うっかりと人見知りの不思議な探偵物語。Ⅱ
Ⅱ.ある日ある時いつかどこかで
0.prologus
「占いババって知ってる?」
先生がアニメや漫画の語るたび、読んでみたいとその時は強く思うものの、最後まで重い腰を上げることが出来ず、結局いつも先生をがっかりさせてしまう。
「某有名漫画に出てくる登場人物で、大きな水晶玉に乗って浮遊する凄い魔女なんだよ。」
魔女といえばやはり箒にまたがって空を飛ぶ。この姿が定番だ。大きな水晶に乗って空を飛ぶ・・・!?思い浮かべてみたが、まったくイメージ出来なかった。
「占いババは、当然占いをするんだけど、それがなんと百発百中。未来が見える能力を持っているんだ。」
「未来を予知できるってことで、報酬として莫大なお金を要求するんだ。大金持ちしか払えないような金額をさ。そういえば某国民的アニメ映画でも同じようなキャラがいたっけ。宝石を溜め込んでいる銭ゲバ魔女みたいな。」
私達とは真反対なんだ。マウントを取るとか負けず嫌いとかではなくシンプルにそう思った。
私は十分過ぎるバイト代をもらっているし、先生は稼ごうと思えばいくらでも稼げる才能の塊だ。依頼調査料は無料でもいいけれど、それだと忙しくなりすぎるからということで、高くもないが安くもない、ちょうどいい価格設定にしているそうだ。
もちろん依頼人の事情に配慮して、特別に無料にすることもある。お金儲けを目的としていないので、臨機応変に対応できるのである。
「スゴい事はこれだけじゃないんだ。彼女、なんとあの世とこの世を行き来することが出来て、死者を蘇らせる能力も持っているんだよ。」
「一日だけ、つまり24時間だけっていう条件付きだけれど、亡くなった人を生き返らせる事ができるのさ。この能力を使う事で思いもよらない感動ドラマが後に展開されていくんだけど…。」
恐山イタコの完全上位互換じゃん。
それにしても完璧な予言だけでなく、閻魔大王と知り合いで、死者蘇生能力も持っているとは。フィクションだとしても少々盛りすぎでは、とつい思ってしまった。ちなみに蘇生能力には時間だけでなく回数にも制限があって、故人一人に対し一度限りしか使えないそうだ。
母は私が幼い頃に亡くなった。家の近所にフルーツ屋さんが出来たよとか、今私頑張っているよとか、母に報告したいことが山ほどある。現実にそういう能力を持つ人が現れたら、法外な値段でもきっと払ってしまうだろうな。
先生は五人の戦士アックマンについて熱く語っていたが、亡き母のことを考えていた私の耳に届くことはなかった。
この雑談がのちに現実問題として私達に降りかかってくる日が来ようとは。この時は二人とも呑気に架空話に花を咲かせていただけだった。
1.quaeso
「彼女に、どうしても・・・」
依頼主は取り乱していた。
お茶菓子を出して、一旦依頼主を落ち着かせることにした。十分ほど経っただろうか。簡単な自己紹介をした後、ゆっくりと依頼内容を語りだした。
「3ヶ月ほど前のある日、仕事から帰った時の事です。すぐ異変に気づきました。自宅のドアノブにビニール袋が掛けられていたんです。最近ネットで買い物していないし、宅配を頼んだ覚えもない。不思議に思いながら近づくと、半透明の袋に見覚えがあるものが入っていました。恐る恐る中を覗いてみると、お弁当が入っていたんです。」
「部屋に持ち込んで詳しく確認してみたところ、それは私の大好きな幕の内弁当でした。封がしっかりしてあったので、毒入りとか異物混入の心配はありませんでした。そして電子レンジで温めて食べました。いつもの味でした。」
「実は幕の内弁当って、彼女と一緒に食べた思い出の弁当だったんです。僕と彼女はどちらとも仕事をしていて、帰宅時間が重なりそうな時は二人分の幕の内弁当を買って、一緒に僕の自宅で食べていました。とても幸せでした。」
「え?彼女ですか?実は・・・、半年前に交通事故に遭って・・・。帰らぬ人になりました・・・。おそらく僕に会いに行く途中だったんだと思います。道路に食べ物が散乱していたそうです。」
「この弁当、もしかしたら生き返った彼女が持ってきてくれたのかもしれない。その日は号泣しながら綺麗に全部食べました。」
「一週間後、またドアノブに幕の内弁当が入っているビニール袋が吊り下げられていました。毎週幕の内弁当を食べていたのですが、一ヶ月経ったある日、弁当ではなく別の変化が起きたんです。」
「ドアにべったりと血液が付いていたんです・・・。」
息遣いが荒くなったので一旦小休憩を取ることになった。数分後、落ち着きを取り戻したので、彼は再び奇妙な出来事について語りだした。
「もしかして彼女は血が流れたまま、不完全な状態で生き返ってしまったのかもしれない。それでも僕に会いに来た。どんな姿になってもいい。冷たくなっててもいい。抱きしめてあなたを温かく包み込みたい。この時彼女への熱い想いが再び湧き上がっていました。」
「しかしこのドアを見た近隣住民が見たらきっと騒ぎ出すだろう。そしたら二度と彼女に会うことは出来ない。そう思い、近所の人に気づかれないよう急いでドアの血痕を拭き取りました。」
大きな手がかりになるのでそのまま残してほしかったと思う私と、冷静に話を聞いている先生。
「弁当が届くことはなくなりましたが、代わりに週に一度、ドアに血痕が必ず付着するようになりました。休日彼女を捜索してみたのですが、発見することができませんでした。自分ではどうしようもなかったので、お寺に相談をしてみました。しかしどのお寺さんも生き返った人間は対象外だと断られ、十数件まわったあと、とある住職さんに薦められてこちらを紹介されました。これが紹介状です。」
「あぁ、粋然寺の和尚さんね。」
先生は紹介状を受け取った。
探偵業に大事なのは情報収集だよ、と日々私に説教する先生は様々な会合に顔を出している。人見知りの私が一番苦手とするところだ。実際今回の仕事に繋がったので、地域コミュニティをバカにすることはできないな、とネット依存の私は反省した。
「警察は絶対相手にしてくれません。頼るところはもうここしかないんです。お願いします。お願いします。お願いします。彼女に会いたいんです。」
「なるほどわかりました。小島さんのご依頼の件をお引き受けします。えっと、実際に目で確認したいので、マンションの管理人さんに私達の事を伝えてくれますか。あと一度お宅の部屋も調べてみたいので、空いている日にちがありましたらお教え下さい。」
依頼主が住んでいる所はオートロック付きマンションなので勝手に入る訳にはいかない。通報されては困るので、管理人の了承は是非とも欲しいところだ。マンションの場所と連絡先の電話番号を尋ねて、契約の書類を書いてもらい、小島さんは帰っていった。
2.ratiocinatio
「さてこの事件をどう見るかね、助手くん」
二人きりになり、先生がぼそりと呟いた。
私をこう呼ぶ時は機嫌がとてもいい時だ。最近正直チンケな依頼ばかりだったので先生も私も相当のフラストレーションが溜まっていた。
毎日いろんな依頼が舞い込むのだが、これだと思う謎に出会う確率は一ヶ月に1件あればいいほうだ。高品質の謎に巡り合うため、ひたすら耐え続ける事も探偵として重要なスキルである。
普通の人はこんな仕事を選ばない。我々は常軌を逸している。言い方を変えるなら二人とも変人だ。否定はしない。
依頼者の話だけでは可能性がいくつも考えられるので、とりあえず先生の考えを聞いてみることにした。情報を整理をすることで新しい発見があるかもしれない。
◇
「この事件、壮大な陰謀に小島さんが巻き込まれたのかもしれない。小島さんの前に住んでいた人が貴金属を盗んで自分の部屋に隠した。組織に消されたのか、何らかの事情で空き部屋となり、小島さんが住むことになった。」
「のちに情報を掴んだ何者かが隠し財産を盗もうとした。しかし警備が厳しく忍び込むにはあまりにリスクが高すぎた。そして思いついたのが追い出し作戦というわけだ。」
「小島さんが別の所へ引っ越せば、じっくりと部屋を調べることができる。自分が新たな部屋の住人となればもっと簡単だ。時価数億円のお宝らしいので多少の費用はまったく問題がなかった。」
「まずは食べ物を置いて奇妙に思わせる作戦を実行したが、なぜか効果はまったくなかった。次に、ドアに血液を付着させる嫌がらせを行なった所、憔悴している小島さんの様子が見て取れた。こういう事なんじゃないのかな。」
◇
なんか推理小説で見たことがあるトリックだなぁ。正直な感想を悟られないよう私は必死に真剣なフリをした。私はミステリー作品を読むのは好きだが、マニアほどの深い知識はなかったのでなんの作品かまでは思い出せなかった。
それにしても裏で本当に大きな陰謀が渦巻いているのだろうか。マンションに行ってみればいろいろわかることだろう。現場検証は二日後で部屋も覗かせてくれる。今からとても楽しみである。
3.inspectionem
「うーん、隠し財産的なものは何もなかったねぇ。」
台所の床下収納や浴室天井裏など、何か隠されていそうな場所を徹底的に調べてみたが、何も見つからなかった。
「財産?」
「あ、いえ、なんでもありません。」
心配そうにこちらを見つめる小島さん。これ以上の手がかりは見つからなさそうだったので部屋を出ることにした。
「あ、そうだ」
問題となっているドアを調べてみる。血が拭き取られている、何処にでもあるただのドアだった。検査キットで確認してみる。反応あり。小島さんの言っている事に嘘はなかった。
依頼人を部屋に残し、私たちはマンション周辺を調査することにした。
「それにしても素晴らしい眺めだったね。暗くなれば極上の夜景が見えたことだろうね。」
先生の仰るとおりで、海まで見渡せる素晴らしい部屋だった。きっと高級と呼ばれる部類のマンションなのだろう。一通り捜索した後、公園のベンチで考えをまとめることにした。
◇ ◇
「考えられるのは、宅配業者の誤配だね。近所の誰かがサブスクの弁当宅配サービスを注文した。ところがいつまで経っても届けに来ない。問い合わせをしてみたところ、すでに宅配していますと回答が届いた。」
「自分で調べてみようと近所の住人が、届けられる予定時間に周辺で張り込みをしていたところ、小島さんが部屋にビニール袋を持ち込む姿を偶然発見した。不快に思った住人が、ドアに血痕をつけるという嫌がらせをして、弁当の復讐を果たした。」
食い物の恨みは恐ろしいってやつですね、と相槌を打つ私。
◇ ◇
◇ ◇ ◇
「もう一つ考えられるのはご近所トラブルだね。依頼者である小島さんの住んでいる処はいわゆる上層階で、街全体が見渡せて夜景が素晴らしいと評判の一室だ。」
「一方、下層階は木々が邪魔して景色がいいとは言えない。お昼や休日は公園で遊ぶ子どもの声が煩くて、快く思わない住民もいるだろう。」
「挨拶を無視されたとか、態度が悪かったとか、何らかの原因でが小島さんに対し恨みを抱いた下層階の人が、嫌がらせに食べ物が入ったビニール袋をドアノブに吊り下げた。」
「恐怖でマンションを出ていくだろうと思っていたが、一ヶ月経って様子見したところ、嬉しそうに部屋へ弁当を持ち込む小島さんを目撃した。怒り狂った住人はドアに血を振り撒き、毎週繰り返してなんとかして小島さんを追い出そうとした。」
有史以来絶えることのない御近所トラブル。ふとネットミームにまでなった『騒音おばさん』を思い出す。
振り返ると、ネットやマスコミのおもちゃになったあのおばさんも、ある意味被害者だった。現代の民事法において、例外を除き自己救済は禁止されているので、騒音に対する最高裁の実刑判決は妥当ではあるのだが、騒音を受けた側が事の発端だった可能性もあり、おばさんを悪者だと一方的に決めつけた報道はあまりにもやり過ぎだった。
◇ ◇ ◇
隠し財宝はないということで、最初の推理はハズレと見て間違いない。
残り二つの推理を考えてみる。先生は両方とも「嫌がらせ説」を取っていた。つまり先生は小島さんが望む「彼女蘇り説」を完全否定しているのだ。
果たして依頼者が言うように、彼女が生き返って彼氏の大好きな弁当を届けに来たのだろうか。それとも先生の推理通り、ご近所の嫌がらせによるものなのだろうか。
4.mysterium
ミステリーは大樹だ。
無数の可能性が枝分かれをしていて、時には犯人が間違った方向へと導こうとする。大地から水分と栄養を、天からは恵みの太陽が。重なり合う枝葉の中に、必ず光り輝く真実の葉がある。
公園で佇む御神木のような大木を眺めながら、私はこれまでの事を考えてみた。
弁当を吊り下げた人、血を滴らせた人は別人かもしれない。・・・いや、それはないな。そんなに都合よく弁当から血へ定期的に代えられるわけがない。複数人でする意味もない。一連の行動から「単独犯」であることは間違いないだろう。
依頼人の蘇り説も消去した。ありえるのは彼女に親しい人物によるものだ。小島さんに何かを訴えるためにアクションを取ったというのはなんら不思議ではない。彼女の親友や家族であれば、毎週幕の内弁当を食べていたということは知っていてもおかしくないだろう。候補の一つとして頭の隅に置いておくことにした。
うーん、なぜ幕の内弁当をドアノブに吊り下げたんだろう。なぜ血をドアに血を滴らせる奇妙な行動に置き換わったんだろう。
!?
「・・・しかし、これが真相ならば・・・。」
あることを閃き、私は思わず声を出してしまった。身が震える。おそらく恐怖によるものだろう。これから明らかになる真実の恐ろしさに、私はここから逃げ出したくなった。
・・・いや、ここまで来たんだ。いざとなれば先生がなんとかしてくれるはず。
5.pupa
真相を話す場面で緊張で何も話せなくなってしまう私は、事件解決の役目をいつも先生に代わってもらっている。
全てを先生に話した。やはり動じなかった。先生の鋼メンタルはこういう時とても心強い。
お宅にいる小島さんに再び尋ねて、結果報告のため後日に事務所に来てもらうよう小島さんにお伝えし、私達はマンションをあとにした。
いくつかある可能性を消去して、真実の一つに絞るために、周辺で各所の聞き込みを行なった。
実は小島さんの部屋を探索している時に、ゴミ箱も密かに調べさせてもらったのだが、そこで見つけたレシートを発見しなければもっと膨大な時間がかかっていた事だろう。
私は聞き込みが苦手なので、事務所へ戻り、交通事故死亡者データを手配した。警察にも知り合いがいる顔の広い先生。こういうときにも非常に役に立つ。
欲しかった証拠が全て出揃ったところで、私達は満足げに深々と頷いた。よし、これでいける。
6.Resolution unus
「ご足労いただき誠にありがとうございます。」
小島さんに、先生は丁寧に挨拶をした。
「彼女に会えるんですか!?」
「デートしたりとか美味しいもの食べたりとか、彼女と一緒に新しい思い出を作りたいんです。いなくなってから再開までの出来事を彼女に報告したいんです。」
小島さんは嬉しさを爆発させていた。
「残念ですが、小島さん。あなたのご期待に応える事はできません。」
先生は淡々と言葉を並べて、小島さんに謝意を伝えた。
「・・・最低ですね。がっかりです。」
怒り心頭となった小島さんは足早に帰っていった。
7.Resolution duo
このような場合、調査費など必要経費だけは依頼者が払ってもらう事になっている。契約書に書いてあることなので当然小島さんは了承済みだ。
お金儲けを主目的としていない私達にとって、成功報酬も不要なものではあるのだが、どうしても感謝を伝えたいという依頼者の声が絶えなかったのでお金を貰う形を取っている。食べ物ギフトを大量に贈られてきても困るので、私達としても都合が良かった。
探偵事務所としては成功率100%が理想ではあるのだが、今回は致し方がなかった。失敗は信用を損なう事になるので、不可能な事は最初から断るのが吉なのだが、今回はまったく想定していなかったので避けようがなかった、というわけである。
「これで良かったんだよね。」
私は静かに頷いた。時として真実を伝えないほうがいい事もある。全てを小島さんにお話したら、十中八九拒否反応を示すだろう。これで良かったのだと自分にも言い聞かせた。
8.veritas
小島さんに彼女はいなかった。
周辺の聞き込みをしたところ、会社の同僚からは、小島さんは生活感がまったくない人だと教えてくれた。仕事場では一切プライベートな事を話さなかったそうだ。
親しい友人に小島さんについて聞いてみたところ、半年ほど前に女性と歩いている小島さんを見かけたそうだ。楽しい様子だったので声を掛けず、後日LINEで聞いてみたところ、俺の彼女だと一言だけレスがかえってきた。それから彼女の話を一向に聞かなかったので、うまくいかなかったのかなと友人は触れないようにしていたそうだ。
そして、小島さん宅のゴミ箱の中に入っていたレシートにはレンタル彼女の店舗名と代金が書かれていた。日時は半年前で、友人が小島さんを見かけたとする日時と一致していた。
◆
これらの情報から一つの真実へと導けることになる。
つまりドアノブに掛けられていたビニール袋の弁当も、ドアに付着した血痕も全て小島さんの自作自演だった。全ては小島さんの妄想によるものだった。
◆
もしこれを小島さん御本人に話したら、彼は狂乱して暴れ回ったかもしれない。彼は仮の彼女を本当の彼女だと思い込んでいたのだ。事故で死んだと自分自身に思い込ませていたのだ。
彼女が事故死したと主張する日付とデータを照らし合わせてみた。この日の交通事故死亡者数はゼロだった。
真実を話す選択肢も一応考えてはいた。そのほうが小島さんのためになると。しかしそれは偽善であると気がついた。自分たちの名誉を守るために小島さんを犠牲にする。小島さんが精神崩壊しても私達にとっては真相のほうが重要だ。その考えは果たして正しい事なのかと自問自答した。二人で話し合った結果、真実を話すという選択を捨てることにした。
しかしこれは私達にとっての終わりであって、小島さんにとってのゴールではない。いつか誰かが彼を明るみに引きずり出すだろう。それが彼にとって幸せかどうかはわからない。
妄想の世界が彼にとっての幸せであるのなら。少しでもその世界に留まらせたのなら真実を話さなかった私達の判断は正しい。そう思いたかった。思い込みたかった。
9.epilogus
「はぁ、一仕事したらお腹が減ったよ。外食もいいけど、無性に幕の内弁当が食べたくなってきた。」
切り替えの速さも鋼メンタルの先生である。じゃあ、コンビニ行ってきますねと買い出しすることになった。外の空気を吸いたかったので、もしかしたらこれは先生なりの配慮だったのかもしれない。
いや、考え過ぎか。私は今回の事件を記憶に深く刻みたくはなかったので、当分の間、幕の内弁当を食べられないだろう。のり弁当か唐揚げ弁当にするかな。道中ぐーっとお腹が鳴る音が聞こえた。
finis
※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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