゃもんつける人」になっていて、
8月になる前には、挨拶すらしてもらえないし、
福祉課の相談員訪問で、会議室を予約すれば、大声で

「被害者ズラされたら困る」

と言われる始末でした。


7月の業務質問以来、自分は"浮いた存在" になってしましました。

(5に続く)

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