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食の学び舎「foodskole」 食に夢を持つために[vol.4] 答えのない問いを、みんなで考える爽快さ。

4月からスタートしたfoodskoleの新学期。9月まで全12回の講義がある「Basicカリキュラム」では、26名の受講生と自分も含めた運営委員メンバー6名を合わせた30名ほどが、オンラインで集まって「食の創造論」を大テーマとして一緒に学んでいます。

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毎回ゲスト講師を招いて、テーマに関することを話してもらい、そのままダイアローグへ。ここ大事なんですが、一方的に教えてもらうだけの講義にはしないで、毎回対話の時間を多めに取っています。(それでも、毎回「時間が足りない!」と受講生から言われていますが笑)

Slackも活用し、講義の当日までに読んでおいて欲しい記事を共有するなど事前学習や、講義後の感想を受講生に書いてもらっています。こうして自分なりのアウトプットを繰り返すことで、講義でインプットしたことを整理します。

他の受講生がどんなことを書いたか読むことで、ひとりでは気づかなかった新しい発見にもつながることを期待しているんですけど、これは期待通り、ひとつの意見に対してさまざまなコメントが寄せられていますね。僕らもコメントを読んでいて何かを知ることも多いし、刺激をもらっています。

ひとつの講義に対して、こうした派生の学びについては、受講生ひとりひとりのペースで自由に参加してもらっています。

いざ講義が始まると、もう本当に予定通りに進みません笑。でもそれは許容範囲。こういう学び場での脱線はむしろ大歓迎だと、僕らは考えています。

脱線こそライブの醍醐味。そこには必ず意味がある。講師と受講生との真剣な対話が行われてこそ、強烈な意見と気づきが生まれるのです。

そして先日、講義DAY3までを無事に終えました。事前に企画していた講義内容は、次のようなものでした。

DAY1 まずは循環のはなし。世界のこと。
ゲスト講師:Satoko Ekbergさん/Peo Ekbergさん(ワンプラネットカフェ)
「食」や「社会」をSDGsという「メガネ(視点)」をかけて、発見とアイデアが生まれる視座を身につけられるようになる。半年間学んでいくときに役立つコンパスを手に入れる。

DAY2 発酵でつなぐ都市と地域。
ゲスト講師:酒井里奈さん(ファーメンステーション)
「合理的ではない」と周りから言われても事業をやり続ける、ファーメンステーション酒井さんの活動意図とは。地域、都市、食、環境、暮らし、そして生産と消費。すべてにとって良い活動とは。サーキュラーエコノミーのリアルに迫る。

DAY3 市場、ポケマルとスーパーのちがい。
ゲスト講師:高橋博之さん(ポケットマルシェ)
さまざまなサービスや仕組みでできている日本の食の流通システム。「サステナブル」という視点での食の流通システムにおいて、その思想や理想が多様的であることは果たしていいことなのか?

予想通り、3回の講義では様々な気づきがありました。講義の中では答えはあまり用意されていないから、みんなで毎回頭を使います。そこにはスポーツで一汗かき終えたような爽快感があります。

自分たちで問題提起し、答えのない問いをどうやって考えるか。このことは、あらゆる領域において必要になってくる姿勢であると思いますが、食についてもそれは言えます。

たとえばこんな問いが出ました。

・サステナブルな消費ってなに?
・サステナビリティな活動を楽しくするには?その必要性はあるのか?
・認証ラベルってどこまで信用できるの?
・都市と地域をかきまぜるとは?
・食べものを購入するためのECとの良いつきあい方は?

これらには、ひとつの完全な答えはないですよね。場合によっては、自分と真逆の意見を持つ人が周りにいるかもしれません。来年には今と考え方が変わっているかもしれません。毎回、テーマに沿ったこうした答えのない問いを、みんなで考えています。

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全12回の前期講義のうち4分の1を終えた今、私なりに見えはじめた「食にまつわる仮説」というのがあります。次回は、その辺りについて書きたいと思います。

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