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ハレの日のお化粧

きっちりしたお化粧が苦手で。

まだ20世紀だった頃に着たウエディングドレス。
プロの方に、
初めてきちんと施していただいたメイクは、
つけまつ毛がばさばさした濃いお化粧。
一度は着てみたいと思っていたけれど、
試着時のほぼすっぴんで撮った写真の方が
親しみを感じました。

それから10年ほど経って、
美容室に置く営業用のパンフレットに
素人モデルとして夫婦で参加させていただいた時、

私はやはり濃いメイクを施されました。

日本を出た後の二十代は、
日焼け止めを塗っただけのほぼすっぴんで過ごし、

子どもができて落ち着いた頃から
BBクリーム程度のお化粧で生きてきた私です。
正直、
アイライナーやつけまつ毛などを使うお化粧は苦手。

意識を持って、技も向上させながら
お化粧している方にコンプレックス、
もしくは、
お化粧を重要視せずに生きてきて申し訳ない
という気持ちをもっております。

しかしまあ、
厚化粧の自分というのは「嫌い」というカテゴリーに入れて、
ずっと持ち歩いてきましたが、
最近、
ちょっとした変化が。

以前働いていたホテルの仲間が、
アップした写真を見たのです。

それは、
彼女の娘さんの結婚式を写したものでした。

顔立ちのはっきりしたフィリピン人女性の彼女が、
素敵なドレスに身を包み、
しっかりと濃いお化粧をしていました。
そして、その彼女の顔が、
私の脳内で自分の顔にシンクロしてしまったのです。

そうか、こういう祝い方があるんだ

彼女もそれほどメイクをするタイプの人ではないはず。
しかし、ここぞという時にしていた「お化粧」。
誰か大切な人を祝うためであれば、
それは素敵なプレゼントでもあるのだな、
と強烈に胸を打たれました。

そういえば、
私の妹の結婚式の時、
夫と2人で立会人をさせてもらいましたが、
夫婦でちゃんとしたものを着ようと準備しました。
それは夫からの提案で、
私自身は自分の着るものにお金をかけることに
躊躇する気持ちがありました。

しかし、
「ちゃんとする」ことも祝いの気持ちを表す方法の一つだ
と言われて納得し、
ハレの日を迎えたのです。

自分のための厚化粧には、
やっぱり心地よさを感じませんが、
誰かのためであれば良いものかもしれない、
と思う今日この頃なのでございました。


もう10年前か…



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