「お子」
「お子」という表現を使いはじめたのは確か、私の小さな人が3歳の頃からだ。この表現は私のお気に入り。なぜなら、この小さな人に対する敬意と愛情が程よく表せている気がするからだ。
「お子」は「お子さま」の“お子”。「さま」をつけるほど大仰なつもりはないが、「お」を添えて敬愛の念を表したい気持ちをお子に対して私は抱いている。
お子は私にとって師。彼はこの地球をあそぶ偉大な天才なんだ。いつも目の前にあることを全力で楽しんで生きるお子の姿は尊い。まるで全身で「この世界は俺のもんだ!」と言っているかのようだ。
以前、「〇〇くん(お子のこと)を見ていると、『俺は〇〇〇〇(お子のフルネーム)だ!俺の母は△△△△(私のフルネーム)だ!』と全身で言っているように感じます」と言ってくださった方がいる。
はじめてそれを聞いたときは怖れ多く感じた。いま思い返してみると大変ありがたい。誰かを産み親になったというだけで、こんな素敵なほめ言葉をいただける幸せ者は私くらいではないか、とうぬぼれてしまいそうなほどだ。こうして間接的にお子は私に誇りを与えてもくれる。
以前、この記事でも書いたが、お子は私の恩人でもある。この小さな人を産んでいなかったら私は今よりも社会的に孤立してしまっていたかもしれない。お子が社会と私とをつないでくれた。
お子は私のいちばんの友人。そしてたった一人の家族なんだ。
世間ではよく親が子に無償の愛を注ぐだなんて言われるが、それは逆だと私は思っている。親はつい自分の価値観を子に押しつけたり、自分の都合で振り回したりしてしまいがちだが、それでも子は無心に親を愛する。その姿は何物にも代えがたく尊い。
お子がどんなにわがままを言ったとしても、どんないたずらをしでかしたとしても、お子が最近使えるようになった魔法の言葉で、いつも私は芯から癒されてしまう。
「ママ、だ~いすき」
お子への感謝と愛情を込めて、今日も私は「お子」という表現を使い、したためる。ママも大好きだよ。お子、いつもありがとう。
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