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流れ流れて~対馬から釜山一泊の旅


対馬比田勝港から釜山へ


夕暮れの釜山港へ到着



対馬旅の続き。同じ釜山に行くのでも、飛行機や大型フェリーで行くのとは違い、対馬からの船で来ると、1時間あまりだが、何故か流れてきたなぁ、古代の人も遣唐使とか遣新羅使とかもこんな感じだったのかなぁと、妄想が膨らみ面白い。
ということで、対馬・比田勝を出港したPan Star、結構大きな船が平日なのにほぼ満員(ほぼ全員が対馬へ遊びに行った韓国の人)船内に小さな売店やら免税品店がある。午後4時半、港を出て外洋に出ると、時化て揺れ始める。朝鮮海峡を波を切り裂きながらずんずん進んで行く。途中でスチュワーデスさんみたいな人が船酔い用のビニールを配っている。揺れるたびに、船内は”キャー”。まぁかなり大きな船だから大丈夫だろうと思いながら、窓から外を見ても、当然海しか見えない。隣のおじさんが、さかんにピスタチオを食べていて、僕にも勧めてくれるが、遠慮しておく。
段々釜山の港が見えてくる大きな島は巨済島か、リゾート開発されているらしい。17:30過ぎ、夕暮れ迫る釜山港の国際ターミナルにあっけなく到着。近いはず、釜山からは対馬の方が、済州島よりもはるかに近いのだから。ターミナルは空港みたいで立派、とりあえず7-11があったので、韓国旅行の必需品Tカード(スイカみたいなやつ)を買い、2000円分くらいチャージしておく。このカードデザインが沢山、セレブのヴィジュアルとか、デザインでカードの値段が違う。今回、結構地下鉄・バス乗ったけど、半分位しか使わなかった、釜山の交通費安いかも。
疲れたので、とりあえずホテルまではタクシー。今日のホテルは、東横イン(中央駅)。一日しかいないので、交通の便の良い所に。日本人韓国客向けと思いきや、案外そうでもない。設備もいいし、朝食バイキングも韓国料理もありグッド。福岡などの東横インより安くてコスパ良い。
まずはフロントのお姉さんに聞いて、釜山駅前のOlive&Young(コスメ系ドラッグストア)でお土産のフェースマスク(Mediheal)を買う。人気ブランドらしく種類も沢山なので、店員さんに聞いておすすめを。昔仕事でソウルのOlive & Youngは良く見に行っていたが、とにかくディスプレイや品ぞろえが綺麗で、さすがコスメ大国韓国を代表するショップだと思っていた。ここは駅前でそれほど大きくはないが、夕刻で込み合っている。


どの屋台へ入ったものやら・・・



お土産の責任は終えたので、今回の大きな課題、韓国の屋台へ挑む。ネットなどでいろいろ調べて、港から少し中心部へ入り、西面の辺りの屋台街が街の人の雰囲気知るのに良さそう。さっそくTカードで、地下鉄西面駅へ、15分位で到着。ここから屋台街を探すのに一苦労、今回は一日だけなので、Wifiの手配しておらず、街中のフリーWifiに頼るのだが、これがつながったりつながらなかったり。よく、韓国はデジタル大国と言われるが、どこでもWi-fiにつながる訳ではない。ようやく屋台通りを見つけたが、問題はどこに入るか・・・。外見は皆同じテントに覆われている。ハングルは読めないし・・・。外にメニューみたいなボードが貼ってある店があったので、そこのお店へ。一人でも大丈夫?と(英語で)聞くと、お姉さんとおばちゃんが笑顔で迎え入れてくれた。隣はスーツ姿の二人が飲みながら職場の話? とにかく焼酎を頼み、つまみは海産物をと思うが、焼き魚は結構大きそう、じゃぁ貝にしようと適当に頼んでみる。その前にお通しが2つ。一つはトマトとバナナ??。その次がソーセージと卵焼き??? お腹すいてたのでこれはこれでいいか。韓国焼酎の味は良く分からないが、軽めで美味しい。貝が出てきた、バイガイの炒め物、美味しそうだが、量もすごい。これをつまみながら、全くわからない周りの会話を聞きながら、韓国屋台の風情を楽しむ、いいなぁ男一人旅。


屋台お通し①


屋台お通し②
バイ貝で焼酎をちびちび

屋台を出て、西面駅へ向かう。3月とはいえ、夜は寒い。路上にはおでんの屋台がいくつも出ている。何しろ釜山は韓国でおでん発祥の地、これだけ海の幸多ければそれもわかる。周りの人のまねをして、ローカルみたいに一本(オムクという定番のもの、長い油揚げみたいな、実は魚のすり身薄くあげたやつ)を買って食べる、薄味でおいしい(W2000)。またまた道が分からなくなったが、今度は路上のおじさんが助けてくれた、「駅はあっちだよ」。
釜山二日目。今日は夕方の飛行機で福岡へ行かなくてはならない。地図を眺めながら、2つの目標を設定、1)ひなびたお寺が見たい、梵魚寺 2)評判の鮑のお粥が食べたい ホテルから地下鉄中央駅へ、そこから梵魚寺の最寄り駅まで40分位。釜山駅・西面を超えると、だんだんと釜山の郊外の方へ。学生の街、住宅街、車窓を眺めるのも面白い。何より、全く安全には不安を感じないのがいい。
しかし、韓国で感じる問題は街中での英語表記の少ないこと。梵魚寺駅から寺までのバスに乗ろうと思うが、なかなかバス停が見つからない。まぁこれもネットできてないからだけど。まぁ歩くのも面白いと思って、寺の方角へ歩き始めるが、案外遠い、山の方へてくてく。山歩きの恰好をした人が歩いている。韓国の山は全く知らないが、中高年の人の間でちょっとした山歩きは人気のような気がする。1時間近く歩いて、ようやく梵魚寺へ到着。新羅時代の建立、正門がとても美しい。本堂の仏様、やはり日本の仏様とはお顔の感じは違う。五体投地でお参りしている人がいる。韓国はキリスト教の人が一番多いと聞くが、それでも仏教徒も20%ちかくいるみたいだ。街中にお寺はあまり見ないが。せっかくなので、ふきかえ用の瓦を一枚寄進する。
帰りは梵魚寺始発のバスに乗り、地下鉄の駅へ。同じルートで港の方へ戻る、電車の中で大声でジレットの剃刀を売っているおじさんがいる、不思議。ちょうどお昼時、南浦駅で下車。辺りはブランドショップが立ち並ぶ賑やかなエリア。すこし路地を入ると、「済州屋」本店、とても小さな食堂。鮑粥は並みと上があるが、せっかくなので上(W16000)。期待通りの美味しさ、コクと滋養の味わい。付け合わせのキムチなどもまた美味しい。これを食べにくるためだけにまた釜山に来てもいいと思った。


鮑粥-これを食べるためにまた釜山きてもいい

まだ空港に行くには早いので、少し辺りを散策。釜山タワーに登る時間もないので、南浦駅まえのロッテマートへ、巨大なショッピングセンター、映画館やジムなども入っている、お洒落なフロア―。目当ては開放されている屋上。この屋上からの眺めは素晴らしい、360度釜山の港と市内を一望できる。さらに港沿いを歩いて、チャガルチ市場、韓国一の海産物市場。いろんな魚貝類が所狭しと売られている、昔の築地みたいな。済州島辺りからもここへ水揚げされるのだろうか。特に穴子や鮑に目が行く。次回はこの辺りの屋台も面白そう。

ロッテマートから釜山タワー


そろそろ3時。ホテルで荷物をピックアップし、タクシーで金海国際空港へ。30分位で、2000円位。そう大きくはない空港。DFで定番の韓国土産を買い、福岡まで40分位(25000円)。金曜日なので、若い人で機内は満席。そうか福岡でよく見る韓国の人はこんな感じで遊びに来るのか。
たった一泊だが、目的絞ったので充実の旅、また来よう釜山。お洒落な店やリゾートもあるが、この港町の雑然とした、素朴な所がソウルよりいいな。地下鉄やバスで移動も簡単だし、海の幸の宝庫。さらに言えば、これは個人的に感じるところだけど、北朝鮮との国境から離れている分、安心・穏やかな感じもする。韓国南部のこのエリアは対馬とのつながりをはじめ、古代から日本との関係が深い(日本の悪行も多かったが)。次回は釜山を起点にその歴史を訪ねてみよう。



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