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しまじろうと子育て

私の映画に関する事ばかりを、このnoteでは書こうと思っていましたが、そればっかりじゃ続かないと思ったので、映画じゃないことも書いて行こうと思います。(いや、すで映画に関係ない投稿してるよね?という声も遠くから聞こえてきますが…)

「しまじろうと子育て」というタイトルを見ると、しまじろうの番組や教材を通じて子育てをしているというイメージを持たれると思うのですが、私の場合は、しまじろうの番組や教材を「作って」子育てをしてきました。

ものすごく貴重な経験としては、子どもが保育園に通ってる時期に、『しまじろうのわお!』の番組制作に関わり始めたことです。まさに番組のターゲットである未就学児が私の子どもでした。

リアルタイムで自分の子どもが見ているので、その反応をすぐに次の番組作りにフィードバックさせる事が出来ました。「自分の子どものために番組を作っている」と言っても過言ではありませんでした。こんな幸せな経験が出来る人は本当に少ないと思います。

私の息子は保育園の時に、恐竜がものすごく好きだったので、一緒に恐竜図鑑を隅から隅まで見ていました。私は定例会議で「大昔の生物のコーナーを作りたい」と言いました。『しまじろのわお!』はその時、自然科学の驚きをベースにして番組を作っていたので、何の異論も無く恐竜のコーナーをシリーズで作ることになりました。

「全国の子どもたちに恐竜を通して自然科学の驚きを伝えるべきだ」などという崇高な動機ではなく、「面白いコーナーを作って自分の子どもに見せたい」という動機でした。「これ父ちゃんが作ったんだぞ!」と自慢したくもありました。

未就学児を対象にした番組だからと言って、生ぬるい内容にはしませんでした。大昔の生物のコーナーでは、両生類が哺乳類に進化する途中段階の「単弓類」を取り上げたり、「恐竜か恐竜じゃないかをどう分類するか?」などもコーナーにしました。わざわざ難しい内容にしたというのではなく、保育園に行っていた私の息子が、すでにそれらに関しての知識を持ち、それについて一緒に喋っていたからです。

私の何となくの感覚ではあるのですが、未就学児ぐらいだと、インプットとアウトプットのレベルが合ってない気がしています。アウトプットはどうしても稚拙になりがちなのですが、インプットの力はものすごいものがあるんじゃないかと思います。大人たちは、子どものアウトプットを見て子どもの内面や能力を見ようとしますが、そんな事では見ることの出来ない、ものすごいインプットの力が子どもにはあると思っています。

そして、そこを信じて子ども向け番組を作れるかどうか。大人の覚悟が本当に問われる局面です。Aが好きな子どもと、Cが好きな子どもがいたとすると、ビジネス的にはBを作ってしまいますが、Bが好きな子どもはそこにいません。でも、私たちはしばしばBを作ってしまうんです。

『しまじろうのわお!』を作り始めた時に保育園に通っていた息子も、いまや小学六年生です。相変わらず生き物が大好きで、生き物の事ばかり考えて生活している気がします。

学校から帰って来たら、だらだらテレビを見ているのですが、BBCやディスカバリーチャンネルの生物番組ばっかりを見漁っています。だから「お、おう、まあ見てればいいよ…」と思ってしまいます。

そもそも私が生き物が大好きなので、こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、子育てが楽になるように私の趣味を大量に浴びせました。生き物の本や図鑑を小さい時から買い与えました。それも私が好きな爬虫類や両生類や魚、海の生物、昆虫などの図鑑ばかり。そうすると子どもが「一緒に図鑑読もう」って持ってくる図鑑が、私の好きな図鑑なので飽きないんです。

今では魚の図鑑はメジャーなものは全部持ってます。出版社によって力を入れる魚の種類が違ったり、同じ魚でも情報が違ったりするんです。その違いを楽しんだりしているようです。

さらにマニアな事を言いますと、同じ出版社の図鑑でも、改定されるたびに、記述も変わるんです。分類すら変わることもあるんです。私の息子は、図鑑が改定されて分類が変わった事を、私に嬉しそうに話して来るのですが、もはや私すら着いて行けないステージに行ってしまいました。

小学生向けの魚図鑑は完璧に読み切ってしまっているので、小学館の「図鑑Z・日本魚類館」と、KADOKAWAの「釣魚1400種図鑑」と、マイナビの「美味しいマイナー魚介図鑑」を買ってあげました。魚好きの子どもには、この3冊を買い与えるべきだと思っています。ワクワクドキドキが止まらない3冊なんです。

えーと、最後はしまじろうの話から大きくズレてしまいましたが、『しまじろうのわお!』は大人でも面白い番組なので、興味がありましたら、ぜひ見てみてください。

https://kodomo.benesse.ne.jp/open/tv/

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