ライブライフ

エンタメ日記vol.1 『ライブ・ライフ』

2019年2月20日
『ライブ・ライフ』
フィロソフィーのダンス
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「生きるとは、愛を謳うこと。」
答えは思いもよらない方向から降ってきた。

2018年12月、僕はスタッフとして参加させてもらった『第7回アイドル楽曲大賞』のために、ひたすらアイドルの動画を編集していた。平日は深夜、休日は1日中、移動中も編集点を探してアイドルを聴く日々。それはしんどかったけれど、大好きなものに没頭する幸せな期間でもあった。
(「アイドル楽曲大賞」は、その年にリリースされたアイドル楽曲からファン投票で選ばれた曲を部門別カウントダウン形式で発表していくイベント。僕はPVやライブ映像を編集して、イベントで流す動画を作っていた。)

1人で作業をしていると、考え事が捗ってしまう。
「生きるってなんだろう」「何のために働くんだろう」「どうやってやりたい仕事に辿りつこう」ちょっと悩んでいた時期でもあったから、そんなとりとめのないことばかり考えていた。
イベント3日前、最後の動画に辿り着く頃には僕もすっかり疲れていて、「なんでこんなことやってんだっけ」状態に陥っていた。


最後の一曲が『ライブライフ』だった。
インディーズ/地方アイドル楽曲部門1位をとったフィロソフィーのダンスのライブアンセム。
「哲学で踊らせる」というフィロのスのコンセプトをどストレートにのっけて、生きるとは何か問いかける。
作曲宮野弦士、作詞ヤマモトショウという絶好調のフィロのスを支える最強の布陣。2018年最高のアイドル楽曲であることは間違いない。


難解な問いほど答えはシンプルだったりする。
僕がずっと考えてきたことも、
「なんでこんなことやってんだっけ」の答えも、サビのワンフレーズに収束する。


live life 愛を歌わせて 生きるってそのことだ

そうなのだ。
愛を歌うためだ。
たぶん、生きるとは愛を謳うことなのだ。
それ以上の定義は必要ない。
人間は遺伝子の乗り物に過ぎず、社会という方舟を動かす歯車だったりする訳だが、それでも、それすら愛を謳うことだという気がする。というかそう思いたい!
「誰か」や「何か」への愛を謳うこと以外にするべきことはない!
そのために学び、働き、出会い、別れて、悩み苦しんで、誰かと喜びを分かち合うのだ!

フィロのスにとってそれはそのまま「歌う」ことだが、僕たちにとっては「謳う」ことかもしれない。それは褒めたたえて、喜び合うこと。
友達と遊んだり、誰かと愛し合ったり、家族を大切にしたり、趣味に没頭したり、仕事に打ち込んだり、旅に出てみたり、本を読んだり、映画を見たり、音楽を聴いたり、歌ったり踊ったりも全部、愛を謳うことだ。その大きな喜びのために、僕たちは生きている。

自宅で編集しながら高まりすぎて、思わず家族に向かって捲し立てたが、完全にイタイ子だと思われて、すごい目を向けられた。それでだいぶ冷静になったけれど、3ヶ月たった今でもたぶんそうなのだと感じる。
こうして僕が文章にするとポエマーっぽくなってしまうけれど、それをちゃんと熱量の高いエンタテインメントに昇華できているからフィロのスは素晴らしいのだと思う。

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ライブ・ライフ
生きるとは、たぶん、愛を謳うことだ。
エンタメとは、熱量で魅せつける人生哲学。

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