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「塔」 2023年5月号 掲載歌

「塔」の5月号が届きました。
いろんな方に自分の歌をご覧いただければと思い、掲載歌をnoteに記録しています。

東京で生まれ育った タクシーの中から観たら東京はうみ

よく動く肩甲骨とドライヤーこの部屋に来た夏は静かだ

タッパーの形のままの白飯にカレーをかけて東京は初夏

ラジオでは明日のことを話している弁当箱を洗う背中で

パンを焼くバターが溶ける手でちぎるたたかわないとあらがわないと

レンタルの自転車たちは背を向けてどこへも行きたくなさそうである

七分のタイマーを六分半でとめた固さのからだかき抱く

「塔」(2023.5)P.196

前号の掲載歌はコチラからお読みいただけます。

さてさて、来週21日はもう文学フリマ東京ですね。
いろんな方にお会いできるのをすごく楽しみにしています。



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