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「遊びが学び」が全国へ!?

 ひの社会教育センターでは、以前から「遊びの中に学びがある」と考えてきましたが、ついに文部科学省(以下:文科省)からもそのような発信が!!(2024年4月の初旬リリースのおnew情報です!)

 今日は文科省が考える「遊びを通した学び~ 遊びは学び 学びは遊び “やってみたいが学びの芽~」が一体どんなものなのかみなさんと一緒にみていきたいと思います。


~幼児期に遊びから培った学びや経験をを小学校以降の学びへ向かう力へ~

 今回主に記載されていたことは、幼児期の遊びから学ぶ体験をいかにその後の教科教育につなげていくかの話です。

 例えば、小学校以降の国語との連続性でとらえると、幼児期に公園で知らない虫を見つけた驚きや嬉しさを友達に伝えたり、絵本や図鑑で虫 について調べることを楽しんだりすることが、小学校学習指導要領(全国どの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするための指針)が定義する「言葉には、事物の内容を表す働きや、経験したことを伝える働きがあることに気付くこと」や「自分の思いや考えが明確になるように、事柄の順序に沿って簡単な構成を考えること」に繋がっていきます。

 また小学校以降の算数との連続性でとらえると、幼児期に収穫した野菜の大きさや集めた木の実の量などに驚き、思わず数を数えたり、 大きさを比べたり、友達と同じ数ずつ分け合ったりしていることが、「数のまとまりに着目し、数の大きさの比べ方や数え方を考える力」や「身の回りにあるものの特徴を量に着目して捉え、量の大きさの比べ方を考える力」に繋がっていったりします。

 他にも小学校で学ぶ、よりよく生きるための基盤となる「道徳」との連続性でとらえると、幼児期に友達と誘い合って鬼ごっこを始めるとき、鬼決めや逃げる場所などのルール を確認し合い守ろうとしていることが、「友達の気持ちに共感したり、折り合いを付けたりしながら、友達と仲よく活動すること 」や「友達と関わる中で、共通の目的の実現に向けて、協力したり、助け合ったりすること」に繋がっていきます。

 このように日常によくある遊びはすべて学びにつながるピースとなっているのです。小学校入学前の幼児期にぜひ培っておきたい考え方についてを紹介していけたらと思います。


幼児期の重要性

 文部科学省によると幼児期は、「生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期です」とあります。また東京都の生涯学習情報には乳幼児期は「人としての基礎をしっかり育てる時期」とあり、脳や神経系、体が著しく発達する時期であることも記載されています。
 幼児期は自発的・主体的に人やものと関わりながら、遊びを通して必要な能力や態度などを獲得していく時期であるため、幼児期のうちは遊びの中からたくさんのことを学んでいくことが重要です。

 そのために我々大人は、今を生きる子どもたちに何を感じて何を育んでほしいかを考え、それに必要な場に子どもたちをいざなってあげることが大人のできる役割なのではないでしょうか?

遊びを学びにかえるエッセンス

 今回紹介している文科省の「遊びを通した学び」にも、「幼児教育は、ただ幼児を遊ばせているだけという誤解をされている方がいる」という記述がありました。たしかに遊んでいる表面的な姿をみて感じるものはそうかもしれません。しかし子ども同士で遊んでいるという事象だけでも見る人からみると、「人との折衝力を身につける時間になった」ととらえることもできますし、遊びなかで必然的に起こるコミュニケーションにより言語能力の発達も見込めます。このようにいかにみる視点を得られるかによって、子どもたちへのその後の声かけも変わってくると私は考えています。
 今回の主題である幼児教育にフォーカスしてみると、ただ自由に遊ばせるのではなく、 幼児一人一人が自ら興味や関心をもって、遊びに夢中になる中で試行錯誤しながら、様々な経験を重ねさせてくれる大人や環境を選ぶことが大切です。

 子どもたちを丁寧に見守ってくれる大人が近くにいることによって、子どもたちも安心して自分を出せ、興味関心の翼を広げることができます。

子どもたちの応援団になる

 近年は核家族化も進み、子どもたちを見守ってくれる人も昔と比べると少なくなったと聞きます。しかし、学校教育以外にも教育が発展し、地域の中で様々な教育資源に触れられるようになりました。
 あわせて学校でも時代のにニーズに合わせた取り組みが適宜されており、幼稚園→小学校、小学校→中学校の連続性が持てた指導ができるようにと工夫もされていて1人の子どもに関わる大人たちが手を組み育てていこうというムーブメントは起こりつつあるかと思います。

まとめ

 今回は、幼児期を中心とした遊びの場面は、小学校就学後の学びにもつながる大変重要なものであるというお話でした。よく寝る子は育つといいますが、たくさん遊べる子も立派に育つのかもしれませんね。

 遊びの中で経験した考えたり・工夫したり表現したりすることが、やがて思考力や判断力へ繋がっていきます。また遊びの中で出会った「やってみたい!」と思えて挑戦できた経験が、小学校以降に出会う難しい問題にも粘り強く取り組んでみようとする力になっていくことでしょう。


~おわりに~

興味関心が学びの原動力に~今からでも遅くない?!~

 もちろん幼児期(より若い)ほうが習熟スピードが早かったり費やせる時間が豊富だったりはあるようですが、小学校高学年・中高大学、大人いつからでも遅くはないと考えています。「学びたいときが適齢期」というのがひの社会教育センターのキャッチフレーズでもあります。
 「知りたい!」「やってみたい!」と思える興味から沸き起こる熱中体験をすることにより、いつしかそれが自分を形作るものになっていくのではないでしょうか。

 今回ご紹介した資料はどちらかというと保幼小の先生向けの資料だと思います。しかしその中でも子どもたちがいかに学びに向かえる環境をつくれるかのヒントや、学力向上のための素地づくりのアイデアが隠されているように思いました。
 ぜひ、文科省のページものぞいてみてくださいね♪

ひの自然学校 ブランドバリューマネージャー
井上えっぴ

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引用参考資料
文部科学省「遊びと通した学び」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/youchien/mext_02697.html
東京都教育委員会の家庭教育支援事業「乳幼児期からの子供の教育支援プロジェクト」https://www.syougai.metro.tokyo.lg.jp/sesaku/nyuyoji.html


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