私のオススメの小説〜星やどりの声(朝井リョウ)〜
こんばんは。
もうすぐゴールデンウィークですね。
しかし、どこにも出かけられない、そんな人が大半だと思います。
一方で医療機関に従事されている方、スーパーや薬局など人の命をつなぐ職業に就かれている方もいらっしゃるかもしれません。
全てのみなさんが、本の物語の中だけでも、安心していられるような、没頭していられるような、そんな時間が提供できればいいなと思います。
さて、今回オススメする小説は朝井リョウさんの「星やどりの声」です。
海の見える町で「星やどり」という喫茶店を営む早坂家が舞台です。早坂家は6人、それぞれの日々が描かれています。
ネタバレにならない程度に、私がぐっと来た一文を。
「琴美、あなたはもう、早坂家の長女じゃなくていいのよ」
お母さんが、長女である琴美に投げかける言葉です。
男女問わず、あなたもひょっとすると意味は多少違えども、いつかこの言葉を、誰かにかけられるかもしれませんね。
この本では長女である琴美が、全体の話の一本の細い線でつなぐ、そんな役割を持っています。
最後には、なぜこの喫茶店が「星やどり」という名前なのか明らかになります。
朝井リョウさんの本は、若い人には読みやすい文体だと個人的には思っています。ゴールデンウィークの長い休暇、初夏の日差しのお供にいかがでしょうか。
生活が苦しいので、生活費と本代、活動費に当てます。ありがとうございます。大切に使わせていただきます。