おにーさん

お兄さんみたいな存在のひとたちに
ずいぶん助けられて生きてきたわ
お兄さんみたいなひとの言うことしか聞かないって
非難めいたことも言われたりしたけれど
赤の他人が“おにーさん”になって
家族以上に私を救ってくれたの

ずいぶん年上のこともあれば
二、三歳しか違わないこともあったし
性格も見た目もばらばらだったわ
それでもちょっとだけ思うの
彼らもそれなりに私を気に入って
“おにーさん”になっていてくれたんだろうなって

もう会えなくなったひともいるし
縁遠くなったけどどうにかすれば会えそうなひともいるし
まだなんとなくつながっているひともいるし

私に優しくして かわいがってくれて
相談に乗ってくれて いろんなことを教えてくれて
私がいてよかった 救われた とまで言ってくれて

私のほうがあなたたちに 救われ続けてきたのに

そんなあまりに素敵すぎる話
ほんとにそんなことあり得るのかってくらいに
不思議すぎて素敵すぎる話 だから
“おにーさん”たちはいつまでも
私の中にきれいな存在であり続けてるの