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ぽんぽんひえたからの大事なメッセージ

『ぽんぽんひえた』、というサンリオキャラクターをご存知だろうか。

かなりマニアックなキャラクターで、サンリオファンの間でも決して知名度は高くないキャラクターだが、今回はそんなぽんぽんひえたに焦点を当てて書いてみようと思う。

なぜよりによってぽんぽんひえたなのか?
それは僕の中でぽんぽんひえたがそのシンプルな見た目とは裏腹に、非常に深い哲学を持ったキャラクターであると思っているからだ。


まず軽くぽんぽんひえたを紹介させていただくと、サンリオキャラクターとして生まれたのが1989年。ポチャッコマンズソウルやあひるのペッコーと同期である。あとドリカムとMR.BIGも。

公式HPのプロフィールを見てみると、

『アイスの当たり棒がほしくて、何本もアイスを食べてお腹をこわしちゃう、ちょっとドジくん。』

と書いてある。

キティちゃんなどの正統派のカワイイキャラクター達とは一線を画す、なんだか変わったキャラクターだなーという印象を持つ方も多いと思う。確かにぽんぽんひえたはサンリオの中でもそれこそ偉大なるゾウ自転車笑う女などと同じ部類に属する“攻めすぎている”キャラクターの一人だと思う。


しかし僕はこの『アイスの当たり棒がほしくて、何本もアイスを食べてお腹をこわしちゃう』という一文に非常に深い哲学を感じるのだ。


そもそもアイスの当たり棒というのは、アイスをもう一本もらえるために存在しているものである。つまりほとんどの人はアイスがもう一本ほしいから当たり棒がほしいのである。

しかしぽんぽんひえたは既にアイスを何本も食べてしまっている。それもお腹をこわすほどに。


つまり彼はアイスがもう一本ほしいのではなく、当たり棒そのものがほしいのである。


だからこのままいつか当たり棒が手に入るときが来たとしても、彼は決してアイスもう一本と交換などしないだろう。なぜならアイスはいらないから。正直お腹限界だから。彼がほしいのはあくまで当たり棒そのものなのだから。

本末転倒、などという言葉で片づけていい問題ではない。彼のこの行動にはまさに現代社会への警鐘とも言うべき深い意味が込められていることに我々は気づかなければならない。

どういうことか。
まずアイスをもう一本手に入れるというのは言うなればゴールである。お金さえ払ってしまえばそのゴールには楽に辿り着けるし、彼自身もお金を使うことでそのゴールには既に何度も辿り着いている。

しかしその結果彼はお腹をこわしてしまっている。つまり楽な方法でいい結果をつかんだとしても結局世間からはバッシングを受け自身がズタボロになるだけで何も残らない。しかし当たり棒を引くといういばらの道をあえて進むことで、ゴールに辿り着いたときにそれまでの苦労や努力が結果を輝かせる説得力となるということだ。

勝利や称号といった結果ばかりに目がくらみ、そこに至るまでの過程や本質を忘れてしてしまっている者に対する、これはぽんぽんひえたからの「ぽんぽんひやすなよ」というメッセージなのである。

そのメッセージが皆に届くことを願い、彼は生まれて30年間ずっとアイスを食べ続けお腹をこわし続けているのだ。

だからこそ我々は彼からのメッセージを真摯に受け止め、ぽんぽんひやさないためにも当たり棒を探し求め続けなければいけないし、彼を早くトイレに行かせてあげなければいけないのである。


こんな深いメッセージを30年も前から発信し続けているキャラクター、ぽんぽんひえたが現代において注目されることを願うばかりである。

気が向いたらお願い致します。サンリオ資金にさせていただきます。