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とくに食や教育関係のお仕事の方へ。食品ロスに対するアクション、一緒に創りませんか? (かなり本気です)

3月8日(金)の「サルパの日」に、一般社団法人フードサルベージ創立8周年記念イベントを開催してきました。

そこで発表したこれからの食品ロスに対する活動について、あらためてnoteに書きます。

食品ロスを新しく捉えなおす

いま食品ロスがとても “狭い問題” になっています。消費者庁の調べでは食品ロスという言葉の認知度は8割を超えているようだけど、その割には問題を本質的に捉えきれてないのが現状だなと思います。食べ物を捨てることは“もったいない” という感情論だけで食品ロス問題を捉え、「捨てること=悪いこと」という印象だけで済まされています。“もったいない” という気持ちも大切なことで、間違っていないので反論もしにくいのですが、それが返って問題の本質に踏み込みにくくしていると思います。

捨てるということは決して悪いことだけではありません。循環プロセスに組み込むことができるのであれば、それは物質の正常な流れであるわけでむしろ良いこと。ただいまの金融資本主義の中で、食はモノ化して商品になりました。そうなると、規格が生まれ、そこから外れて商品にできない規格外のモノも生まれロスになる。大量生産・大量消費で成立してきたシステムのまま、食が商品化され経済は発展してきたけど、ロスもたくさん産んできました。これがいま、社会・環境問題として人間に迫ってきているのが食品ロス問題というわけです。

これまでは「食べ物を捨てるのは良くない」というメッセージが主流でしたが、それだけじゃなく、食べ物をどう捨てるか? → 食べ物をどう食べるか? というように一段上のアプローチにしていかないとならないと考えています。 

その上でフードサルベージでは、“もったいない” だけに閉じずに、すべての捨てられる食べ物を “良い廃棄”にすることを目指していきます。つまり、食べ物の廃棄も新たな価値を生むということを考えていきます。

このことはとてもむずかしく、すぐには実現できないことですが、持続可能な世界のためには、やらなければならない課題です。そうした社会課題は数多ありますが、とくに食は生きる上でも大切なテーマであって、それをどう食べるか、どう捨てるかというのは、無視することができない問題なのです。

主に「経済的損失」「貧困・飢餓」「気候変動」の点から、食品ロスは改善していかなければならない

これからフードサルベージがやること

たとえインパクトが小さく狭くても、僕らは食品ロスの問題が一歩ずつ改善していくことをやっていきます。もちろん、インパクト大きいことも目指しますが、大きいことだけを狙っていると、慎重になりすぎていつまでたっても実行できません。そういうやり方こそ、これまでの資本主義のセオリーのままです。僕らは、そうした古いセオリーから離れる準備をしなければならないのではないでしょうか。そのためにも、はじめはインパクトが小さいと思えることでも実行し、そこから失敗もし、それを改善していきながら進めたいと思っています。そうすればいずれ協力してくれる人や企業も出てくるはずです。そうした肌触りのある活動をしていきます。

僕らは、同じ想いをもつ人たちと一緒に、食品ロスにまつわる課題を解決していくプラットフォームを目指します。そのためにやることは大きく3つあります。

1.サルベージ・パーティ

ひとつは、かれこれ10年ほどやってきた僕らのメインコンテンツ「サルベージ・パーティ」。このサルパをアップデートしていきます。

これまで、余っている持ち寄り食材を料理して食べるイベントとして、サルパは「食品ロス」という問題に興味を持ってもらうための入口として開催してきました。

その要素も残しますが、今後はサルパが、地域に新しい「食べる場所」として機能することで社会インフラになることを目指します。こども食堂との連携や、街の飲食店との協業も考えられそうです。料理と食卓を通して人と食の関係をつくり、その流れで自然と食品ロスも改善していく仕組みを創りたいと思っています。

2.食品ロス解決の実践者

ふたつめは、料理の専門家が持つ食材や調理法の知識、技術者が持つテクノロジー、経営者が持つリソース、学生が持つエネルギーなどそれぞれの経験を活かしながら、食品ロス解決に貢献できる仕組みを創っていきます。つまり、ひとりひとりが食品ロスの専門家になることを目指します。

専門家といっても、その中身はさまざまです。食品ロスの知識をもって、勤め先の会社の抱える食品ロス問題を可視化し、それを改善する革新的なアイデアを考える人もいると思います。地域で発生している食品ロスを題材に、子どもたちに本質的な環境問題を投げかける学校の先生もいいですね。

その他、行政の人や、料理人、農家さんや漁師さんなど、どんな方でも食べること、捨てることには関わっているわけですし、食品ロスの専門家になることはプラスになるはずです。これからは、これまでのような生産〜販売のやり方ではいずれ企業活動はうまくいかなくなります。一部の大企業は残り続けるでしょうが、そうでない働き方をしている人は、やり方を変えていく必要があります。一見相反する「経済活動」と「社会・環境活動」の良いところを組み合わせて仕事していくことが、この先きっと求められます。

フードサルベージがやろうとしているのは、そのための準備とも言えます。何をするかと言いますと、「食品ロス」について理解し、社会に貢献できる専門家に活躍いただくため、講座を受講し試験に合格した方に「フードサルベージプロデューサー」の資格を認定します。

国内の食品ロス問題解決に向けて、その知識と経験を活かした革新的なアクションや「サルベージ・パーティ」の開催、プロデューサー同士の情報交換など様々な活動をしていきます。

早速、講座の申し込みをスタートしました。ご興味ある方はよかったらwebサイトをご覧ください。また、認定講座について私が説明する「オンライン無料説明会」も不定期ですが開催しています。こちらもサイトにて案内しています。

3.食品ロスを出発点に未来の食をデザイン

食品ロスを解決することは目的ではなく手段と捉えています。それは、食べ物を捨てることを「良い廃棄」にすることで食品ロス問題も改善し、その良い行動ひとつひとつが、私たちの未来の食を良くすることにつながるということ。それをフードサルベージの活動の目的にしています。

これまでできていなかった、フードサルベージの活動が食品ロス改善にどう貢献しているかを可視化することにチャレンジしたり、売上の一部を非営利団体や地域へ寄付できるようにするなど、みんなで活用できるプラットフォームを目指します。

長々と書きました。ここまで読んでいただきありがとうございました。

最後に。食品ロスで「何か」をしたい方へ。

・フードサルベージプロデューサー資格
・「サルベージ・パーティ」の企画、開催
・小中高校、大学への出張授業
・社員研修
・食品ロス関連プロジェクトのサポート

上記のような取り組みが可能です。食品ロスに対するアクションを一緒に創っていきましょう。いつでも気軽にお問い合わせください。

問い合わせ先
フードサルベージWEBサイトの「CONTACT」よりお送りください。


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