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初期衝動とはつまりアレやんけ

人はどんなにささやかであろうとも「自分の世界が広がること」自体に大きな喜びを感じるし、その喜びを他の人と共有できる。

僕のこの2年の裏テーマは「年齢の関係ない青春」なのだけど、最初、変化・成長することが青春の正体なのかと思っていた。

ところがどうやら「知らなかった自分と出会うこと」が、人間が生きていく上での豊かさらしい。

先月から坂本龍一さんのインターネットの文化を振り返るポッドキャストを竹中直純さんと中村祥一さんの3人でコツコツと趣味でつくってるのだけど、そこで何度となく現れるテーマがこれだ。

例えば、12年ほど前に坂本龍一さんのコンサートの中継をしていたとき、最初は汚い音のモノラルだったのに、翌日はバランスケーブルを使ったステレオに進化した。するとみんながパソコンをスピーカーに繋いで視聴するようになった。ピアノの調律タイムでは、ピアノの弦がどう言う仕組みになっているのかをみんなで学んだ。

その瞬間から、それぞれの人生において少しだけ世界が広がり、ピアノを見た時に「あ!」とその時のことを思い出す。それは知識とかじゃない。

ポッドキャストでその話をしている時、竹中直純さんはニコニコで「世界が広がった瞬間だね!」と笑った。そう、そういうことこそがアレやんけ。

それは「自分の世界が広がる喜びに包まれる」と言う初期衝動だ。そしてそれを誰かと一緒に体験したり、分け与えたりすることで、その時その場所において、ものすごくパワフルな喜びになる。

これが日常に広がる方法を見つけたら、毎日が学びの喜びで満たされる日々の中で生きていくことができる。認められる必要も、立派である必要もない。ただふと気がついたら成長してた。それってかなりええやんけ。

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