子どもにこそいいウエア!
子育てをする側からすると、子ども服選びは永遠の課題です。なんてったってすぐに大きくなってサイズアウトしちゃいますらね。
特にアウトドアで使うウエアは元々が一般的な洋服に比べるとお高い。すぐに使えなくなっちゃうからと子ども服屋さんやホームセンターなどで手に入るウエアをチョイスしていらっしゃる方も多く見受けられます。
ダメかと言われればダメじゃないです。アウトドアはなんでも工夫で乗り切ることが大切。そういった意味では「こうでなきゃいけない」ことはほとんどないわけです。しかし、元アウトドアブランドで勤めていた立場からあえて申し上げれば「子どもにこそいいウエアを!」と声を大にしたいと思っています。
アウトドアウエアの強み「速乾性」
寒い季節は特に「体を冷やさない」ことに注意が必要です。子どもは基礎体温こそ高いものの、筋肉量が少ないため熱生産がしにくく、そもそも体温調節機能も発達途上であるため体温調節が大人ほどうまくありません。つまり、いかに「冷やさないか」が重要です。
体が冷えるには、「底冷え・風・自分から出続ける放射熱・濡れによる気化」の経路が存在すると言われます。体表面に濡れた衣服(雨や汗)があるとそこから気化熱でどんどん体温が下がります。
アウトドア仕様のアンダーウエアは基本的に速乾性が意識されています。汗をいち早く乾かす、そもそも繊維自体が全部濡れない構造のウエアは子どもにとって快適です。
アウトドア仕様のカッパの強み「防水透湿と耐久性」
アウトドアブランドが作るカッパには「防水透湿性」が基本設計されています。具体的に言えば強い耐水圧(雨にさらされても沁み込みにくい力)と透湿性(蒸れで起きる水蒸気を逃がす力)を兼ね備える生地です。ポイントはやはり体をドライにし続けること。活動量が多い子どもが生み出す水蒸気は透湿しきれず生地の中で結露して洋服を濡らすことで結果濡れることもあります。そのためには速乾性のウエアとの組み合わせが最適です。
ダイナミックに遊びたい子どもたちには生地の強さも欠かせません。大好きなカワイイキャラクターのカッパが、開始5分で破れた…となるとまぁ本末転倒ですよね。
冬場の手袋も同様に防水性大事です。雪触って遊んですぐ沁み込んで…だときっと外遊びが嫌いになる。。
アウトドアウエアの強み「軽量と保温性」
暖かいものを着ることは寒い季節の基本ですが、よく厚手の衣服を重ね着してゴワゴワして不快そうな子どもを多く見かけます。いくら暖かくても動きが不快だと遊びに集中できないですよね。
アウトドアブランドは軽くて暖かいウエア作りがされています。薄いのに暖かいものは重ね着しやすくそして暖かい。フリースや最近ではより進化したマイクロフリース、ソフトシェル、化学繊維のインシュレーションウエアなどがよさそうです。ちなみに、綿のトレーナーの上は化学繊維ウエアの方が滑りが良くて快適ですよ。
いかがですか?
なんだかアウトドアブランドの回し者みたいな記事になってしまいましたが(笑)ある意味その通りです。結局それなりの値段がするのは、比例するように快適性が上がるため。快適さが増すとその分野外での遊びが深まり、広がります。雪や寒さ、雨など環境が過酷であればなおさらです。
よく外にいるとオトナはそこそこ良い物着てるけど子どもは結構粗雑な物着てるなぁという人々を目撃しますが、逆ですね。子どもこそ良い物を身に着けて快適で安全な外遊びの機会を保証してあげたいものですね。
ひの自然学校リスクマネジャー
寺田まめた
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