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My Bookshelf (1) アメリカとの出会い

就職して以降、今年のように読書に時間を充てられたことはなかったなと、2020年を振り返って思います。ひとえに在宅時間が増えたからではありますが、本を読む純粋な楽しさを、期せずして久しぶりに思い出しました。

さて先日読んだ小説の中に、大人になった時に好きなものの「根」は、幼少期に辿れるとありました。子供の「好き」はより本能に近く、時の流れの中で忘れることがあっても、ふとした瞬間に顔を覗かせるもののようです。

私にとってはそのひとつが、今生活している「アメリカ」です。自分の好きな読書と絡めて、少しだけ書いてみようと思います。

小学生の時、土日どちらかは祖父と過ごした記憶があります。小学4年生のある日、ハイカラな祖父に連れられ映画館へ。「字幕」つきで日本語以外の実写映画を、劇場で初めて観ました。作品は『インデペンデンス・デイ』。文字を追うのに必死で、ラストで地球が守られたにも関わらず、映画館を出る時はぐったり…。しかし同時に、果てしないほどの高揚感を抱いたことは、今も鮮明に覚えています。違う言語を話す人達が作った物語を、翻訳の文字と共に楽しむことができる…目の前の世界の広がりにワクワクしたのでした。

私にとってのアメリカへの入り口は、ハリウッド映画でした。

…とここまで、「読書と絡めて」と書きながら本の話が出てきませんでしたが、洋画にハマった私が中学生の時に手を伸ばしたのが映画雑誌『ROADSHOW』(集英社)。残念ながら休刊になって久しいですが、ページの端から端まで、みっちりと情報が詰まった雑誌でした。好きな写真は切り取り手帳に忍ばせ、憧れの俳優さんの記事はまとめて製本し(ホッチキスで…)何度も読み返したものです。

また付録がすごい!ジョニー・デップのトランプ(全カードに違うジョニーが)、ハリウッドスターの人物相関図(誰が元彼&元カノかまで網羅)などなど。未だ、大切に保存しています。

高校生の時、読者モニターを2年間させてもらったのも良い思い出。毎月原稿用紙数枚に、感想をぎっしり書いて送っていました。なんて楽しいアルバイトだったんでしょうか(少しだけ謝礼がもらえた)。

その時はっきり、いつかアメリカに行ってみたい、映画の中の世界を自分の目で確かめてみたい、そこにいる人と出会いたい話してみたいーーそしてほのかに、自分もこんな本(雑誌)を作ってみたいと、今につながる夢を持ちました。

映画を通して知ってはいたつもりでしたが、大学に入ってからアメリカの地を踏む機会に恵まれ、そこが複雑な歴史と人が織りなす国だと、はっきりと気がつくことになりました。

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