桜のときには
日本では桜はどうにも特別で
京の都の時代からの話だとか
ちなみに奈良の都の時代には
花と言えば梅だったと聞いた
ぎりぎり春の生まれのせいか
やたらと桜のものが気になる
桜色を身に着けるには年齢が
気になる年頃もあったのだが
ここまでくるともう関係なく
むしろピンク系統の持ち物が
どんどん増える一方になった
2月の半ばからもう桜関連の
商品が展開され始めまんまと
マーケティングに乗せられる
桜色の雰囲気を今のうちから
手元に置いておけば春までは
それを楽しみに生きていける
ひとまず桜色のティントを予約して
アイシャドウは検討中ということに
春服の色味を再確認しておこうとか
一年もたったなんてびっくりしてしまう
去年のこの季節にようやく桜色のものを
何の気兼ねもなく手にするようになった
それまでの苦い記憶を上塗りできたから
本物の桜が咲くころにはもう
桜グッズのシーズンは終わる
だから花開くまで今のうちに
手のひらに春を蓄えて待とう
桜のときには余すところなく
全部桜で埋め尽くすくらいに
桜のときにはその一瞬一瞬を
思い切り楽しむようにそして
その日まで生きているように