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【じーじは見た!】後編:次期教育振興基本計画の検討状況を見てみた⁉️

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️

じーじは「教育」こそが日本復活の鍵だと思っています。
できたら子どもだけではなく、子育て中の親の世代、子育てが終わった祖父母世代までも対象とした再教育をできたらいいのになと思っています。

そんな想いを抱きつつ、今回は「次期(第4期)教育振興基本計画の検討状況」を見てみることにしました。

本編は後編です。前編から読んでいただけると嬉しいです。

✅KPIの詳しい評価を見てみましょう!

前編で見てきたように第3期教育振興基本計画は、5つの基本方針と21の教育政策の目標、目標を達成するためのKPIが決められていました。

5つの基本方針
1)夢と志を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力を育成する
2)社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する
3)生涯学び、活躍できる環境を整える
4)誰もが社会の担い手となるための学びのセーフティネット を構築する
5)教育政策推進のための基盤を整備する

この5つの方針には21の教育政策目標があります。

全ての目標の詳細は紹介できませんが、上記方針1)のKPIだけでも詳しく見ていきましょう。

参考資料・データ集より抜粋①
目標とは裏腹に上位成績者の割合は下がっていますね。
企業なら投資家から吊し上げられて経営陣は責任を取りますが、教育界は誰も責任を取らなくてもいいのでしょうか、それでは中計の意味がないのでは?
参考資料・データ集より抜粋②
上位が伸び悩む中で、下位成績の生徒も増えています。あかんね。

OECDの中で日本は成績上位層の割合が減り、下位層の割合が増えた結果でも「良し」とするのでしょうか?

「確かな学力の育成」は出来ていると評価するのでしょうか?

PISAの中では、読解力が前回調査よりも悪化が著しく、他も良くなっている訳ではないのですが、理由は教育基盤の問題かもしれませんよ。

読解力の問題には、チャットでのやりとりが出題されていて、回答もパソコンを使用して答えるといった点は日本のICT環境の遅れが露呈した結果なのかもしれません。

コロナ禍がなければICT環境の遅れの露呈は更に先送りされていたでしょうから、そう思うとぞっとしますね。

数学は前例にならった反復学習を継続してきたことが有効だという結果ではあるのですが、創造力や学習の楽しさ・探求心の強さという面で日本はかなり遅れを取っているという面は、PISAの得点以上に気になる点です。

参考資料・データ集より抜粋③
この質問への回答結果だけで「豊かな心の育成」成果と言っていいのでしょうか?

「豊かな心の育成」が上記のような「あなたには良いところがあると思いますか?」の質問回答結果をKPIにしていていいのでしょうか?

参考資料・データ集より抜粋④
コロナ禍の影響を割り引いても低下傾向?

「健やかな体の育成」教育目標にこの結果は「あかんやろ」と思いませんか? 体力勝負なら昭和は偉かったねということでしょうか?

参考資料・データ集より抜粋⑤
家庭学習の時間は増えている?

YouTubeを見るのを学習に加えなくていいの?
GIGAタブ普及の影響もあるのか、家庭での学習時間が伸びているようにも見えるデータですね。

それにしてもこのKPIを「問題発見・解決能力の修得」という目標のKPIにしているのは、そもそもが間違っていませんか?

参考資料・データ集より抜粋⑥

上記も突っ込みどころ満載です。
字が小さいですよね。
上から「できるだけ早く社会に出て働きたい」
「できるだけ学費の安い学校に進学したい」
「将来は手に職をつけて仕事をしたい」
「収入や雇用が安定している仕事をしたい」
「将来は役に立つ資格を身につけたい」

何がゴールなんでしょうかねえ?上記質問の回答が「社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成」のKPIになるのでしょうか?

こんな突っ込みをしたくなるような資料が全21目標についているのです。

✅どんな反省をしているのだろうか?

OECDからはいろいろな反省のヒントをもらっているのですよ。

参考資料・データ集より抜粋⑦
日本はOECDの国々の教育に比べて子供たちの「社会・情緒的な発達」に貢献していませんよ。

日本の子供たちが「低い」と評価されているのは、「自己有用感の低さ」「人生に対する明確な意義や目的意識の低さ」「生活全般への満足感の低さ」といった項目です。

だからOECDからは、教育成果を測るKPIに「ウェルビーイング指標」というよくできた項目を使いなさいよとヒントをもらっています。

この指標が良く出来ているのですが、日本は政府統計データの教育への活用が世界の中でも極端に遅れていそうです。

参考資料・データ集より抜粋⑧
参考資料・データ集より抜粋⑨

何のための教育ですか?

「いい学校に行くため」「いい会社に入るため」に学校教育があるのでしょうか?

それとも幸せになるために勉強するのでしょうか?

そんなことを考えさせてくれる資料でした。

参考資料・データ集より抜粋⑩

最後は、18歳の意識調査結果を示していました。

日本の子供たちは高校までの教育を終えて「自分は大人だと思う」「自分の行動で国や社会を変えられる」が他国に比べて極端に低い最下位でした。

私たちの国の教育は「みんなと一緒が一番」と教えられ、受け身で依存的で主体性や自分の考えを主張できない子どもを社会に送り出しているんだなということがデータで分かります。

✅第4期教育振興基本計画には何が必要?

もうここまで基礎データを見てくると官僚さんが何を狙っているのかは明確ですよね。

官僚さんは、文部科学省におけるEBPMの推進の重要性もしっかりと記述されています。

文部科学省創生実行計画においては、現場に根差したより質の高い政策立案を行うため、現場に存在する課題を的確に把握・分析しエビデンスベースの政策立案を実行することとしている。 その際、多岐に亘る政策分野においてデータの取得・分析手法等が異なるため、EBPM的手法を画一的に適用するのは困難であり、政策分野の特性や事業内容等を踏まえ、定性的な事例等を含む様々な情報をエビデンスとして収集・整理し、 それぞれにふさわしい分析手法について実践を積み重ねながら見出していく必要がある。

参考資料・データ集より引用

そして、参考資料・データ集の最後に「次期教育振興基本計画の策定に向けた若手・中堅職員懇話会」の提言を盛り込んでくれているのですが、その内容がいいんですよ。次のようにまとめられています。

参考資料・データ集より抜粋⑪
参考資料・データ集より抜粋⑫

マジョリティ性を持った側(同調圧力をする側)が、
• 自分の特権に自覚的になり、
• マイノリティが直面している構造的な障壁に気づく
ことが社会の変化につながっていく。
・・・じーじもそれこそが教育だと思います。同調圧力でマイノリティを誹謗中傷する社会からの変化は「教育」を変えない限り絶対に変わらないと思いませんか?

参考資料・データ集より抜粋⑫

ではそんな教育にしていくためには何が大切なのでしょうか?

「自分事化」することです。建て前ではダメです。
そのためには「わくわく感」と「使える実感」が必要です。
だから教育関係者の課題解決や未来への挑戦に資する教育振興計画にしましょうよと官僚さんは言っている。

そしてこんなことも言っています。
「現場の実情と関連しない理念だけが踊らないようにしましょう。」
「変化の実感、具体的な記載、明確な狙いを掲げましょう。」

期待していますよ。第4期教育振興基本計画!

頑張れZ世代!

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