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緊急事態宣言は「現代の雨乞い」である

ゴールデンウィーク最終日ですが、皆さまお休みは満喫できましたか?

東京都、大阪を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置(マンボウ)が出されて心理的な制約となり、遊びに行けない人、外に行っても楽しめない人もいたのではないでしょうか?

今回は例の感染症に対して、緊急事態宣言が政治的に持つ意味を考えてみたいと思います。なおこれは100%私の主観ですので、論文や調査データなどはありません。事実ではなく解釈ですので、そこんとこをご承知いただける方は軽い気持ちで読んでいただければと思います。

さて、タイトルに思いっきり書いていますが、私の考えでは緊急事態宣言とは、現代社会での「雨乞い」、具体的に言えば為政者の権威付けのために行われているパフォーマンスです。いきなりこれだけ言われても飛躍しすぎてて意味わからん、となりそうなのでこれから説明していきます。

雨乞いとは

科学が発達していない時代(古代、地域によっては中世まで)、特に農耕社会において、天候に関する情報は共同体の存亡を決めるほどの重大な要素でした。特に雨に関しては、その年の食物の確保、いつまで皆が生きながらえるのかという最重要事項です。

そして多くの場合、古い時代に政治のリーダーとなったのは、超自然的な力を持つ(と信じられていた)神官、シャーマンなどでした。彼らは知識層として占星術(実際は星の運行の知識)や季節の周期といった、天候を予測する情報を独占しており、宗教的な儀式を交えて被支配層に天候の情報を伝え、それを特別な力と信じる民を導いて行きました。占星術や暦が始まった背景には、このような情報を整理する必要もあったと言われています。

特に雨が降る時期は重要で、干ばつ(日照り)が続くと神に祈りをささげる雨乞いの儀式が、世界各地で行われていました。雨乞いを行う場合も、日照りが続いたからすぐに行うわけではなく、「そろそろ雨が降ってもおかしくない時期だな」という頃合いを見計らって実施されることが多かったようです。

また、雨乞いには多くの場合供え物が必要で、ただお願いするだけでなく代償を差し出すことで願いが成就する、という形式を取っています。これは「供え物をした→神が願いを聞き入れた→雨が降った」という根拠づけになるため、民の信仰を強化する=宗教的リーダーである為政者の権威を高めることにも貢献していたようです。供え物は動物などの生贄や作物、長時間の祈祷や宗教的な踊りなど、雨とは関係の無さそうなものが選ばれており、演出に一役買っています。

緊急事態宣言と感染者数の推移について

この一年あまりで、日本ではすでに3度にわたり緊急事態宣言が発出されています。最初のものは感染者数が現在と比べて余りにも少ないので除外するとしても、第2回(1月)と第3回(4月)においてはいずれも発症日で見るとピークアウトした後に緊急事態宣言を出しています。「そのこころは?」ですが、すでに緊急事態宣言を出した時には減少に転じていた→緊急事態宣言を出したから感染が減ったとは言えない、ということです(とっても大事なので、ピンとこない人はよく反芻して下さい)。曇りまくった心の眼で見ると、感染者数がそろそろピークだな、という頃合いで緊急事態宣言を出す→すぐに感染者が減る→自粛したおかげ、という結果が手早く手に入る、ということになります。

例えば、昨年末から感染者が急増したケースでは、PCRでの新規陽性者数ピークが1月4日、逆算して発症日のピーク(4-7日遡る)は年末の12/27頃と推測されます。ですが緊急事態宣言の発出は1/7に決定、実施は1/8です。この頃にはすでに発症日ベースでの感染者数は下降線に入っていました。

また、直近、第3回の緊急事態宣言は4/25からですが、今回は4/30、5/3に陽性者1,000人を超え、この近辺で検出のピークを迎えたと考えられます。発症日は4-7日程度さかのぼるので、やはり4/25近辺が発症日別ではピークになる可能性が高いと言えます。まだ日数が経っていないのでこれから数字がブレる可能性もありますが、発症日で見れば、緊急事態宣言を出したから感染が減少した、というにはちょっと無理があるのではないか?という気がします。

※ただし、感染者数の伸び自体が緩やかで、そもそも宣言を出す意味がどれだけあったのかという話もありますけどね。

とにかく、減少がある程度見越せている時点で緊急事態宣言を出す、という姿勢は、「そろそろ雨が降る時期だな」と見計らってから雨乞いをする姿と重なります。

ということで小池卑弥呼さんの雨乞いに心の安らぎを求めている方は、日々の感染者数だけでなく、逆算していつ頃が発症日のピークになりそうか、確認してみていただければと思います!

また、これは最近の感染症についてだけでなく、身の回りでの出来事でも使えます。トラブルが起きた際は、収束のめどがついてから何でもいいので印象に残るスタンドプレイをして下さい。雨乞いにならって、①めちゃめちゃでかい焚火をして3日3晩踊り続けるとか、②羊とかヤギとか豚なんかの生贄を祭壇で燃やす、③どこかの水源に宝物を沈めるなど、本当に何でもいいです。むしろ本題に関係ないものほど宗教的なありがたみを増すので、おすすめです☆

もちろんそれでドン引きされたり、ヤバい目で見られるようになったら自己責任なのでよろしくお願いします!

ではでは

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