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お米の味って田んぼの匂いなんだな

毎年、7月。
梅雨の末期になると
九州はじめ、
全国のどこかを襲う集中豪雨。

2024.07.01

山の保水能力が満杯となり、
土砂崩れや、川の氾濫を起こす。

毎年、大きな被害がないことを
祈りながら、
粛々といつも通り暮らす。

2023年の被害

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先日も朝から
強い雨が降り続いた。

朝、noteを書いて、
今日の1日を宣言したのに、
農作業は無理そうだった。

15時には雨が上がる予報なのと、
むしろ、どこに行ってライブ配信するか
楽しみだったのもあって、
午前中は、掃除、洗濯、ウクレレ練習だった。

予報通り、小雨となり、
公園のあずまやでライブ配信をした。

子どもを小学校にお迎えして、
家に帰るやいなや、
小雨の中で、
畑に畝を立て、
育ちすぎた落花生の苗を移植した。

泥だんごが作れそうな
水気たっぷりの土で、
落花生がしっかり根付くかどうか、
途中から心配になったが、
経験不足でわからない。
だから、これも良い経験になるのだろう。
どっちにしてもね。

雨は上がり、
次の雨までまだ少し時間がありそうだ。
日も暮れていない。

なので田んぼに行くことにした。

朝、取水口の水は止めたので
被害は何もなかった。

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いつものように
海パンになって草取りをする。

2024.07.02

夕暮れになって、
終わろうと思った時、
なんで僕はこんなに丁寧に
田んぼに通うんだろう?
と考えた。

「大変」とか言いながら、
好んでやっていることに
間違いはない。

田舎へ移住し、
田舎暮らしをしつつ、
ミュージシャンとしてのアイデンティティに
葛藤している同志を想った。

まぁ、人それぞれ、
持ち合わせた才能や感じ方、
努力の具合も違うだろうから、
他人のことはわからないけどね。

「僕」を想った。

・・・これは
「出家」みたいな感じなのかな?

色々業深き人生、俗世から離れ、
仏門の修行に生きている感じ?

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夢中に田んぼの泥を掻き回す。
どうすれば正しい、とかなんて
わかんない。

2023年

細かく草を見た方がいいのか、
むしろ大雑把の方がいいのか。

雑草だと思って引っ張って抜いたら
稲だったなんてことも。

ぶちぶち・・
雑草を引き剥がして浮かす。

多分、稲の根っこも切れている。

切った方が稲は強くなる。
という話も聞く。

嘘か本当かはわからない。

根っこを多少切ってでも
株下に生えた雑草を抜いた方が
いいのかもしれない。

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本当のところはわからない。

経験が教えてくれるかもしれない。

結果が教えてくれるでしょう。

そして、
どんな結果を望み、
何を得たいと想っているんだろう?

考えた。

考えると、
「美味しいお米を育てたい」
「安心安全な食を手にしたい」
「たくさんお米を収穫したい」
「ミュージシャンとして
いつか経験を生かしたい」
「ミュージシャンとして
好印象なブランディングをしたい」

・・・なんて、
思いつくくらいだから、
そんな想いもあるのかもしれない。
でも、
なんか違う。

ただ、ひたすら草を取る。
ハナウタを歌いながら。

何かを考える時もあれば、
考えてない時もある。

しんどい時もあれば、
気持ちいい時もある。

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ただ、
今、田んぼが、
お米を作る機会が与えられて
よかったな、と思う。

仕事が与えられた気分。

望まない仕事でもない。
人が、僕が
するべき仕事だよな。
と思うことができることを
やっている。

やりたくないことは
やっていない。

やりたくて、
憧れと、何らかの欲求が
あるわけじゃない。

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やるべきことが出来たので
やっている。

お金になるわけじゃないし、
ここまで時間を費やさなくても、
そんなに結果が変わらないかもしれない。

「こんなに草が無い田んぼを作って、
えらいね」と、
褒められても、
嬉しいことなのか
よくわからない。

ただ、教わった「やるべきこと」をやる。

田んぼをかき回していて、
ぽこぽこ泡が出る時がある。

溜まった「ガス」が出るらしい。
ほのかに腐敗臭がする。
気づいたところを
ちょっと天地返しする。
でも、もう匂いは出なかった。

残り香が消え去り、
この場所、この風景の匂いがする。

この時期に、
前年のお米を炊いて食べていたら
田んぼの匂いがした。

あまり研がなかったり、
玄米に近い状態で炊いて食べると
「臭い」と、
一定数の人が言うのは、
この「田んぼの匂い」なのかもしれないな。

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「不味い」とも
言われかねないご飯の匂いって、
田んぼの匂いなのかもしれない。

研いで、研いで、
無洗米だとか、銀シャリにして、
お米の何を味わっているんだろう?

「甘さ」が欲しいだけなら、
砂糖でも足しとけよ。

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音楽を仕事にしていきたい。

草の根的に活動して、
努力すれば、
食っていけてる人は
けっこういる。

そんな「花」のある人達に
道を譲る・・・っていうか、
一人、二人の観客を前にする
演奏ツアーを繰り返していたら、
仕事が無くなっていった。

土日やGW、夏休み、クリスマスなど、
イベントが盛り沢山な時期は
何年にもわたって、
音楽の仕事は無かった。

頑張ってイベントしても、
来客が無かった。

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そんな折に、折り重なった
コロナ禍の折に、
「田んぼやんない?」
って話が来た。

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やることがある。
やるべきことがある。
っていうのは幸せだ。

本来、これでいいのかもしれない。
なんて思わせてくれる。

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音楽もやるよ。
本来、これでよかったんだ。
っていう姿勢で
音楽をやっています。

表に現したい衝動を
何とかしてくなって、演る。

想いを通すために
歌い、踊る。

週に2回、ツイキャスで、
どこかの野外の気持ち居場所で
ライブ配信することだけは、
生きる励みとして
死守しております。

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明日も早朝、田んぼ行って、草とって、
母親を病院連れて行って、
学校行って、PTA活動参加して、
夕暮れにまた田んぼ行って。

明日はウクレレ触る時間あるかな・・・

明後日はライブ配信するから。
今日、久しぶりに、
歌いたい「詩」が出てきて
書き留めたんだ。
明後日までに
歌えるようにできるかどうか・・・

やっぱり、LIVEは
決めていかないとね。

1〜2人とか0の来客でも、
リスクはないし、
誰かに届けるような「気持ち」が
大切なのよね。

「誰か」のことを
「彼の身(かのみ)」
「神」と呼ぶこともあります。


うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。