パラレル教室運営日記7 -「遊ぶ」から見えてくる”どストレート”な子どもの姿
僕はこの「どストレート」な姿が見たかったんです。
子どもが、どっぷり遊びに浸ることによって見えてくる姿、その子の良さや課題感があります。
学びの中だけでは見えてこないことも、遊びの中からありありと映し出されることがたくさんあるのです。
子どもが関係性の中でもめるのはいいことだ
子どもたちはしばしばその幼さとか、言葉の足りなさからもめ事になることがあります。例えば
・言った言ってない
・どっちが先にやったやってない
・やられたやり返した
・無視した無視してない
etc
こういうトラブルは、子どもたち同士が近くなりやすい、休み時間や遊びの時間に起きることが多いですよね。
大概こういう話のとき大人は、「どっちが悪いか」に焦点を当てたり、「まあまあお互い様じゃんか」と両成敗したりするときがあるのですが、それでは子どもたちの心はすっきりしてないことが多いですね。
子どもたちは、「自分のモヤモヤする気持ちを吐き出したい」わけなんですよ。でも、その仕方が分からない。だから発散する方法が、ときどき大人が見て「それはちょっとないわ」と思う方法になってします。
「吐き出したい」でもできない
こんな苦しいとき、大人でもありませんか?飲みすぎたとか、そういうんじゃありませんよ?(笑)
自分のイライラした気持ちを、「イライラした」「怒っている」というその言葉を伝えるのではなく
・お前が悪いんだぞ!
・お前が先にやったんだろ!
・だってそっちだって〇〇したじゃんか!
・そっちこそ!
のように、ある種相手の行動を否定する発言で、イライラをぶつけています。
これは何をうむかというと、「さらなる相手のイライラを生む」わけです。これでは解決になりませんよね?
こんなときは大人の出番なわけですが、僕は「内心にやにや」しながら、でも「表情は心配そうに」近づきます。それはどういう心かというと
・「内心ニヤニヤ」…おうおう、これが解決できたら、君もいっぽ、自分の気持ちと向き合ったことになるねえ。
・「表情は心配そうに」…どうしたの?君がそのままの気持ちでいたら、僕たちは心配になるよ、力になれることがあったら言ってね。
このように僕が考えるのは、最初にも書いたように、「相手との関係性の中で生まれる一時的なトラブルは、適切に解決すればその子の力になる」からです。
解決策のあくまで1案
まずはそれぞれの子どもの言い分をしっかり聞いて、「いやだと感じたことは何か」を見つけ出します。
そのことについて、自分が「いやだ」と言葉で伝えられていれば素敵だし、「いやだ」という表情をしていれば合格だし、「いやだ」と手や足が出ていたら「もしかしたら『いやだ』という気持ちが伝わっていない」かもしれません。
いずれにしても「いやだ」と表現することは大事だ、ということはおさえましょう。このあたりについては、過去記事もご参照ください。
衝突を「避ける工夫」「落ち着く時間」も大事
関係性の中でトラブルを起こす子って、ときどき
・自分でトラブルにくび突っ込みがち
・自分の怒りが新しくトラブルを起こしていることに気付いていない
ということがあります。
こういう子たちのために、
・教室の中に少し友達と離れて、1人になれる空間がある。
・特定の子が落ち着くことのできるグッズがある。
という環境整備は、意外と重要。その他にも、
・子どもたちの考えを時系列で整理するグラフィックレコーディング
・やりとりを表す漫画風のメモ
なんかも、子どもたちの現状を表し、理解するために役に立つツールです!これは、紙とペンがあればできますね!
ただし!
記録に残るものだから適切に処理することや、場合によっては「メモをとる」と「誰かにいうのか?」と不審に思われることもあるため「ちょっと先生忘れることあるから、メモしながら聞いてもいい?」と一言添えることも重要。
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