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コンサルタントでも知らない!? パートナーの動き

前回はコンサル業界の各職階と役割をざっくりお伝えしました。マネージャー職位までの方々は目の前のプロジェクト遂行に追われるため、パートナーとの接点は限られているかもしれません。しかし、コンサルファームの真髄は、パートナーと呼ばれる最上位職にあると言っても過言ではありません。
今回は、パートナーと日々接する私から見える、彼らの仕事内容についてお話します。

スケジュールは2ヶ月先までびっしり

私がコンサルファームに入社してすぐに驚いたことの一つに、パートナーの方々の忙しさが挙げられます。彼らのカレンダーは2ヶ月先まで隙間がありません。これは全く誇張ではなく、outlookカレンダーを開けば隙間がないどころか、ましてや2,3の予定がバッティングして、確定までの待機状態にあるほどです。売れっ子著名人のようなイメージでしょうか。そして彼らには1名以上の秘書が付いており、スケジュール管理を任されております。

会社の顔としての役割

では彼らは何故そこまで忙しいのでしょうか。
以前の記事で述べた通り、彼らのメインとなる役割は、一大口顧客を担当する数百名規模のチーム総責任者です。トップ営業での案件獲得/拡大や、シニアマネージャーとの連携を図りプロジェクトの指揮監督をすることにあります。しかしながらそれだけに留まらず、執筆活動や採用活動、国内外におけるイベントへの参加や会食など、会社の顔として目まぐるしく活動しています。そんな多忙なスケジュールの合間を縫って、ジムへ通ったり、書籍を出版したりするものですから、同じ時間を過ごしているとは到底思えず、感服の毎日です。。

クライアントとの関係構築力 - 真のパートナーシップ

そんな彼らの働きぶりの中でも、特に私が読者の皆さんにも参考になると考える、彼らが彼らをパートナーたらしめる凄さが2点あります。

一つ目は、クライアントとの関係構築力です。長年セールスパーソンとして努めてきた私にとって、パートナーのクライアントとの関わり方は、まさに教科書のような存在です。

ポイントは、仕掛けからフォローアップまでが徹底されていることです。まず主要なクライアントとは毎月・四半期ごとにタッチポイントを設定することに了承を得ており、確実にアポイントを獲得する環境を整えています。
相手は役員クラスが中心であり多忙のため、会議時間は30分がほとんどで、長くても45分か1時間です。限られた時間を有効活用するため、事前に議題を簡潔かつ漏れなくすり合わせます。また面談後は、双方が次なるステップを明確に認識し、社内への情報共有も徹底されています。

この点、若手のセールスマンの方々には非常に参考になる部分ではないでしょうか。例えば多くのセールス本には、アポの件数の稼ぎ方や商談中のヒアリング能力向上などにフォーカスされていますが、クライアントとのこのレベルでの関係構築こそが、セールスパーソンとして目指すべき姿だと考えます。

本質を掴む力

そして2つ目は、やはり本質を見極める力が圧倒的に高いことです。些細な会話の中でも、言葉一つ一つの意図が明確であるため、こちらも話の組み立て方や言葉選びは慎重になる程です。またメールは簡潔明瞭、一言二言で要件を伝えます。資料作成や数字のチェックは、細部まで目が行き届きます。恥ずかしながら、私も前職では細かい方と言われていましたが、彼らの仕事の粒度には圧倒され、日々刺激を受けています。数多の優秀なコンサルタントの中から登りつめてきた経験は伊達じゃありません。

まとめ

超多忙なスケジュールをこなし、クライアントとの信頼関係を築き、高品質な仕事を日々仕上げるパートナーの日々は、まさに毎日が本番の連続という印象を、身近にいながら感じております。彼らの働き方はさることながら、その体力も必要な役回りだなと思わされます。

コンサル業界に携わる方やコンサル業界を目指す方以外にも参考になる内容になれば幸いです。今回もお読みいただきありがとうございました!

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