平野高志

ウクルインフォルム日本語版編集者。『ウクライナ・ファンブック』販売中。クリミア(・タタ…

平野高志

ウクルインフォルム日本語版編集者。『ウクライナ・ファンブック』販売中。クリミア(・タタール)語勉強中。記事は個人の見解です。

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togetterで拙著『ウクライナ・ファンブック』関連ツイートのまとめを作った理由

2021年年末、ロシア連邦がウクライナ国内外(国境沿いと被占領下ウクライナ領クリミア・ドンバス)に軍を集結させ、ウクライナや西側諸国を威圧しながら、NATO側に最後通牒かのようにNATO東方不拡大(ウクライナ非加盟)の法的保証などの到底受け入れられない要求を提示しており、すわ対ウクライナ再侵攻あるかと国際社会がいろめき立っています。これを受け、現在、世界中で様々なメディアや専門家が色々な見方・予想を伝えており、それは日本語情報空間も例外ではありません。 その中で、今私が思い

    • 他社メディアへの投稿記事の覚書

      私が他社メディアのために書いた記事を参照しやすくするためのメモ記事です。 ロシアのプロパガンダを発信してしまう日本の「専門家」たち|JBpress, 2022年2月5日 「ゼレンスキーとは何者か」外交 Vol.73 May/Jun. 2022 http://www.gaiko-web.jp/test/wp-content/uploads/2022/05/Vol73_p20-25_Who_is_Zelensky.pdf 外務省のツイッター(当時)アカウントで紹介されると

      • BOOKウォッチさんのインタビューを受けました。

        監修新著『美しきウクライナ』の紹介で、BOOKウォッチさんのインタビューを受けました。本のことだけでなく、ウクライナーの話や、私のウクライナへの思いなど、ざっくばらんに話しています。 🔗「15年いても飽きないウクライナ。『戦禍の国』じゃない、ありのままの魅力知って」

        • 「この戦争を知りたければ、ウクライナを知れ」 監修新著『美しきウクライナ』の紹介

          露宇戦争全面侵略局面が始まって、日本ではウクライナに対する関心が爆発的に生じた。無理もないことで、2014年のクリミア・ドンバス侵略・占領を発端とする開戦後も、日本の多くの人にとってはウクライナは引き続き「よくわからない国」のままだったからだ。多くの専門家が過去1年にわたり、戦争の推移、侵略の犠牲者、地政学的文脈やら機甲やら長射程やらの兵器、あるいは時にはウクライナ人の今の不安や望みについて語ってきた。他方で、「ウクライナとはどんな国なのか?」「ウクライナ人とはどんな人たちな

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        togetterで拙著『ウクライナ・ファンブック』関連ツイートのまとめを作った理由

          ウクライナ南部ヘルソンの旅行会社「ヘルスON」への寄付の振り込み先紹介

          現在ロシアに占領されているウクライナ南部ヘルソン市で旅行会社「ヘルスON」などのビジネスをするパウロ・ビレツィキーさんが同地の解放に向けて寄付を募っていたので、本人の許可を取り、日本の方向けの説明文も作ることにしました。日本からはPayPalを通じて寄付ができるはずです。また、占領から解放された暁には、ぜひヘルソン州へ遊びに行ってあげてください。 ビレツィキーさんからのメッセージ 「友人たち、ビレツィキー兄弟や「ヘルスON」プロジェクト、私たちのチーム、他の私たちのプロジェ

          ウクライナ南部ヘルソンの旅行会社「ヘルスON」への寄付の振り込み先紹介

          在日ロシア大使館の日本語投稿に見られるウクライナ関連プロパガンダ要素の説明

          ウクライナ周辺(国境沿いや被占領下クリミア・ドンバス)におけるロシア軍集結により国際社会における緊張が続く中、在日ロシア連邦大使館が日本語によるロシアの立場の情報発信を活発化している。9日にも、マリヤ・ザハロヴァ・ロシア外務報道官の記者会見のウクライナ情勢に関する発表が当日の内に日本語に全訳された上で投稿されている。特筆すべきはそれら投稿の日本語の質の向上であり、今回の投稿も、以前私がnoteで紹介したロシア大使館の日本語投稿(参照:「在日ロシア大使館の日経新聞非難コメント」

          在日ロシア大使館の日本語投稿に見られるウクライナ関連プロパガンダ要素の説明

          ウクライナ東部情勢 ~ミンスク・プロセスの概要と現状~(2015年12月執筆)

          2021年12月現在、ロシア軍のウクライナ周辺(国境沿いやクリミア・ドンバスの被占領地)への集結とその緊張の緩和に向けた米露などの政治対話の動きが見られます。それに伴い、ロシア・ウクライナ武力紛争解決のために2014年と2015年に署名されたミンスク諸合意とその履行プロセス(ミンスク・プロセス)に、改めて注目が集まっています。手元にちょうど6年前、私が在ウクライナ日本大使館に専門調査員として勤務していた頃に書いたミンスク諸合意主要3本の内の1つ「ミンスク両合意履行のための方策

          ウクライナ東部情勢 ~ミンスク・プロセスの概要と現状~(2015年12月執筆)

          在日ロシア大使館の日経新聞非難コメント

          5月5日にフェイスブックに公開された在日ロシア大使館の日経新聞社説非難のコメントが、とても長いロシア語からの直訳調の大作で、加えてウクライナ関連プロパガンダの総決算的な内容となっています。しかもこれが公式のコメントで、日本語版があることから、ロシアの対ウクライナ偽情報を紹介するのに使えそうだなと思ったので、以下に主なものを取り上げてコメントします。 ■「米国率いるNATOはソ連およびロシア首脳部との約束に背き、確固たる目標の下に東方への拡大に一方的に着手、その軍事インフラを

          在日ロシア大使館の日経新聞非難コメント