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THE Wに出た話 #11 舞台

ようやく舞台です。本当に出ます。

前回、意気揚々と会場に向かった私たち。まだ気恥ずかしさもあったので呼んだのは私達の仲人でもある友人のみ。友人と友人の旦那さん、この2人が私たちの最初のお客さんでもあった。会場前で待ち合わせをして、2人に挨拶をした後、受付へと向かった。2000円のエントリーフィーを払い、音源はないかと、ネタに必要なものなどを確認された。

「サンパチのみで、イタツキ、、、じゃなくて、あっ、メイテントビダシで大丈夫ですね?」

「え??」

私達はド素人すぎて聞き返した。

板付きとは、開演スタートで幕が開いた時にすでに舞台の上に演者が立っていることです。「板」とは、劇場の床が木材の板であることが所以で、そこにはじめからいるので板付きです。そこから派生して、テレビ撮影などでも、カメラが回った状態の時に、既に画面に演者が映っていることも板付きと言います。
メイテン飛び出しつまり、「明転飛び出し」は暗い状態から→ステージが明るくなったタイミングで芸人が「どーもー!」と出てくる登場の仕方。基本的に漫才で行う。逆に「暗転板付き」は暗い状態から→ステージが明るくなったらもうステージにいる(板付いてる)状態の登場パターン。こっちはコントでしか使われない。

もう、わからない事だらけである。基本も知らずに見切り発車で会場まで来たしまったアマルナム。それでも何となく理解し

「あ、はい、そうですね。だ、大丈夫です。」と返した。

周りの方々に目を向けるともう衣装の派手な服を着た人や、大道具にっといってもいいほどの小道具を持った人、しかも、もちろん全員女性。特殊な空間でしかなかった。時間になると会場の二階の控室に通され着替えをした。

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私たちのエントリーナンバーだったがその前後にはThis is パンの吉田さんやキンタロー。さんがいた。ミーハーなのでナチュラルにキンタロー。さんに話かけ、「お疲れ様です。今日初めてなんすよ〜」と絡みにいった。ほぼ素人である私達に優しく少し甲高い声で「えーーそうなんだ!頑張ろっ!」って声をかけてくれた。(なんで良い人なんだ。)


本番。

司会の「アマルナン〜どうぞっ!」の声で小さな声で「よしっ!楽しも!」とまりなの小さな声がけと共に明転飛び出しをした私達。

「はいどうも〜普段は〇〇でバリバリ働くキャリアウーマンことオモロー大塚と」

「普段は〇〇でキラキラ〇〇してます、エフーユー
エヌッエヌッワイ。ファニー日向です。」

男性のお客さんが多い中での漫才ではあったが、緊張は一切なかった。

順調に漫才をしていると思ったが、、、、
若干まりなの声をマイクが拾っていない感じがしていた。
私はボケかつ元々声量があるが、私が作った漫才のツッコミ自体ぼやきに近い量多めのツッコミだった。それゆえ、聞こえないとボケの私が一人でぎゃーぎゃー言っているだけになる。

なんとか、2分を終えて舞台袖に戻ってきた私達。舞台に立つ、客前という高揚感は半端なかった。

興奮冷めやらぬ中控室に戻り、ほかの出場者のネタが映し出されているモニターを横目に衣装から私服に着替えた。

この後意外な事、起こります…。

続く。

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