フードスコーレの校長だより_2020/12/03
「foodskole®︎(以下フードスコーレ)」の第2期が11月よりスタートしました。およそ30名の2期生のみなさん、あらためてフードスコーレへようこそ!まだ始まったばかりなので、慣れないこともあると思いますが、ここでの過ごし方、遊び方を少しずつ頭と体に馴染ませてくれたらと思います。わからないことあったら、いつでも相談してくださいね。
今日は校長として、ここ最近のフードスコーレで感じたことを少しラフに書きたいと思います。気軽に読んでくださいませ。
いやー、フードスコーレ。ますます面白くなってきました。第1期を受講された方の中から、自分でやりたいことをスタートする方たちが増えてきたんです。第1期が始まる前の企画している時から、「みんなで食について学ぶ場」を創るということは、これからの時代に絶対に必要なことであるし、誰から言われて学ぶのではなく、自身で動機を持って学び続ける。そんなことを実現できる学校ができたらいいね、とメンバーみんなで話していました。
土いじりしたいと始まった「農園部」や、コーヒーかすを使ったコーヒー堆肥づくり、東京蓮根にあるHasuneファームさんがゲスト講師にきたご縁でマルシェを開催したり。これすべて、受講生のみなさんによるプロジェクトです。
フードスコーレは食を学ぶところ。その学び方は、講師から一方的に教えてもらうスタイルだけではなく、自分で問題提起して考えてみる。そして実行してみる。それもアリです。
ところで「学ぶ」とは一体何ものなんでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
僕たちはたくさんの刺激の中で毎日を生きているわけだけど、その中の本当わずかな事だけを刺激として受け取って生きています。全部の刺激を受け取っていたらパンクしちゃうらしい。食に関する活動をしている自分でさえ、食に関する全ての情報を受け取ることは自然と拒絶しています。
でも、できるだけ多くの刺激を受け取ることはやっぱり有益なことなんです。いま「日本の日常食を考えるクラス」で、出汁についての講座が進んでいるところですが(これ面白い講座なんですよ)、出汁の種類、出汁のとり方、出汁を活かした料理方法なんかを知れば知るほど、食卓は必ず楽しくなります。新しい情報を刺激として受け取る前と後とでは、世界の見え方が変わって見えるものです。
國分功一郎さんが書かれた本『はじめてのスピノザ』によると、哲学者スピノザは、「受け取れる刺激の幅を広げること」を「学ぶ」と言っています。こうした考えも取り入れながら、フードスコーレの教育目標は掲げられています。
フードスコーレの教育目標
・「何を知っているか?」よりも「何ができるようになるか?」
・自前の考えを持てるようになる
・立場に高低なく、主体的に学ぶ
生きる上で第一に必要な「食」については、本来誰もが学ぶべきテーマであって、自分と食べものの関係を持てる人が増えたらいいなと思っています。
さて。ここでひとつご案内です。1期生の方たちが立ち上げた「農園部」に遊びに来ませんか? どなたでも大歓迎です。東京八王子にある畑で、自分たちで種を播いて、野菜を収穫しています。自分も「部活動の顧問」として参加しています。この間は、収穫した野菜をその場でみんなで料理して食べるなんてことをしました。本格的な農業というよりは、土に野菜に触れて楽しむ、と気軽にやっています。他クラスの人たちと交流もできるので、興味ある方はぜひご連絡ください!
まとまらない文章になりましたが、きょうはこの辺で。それではまた。
(フードスコーレ校長/平井巧)