読書記録/あらすじ程度のネタバレ/140文字から溢れた感想

読書記録/あらすじ程度のネタバレ/140文字から溢れた感想

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彼らにしあわせになってほしいと思うのは酷なことだろうか

流浪の月 / 凪良ゆう ※中盤部までのネタバレ有。 話題が積み重なって、サイン本に浮き足立って。気がついたら、購入から8ヶ月経っていた。 19歳の男が、9歳の女の子を誘拐した。その一文は間違いなく世間の関心を惹く事件で、この物語の芯となる事件だ。 酷く、苦しくなるような事件が沢山報道される世の中だな、と思うことが度々ある。 良くも悪くもネットワークが社会に根を張っていて、いいことがあっても悪いことがあっても、タップひとつで見ることの出来るようになった。 悲惨な事件も、

    • ノミというむしをしっていますか?

      “ノミというむしをしっていますか?” この導入で、誰が「宇宙」というタイトルの絵本だと分かるだろうか。 絵本という表現が正しいのかはわからないほど分厚くて、情報がぎゅっと詰まっている、宇宙を題材にした絵本。 小さい頃も、今もずっとわくわくしながら、知らないことを知る喜びを噛み締めながら読んでいた本だ。 宇宙が出てくるのは28ページ目。全部で61ページあるだけでも図鑑に近いのに、約半分進んだとこでやっと宇宙が出てくる。 それまでひたすらに、丁寧に、宇宙までの道筋を作っ

      • 生きててよかったを繰り返す日々

        ぴかぴかの晴れが続く世界で、久しぶりに「生きててよかった!!!!」と叫んだ。 そう、愛しい愛しいハイキュー!!の読み切りがジャンプの本誌に掲載されたのだ。 推しが動いていた。 いや動いてないんだけど。動いてないんだけど、喋っていた。 まさか推しが出るなんで思ってもないしスルーされる案件だと思ってたのにおいおいいい加減にしてくれよハイキュー!!さん状態である。 《ネタバレ》 まず登場の黒尾さんですね……さすが歩く詐欺師(誰も言ってない)。繋ぐ役割になって数年経ってるのに

        • 前回のnoteについて

          前回、朝井リョウさんの「正欲」についてnoteを書いた。 万一読んでくださった人がいる場合、その読み手を考慮せず、感想とも主張とも取れるような文章になってしまった。今まで当たり障りのない文章を書いていたのに。 感想には感想がくることが多いけれど、主張には意見が来ることが多いから面倒くさいなあと思っていたらやっぱり少しだけご意見が来た。 どうやら私は親戚を助けたい「偽善者」で、このゴミみたいな世の中を変えたくて一生懸命主張している女、らしい。 なるほど数少ないけれど奇特な

        彼らにしあわせになってほしいと思うのは酷なことだろうか

          多様性なんて大嫌いだ

          正欲 / 朝井リョウ ※言葉を選んでいません。誰かを不快にさせるかもしれないです。文章の引用があります。 読み終わってすぐnoteを開いた。 いつもの140文字じゃ書ききれないと思ったからだ。 読んでいる最中浅く息をしていたんだ、と読み終わってから気がついたくらいに、作者に感謝と畏敬と言葉にできない感情が溢れてきて止まらなかった。 私がずっとずっとずっとずっと前から、誰かに、世の中に言いたくて、でも周りと世間を気にして言えなかったことばかり書いてあった。 ずっとずっ

          多様性なんて大嫌いだ

          僕の人生には事件が起きない /岩井勇気

          僕の人生には事件が起きない /岩井勇気 𓈒 𓂂𓏸今回少しネタバレ多め 「じゃない方芸人」が流行った時期、いまいちピンと来なかった。 というのは、私は大体「じゃない方」の芸人さんの方が好きだった。 というか「じゃない方」って何?2人3人4人合わせて芸人でしょうよ!というくらい、なぜか強気だった。 大抵世間から見た「じゃない方」がネタを作ってたり、してるような気がする、ちょっと偏見。 好きな芸人さんをあげるとキリがないけれど、天真爛漫で明るい芸人さんよりか、少し陰があるタ

          僕の人生には事件が起きない /岩井勇気

          美しいものを見に行くツアー ひとり参加 / 益田ミリ

          美しいものを見に行くツアー ひとり参加 / 益田ミリ 2021年があと2週間で終わり。 今年も海外旅行にはもちろん行けず、国内旅行にも行けず、近隣でお散歩をして過ごす、みたいな日々を送っていたら、気づいたら年の瀬が迫ってきていた。 元々インドア派で、人に誘われたら旅行に行く程度の出不精だったのに、いざ旅行に行けない世の中になるとすこしだけ寂しくなってしまう。 私にとって旅行は何なんだろうか、と、1人ツアーに参加している益田ミリさんの世界から1度本を閉じた時、ふと気がつ

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          死にたがりの君に贈る物語 /綾崎隼

          死にたがりの君に贈る物語 / 綾崎隼 本好きにとって、好きな作家や作品は推しに等しい。 綾崎隼さんという作家は、私にとって推しの1人だ。 出版された綾崎隼さんの本は全作持っているし、うちほとんどは恐らく初版で持っている。以前都内の書店で行われた100名様限定サイン会は新宿まで走って勝ち取った。 この好きは、きっとここでは語り尽くせないので後日また取っておこうと思う。 ともかく中学生の頃から20代前半の今までずっとずっと好きな綾崎隼さんは、私にとって「好きな小説家」で

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          希望が死んだ夜に / 天祢涼

          希望が死んだ夜に / 天祢涼 中学生による刺殺事件のニュースがあった。 被害者は中学3年生の男の子、加害者も中学3年生の男の子だった。 たまたま耳に入ったニュース、手に持っていた小説がこれだった。 ネットにはいじめだとか被害者が悪いとか加害者が悪いとか、色々な推測が流れていて、苦しくなって小説に目を戻した。 この小説も中学3年生、14歳の女の子が同じクラスの女の子を殺した罪で逮捕されたことから始まる。 犯行は認めるのに、動機は一切語らない。少しでも動機の話題になる

          希望が死んだ夜に / 天祢涼

          自己紹介 / 柊

          はじめまして、柊と申します。 今までTwitterでちょくちょく読了ツイートとして感想をあげていたのですが、ネタバレを避けながら140文字で記録をまとめることに限界を感じたので、つらつらとかけるnoteと並行しようと始めました。 できるだけネタバレを避けつつも少しは内容に触れますスタンスで読了本の感想記録をしていけたらと思っています。 自己紹介基本情報と好きについて。 名前 → 柊(ひいらぎ) 冬が好きです 趣味 → 本(小説 漫画 新書)を読むこと、音楽を聴くこと

          自己紹介 / 柊