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福祉現場のプロに見た評価軸を外に置かない姿勢

宮崎県延岡市の子育て支援センター・おやこの森が天皇陛下から優良民間社会福祉事業施設として御下賜金を賜った。

常々おやこの森はなんて素晴らしい場所なんだと感じている私は木本宗雄理事長からその事をお聞きし、主任である小澤のり子先生に電話でお祝いをお伝えした。おやこの森がこんな風に評価されることは私たちにとってもすごく嬉しいし励みになります、と。

しかし先生は驚くほど冷静だった。勿論ありがたいという気持ちは示しつつ、先生は「現実に戻るわけじゃから。」と言った。

先生はいつも現場を見ている。必要な支援を見つけ出し、即動く。柔軟に対応できるように「形をつくらない」よう工夫されているように感じる。

何のために、誰のために仕事をするのかが明確でぶれない。評価軸を外に置いていない、という事が明確に伝わってきた出来事だった。

そして木本先生ものり子先生もいつも「みんなのおかげ」と口にする。これだけ素晴らしい取り組みをされて、感謝の念を抱いている親子がどんなにたくさんいても、自分たちの手柄だと言わない、思ってもいないだろう。取り組むべき仕事が無数に待ち受けていることを先生は知っているのだ、と感じる。

ただ粛々と目の前の必要な事に取り組む。いつも利用者の目線に立ち、子どもたちと彼らに関わる人々を大切にしている。

なぜこの人たちはこんなに素晴らしいのか、なぜおやこの森はこんなに素晴らしい所たりうるのか、そのエッセンスを知りたい、見出したい、言語化したい。それを周りの人たちにも共有したい。それが私の一つの大切な仕事だと思っている。


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