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人の核にあるもの(“ない”が“ある”)

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 8月の個展に出品する作品の紹介です。

 タイトル、作品の情景、作者の作品に対する想いの順で紹介しています。

 作品の価格と作品の大きさなどの情報は最後に記載しています。

後戸 _∅_ ふゆ花の想い

ここは世界が生まれる場所。

永遠とも思えるような長い時の中で思惟の印相を作り物思いにふける少女。

ここに咲く花は思惟の先の未来を暗示する。

作品の絵肌

 
 本作で見ていただきたいポイントはマチエルです。マチエルとは絵肌のことです。この作品は意図的に画面を凸凹に荒らした上に描写していて対象の物体感を強調しています。その影響で写真では均一に写らないので、是非実際に見ていただきたい1点です。

明鏡止水

 
 この少女は世界を創造するために長い長い時間をこの何もない空間で物思いにふけっているイメージです。故に弥勒菩薩のような思惟手をしているのです。なので、少女の髪の毛を見てみるとツインテールが腰よりも下まで伸びているのです。
 深くゆっくりと思考すること。日常生活ではなかなかそういう余裕がないかと思いますが、この絵を前にした時くらいはこの少女のように明鏡止水の心境になってほしいという願いを込めました。

人の核にあるもの


 ちなみにタイトルにある∅とは空集合の事で、まだ何者でもない空の状態を示しています。何もない事は何者にでもなれる可能性を示しています。
 その一方で∅は精神分析では主体を表す記号で使用されます。人はその人を作っている根本に触れることができない。何かあるはずなのに、触れることができないから常に自分とは何なのかと問い続ける。自分のことなのに一生分からないその人の核の不思議さも示しています。

【作品情報】

タイトル:後戸 _∅_ ふゆ花の想い
サイズ:M12 号(606*410mm)
技法:パネルに油彩
価格:300,000 円 ( 税別

作品の購入に関しては私、もしくはGallery MUMONへお問い合わせ下さい。 

GALLERY MUMON
〒104-0061
東京都中央区銀座 4-13-3
TEL:03-6226-2555
web:https://mumon.artcafe.co.jp/

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