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乙女座満月の詩 (2023.7.3)

🌕

声に出すたび
あまりの儚さにおののいて
消えてしまわないように
隠してきたけれど
うずうずしてしまって仕方がない

秘密をバラすというのは
とっても気持ちがいいもの
それはまるで心に春の風が
舞い込んできたかのような清々しさ

わたし本当は愚か者なんです
気がつけばこんなに遠くまで来ていて
知らぬ間に老人の髭をたくわえて
未熟さを否定して
熟練されたものこそが
正しさを語れると信じた

重いマントで隠してきた
わたしの喜びと未熟さを
もう我慢しない
最初からなにもかもできてしまうなんて
とてもつまらない

せっかく、わたしがわたしとして
生まれてこれたのだもの

現実に傷つき、悩み、
手探りで進み、迷子になって
うろたえることのできる
喜びをわたしは受け入れる

サナギがわれて
カラダを世界へ
差し出すように

はみだしていく
わたしここから
はみだしていく


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