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【講座レポ】管理しないマネジメント、プロジェクトを成功に導く秘訣は個々の経験に宿る。「パターン・ランゲージ」を活用したプロジェクトマネジメント講座〜ひなたMBA「つなぐマネジメント」①〜

2023年度ひなたMBA人材育成講座個別スキルプログラムがいよいよスタート。秋晴れの9月19日(火)、会場のホテルニューウェルシティ宮崎へ、宮崎県内各地から多様な職種のビジネスパーソンたち27名が集まりました。

経営者層向け講座「つくる経営」シリーズと、中堅〜管理者向け講座「つなぐマネジメント」シリーズの2プログラムで個別スキルを伸ばしていく本プログラム。今回は、「つなぐマネジメント」第1回講座。講師は、宮崎県都農町でまちづくり×教育を軸に数々のプロジェクトを運営している株式会社イツノマの中川敬文さんです。

<講座詳細>
■テーマ:チームの創造性を上げ、成果を出すプロジェクトマネジメント
■講 師:中川 敬文(株式会社イツノマ)
■開催日:2023年9月19日(火)10:00〜17:00
■会 場:ホテルニューウエルシティ宮崎(関之尾)

<講師プロフィール>
中川 敬文氏(株式会社イツノマ 代表取締役

東京都出身、関⻄学院大学社会学部卒業。新卒でポーラ入社。26 歳で新潟県上越市に移住、国内最大規模の商業集積開発。1999 年 UDS 入社、2003 年より代表取締役。キッザニア東京立ち上げ、まちづくりの企画・建築プロデュース。2020 年宮崎県都農町に移住・起業。グランドデザイン、廃校活用、デジタル・フレンドリー(グッドデザイン賞BEST100)、キャリア教育(文部科学大臣表彰)、HOSTEL ALA 経営、こども参画まちづくり推進
参考:中川氏noteはこちら
参考:TABIPPO「元UDS代表がはじめる10,000人のまちづくり。〜宮崎県・都農町〜


すべて実体験!講師自身のプロジェクト事例を聞く

講師の中川さんは東京都出身。関西の大学を卒業し、新卒で入社した株式会社ポーラで事業開発部に所属。あの「MINTIA」はその当時に開発した商品なんだとか。
移住・転職後は企業の経営に関わる役職につき、数々のプロジェクトの成功から会社倒産、民事再生を直接経験しながらまた立ち上がり、事業を軌道に載せてきた中川さん。
まずは自己紹介で、自称「ジェットコースターのような人生」を惜しみなく話してくれました。

※中川さんをもっと知りたい!という方はコチラをぜひ!

会場がひときわ引き込まれたのは、誰もが知る「キッザニア東京」立ち上げ時の話題。

「このプロジェクトのポイントは“未知のチャレンジにいかに人を巻き込めるか”でした」

キッザニア東京の筆頭株主であったUDSの代表取締役だった中川さんが、プロジェクトメンバーをどのように組織して、どのような世界観を共有し、どういう切り口と手法でスポンサー50社を集めたのか。プロジェクトの現場を担うメンバーたちのマネジメント方法など、さまざまなプロジェクトとそれにまつわるデザインやマネジメントのポイントをご紹介いただきました。

そんな数々の事例紹介から、次第に今回の本題に近づいていきます。

「そもそもプロジェクトって、何を指す言葉だと思いますか?
プロジェクトマネジメントって、何をするのでしょう?」

言葉に対する曖昧な理解を、それぞれがイメージや思いをアウトプットしながら、次第にその輪郭が現れてきました。


「パターン・ランゲージ」に挑戦!

午後は、それぞれの経験からプロジェクトマネジメントに対する秘訣を抽出してパターン・ランゲージをつくります。

パターン・ランゲージとは、

「個人がもっている暗黙知や経験知(過去の成功パターン)を共通言語化(ランゲージ)し、共有・継承しやすくしたもの」

コツやノウハウを個人や組織で秘めたものにするより、みんなで共有した方が、みんなで高め合えるよね、という考え方です。
※詳細は中川さんが説明しているnoteをご参照ください。

まず午前中の講座の内容を踏まえて、それぞれから挙手で中川さんにインタビュー。質問に対する答えから“キーワード”になりそうなポイントを見つけ、書き出していきます。

次は、グループ内でプロジェクト経験者にインタビューをしてさらにキーワードを拾い出します。
出てきたキーワードを分類しながら、プロジェクトマネジメントにおけるパターンシートを各グループ3枚ずつ作成しました。

「パターン名はよりキャッチーに。伝わりやすく。
誰をターゲットにつくるのか、が大事ですよ」

中川さんのアドバイスのもとパターンシートが完成したら、発表タイム。
発表したものが完成、ではなく、「もっとこうしたら伝わるね」「他にいい言葉はないかな?」と参加者全員で作り上げていくライブ感に会場は一体となりました。

何より大事で、難しいのが「人」

この短時間でつむぎ出された12のパターン・ランゲージに、中川さんも絶賛! 通常は数ヶ月かけて作り上げるものなんだとか。
講座の締め括りは、人事と経営の両方をやってきた中川さんが、これまで何より心を砕いてきた「人」のマネジメント手法について。

UDSでは社長として最大300名のメンバーと年2回の1on1(個人面談)。家族をも巻き込みながら、組織の一人ひとりとのつながりと成長そのものが会社の成長ととらえたその思いや目的は心に染みる内容でした。

講座終了後も、参加者たちは直接中川さんと会話したり、他の参加者に積極的に声を掛け合う姿も。学びを共有した仲間として今後もつながり知見を共有し、宮崎の産業界を牽引するコミュニティーに発展していくことを期待しています!

ご参加いただき、ありがとうございました!

次回のひなたMBA「つなぐマネジメント」講座②は
10月10日(火)10:00〜17:00
■テーマ:「PR戦略のためのコンセプトメイキング」
■講師:志伯健太郎さん(GRIDER代表取締役)

■参加申込み締切:10月7日(土)

…となります。こちらもお楽しみに!


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取材・構成・執筆:矢野 由里
撮影:窪田 彩香

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