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配信停止か?プライムビデオで見る「園子温監督作品」7作品レビュー

映画業界のニュース・・悪い方のね。

映画監督の榊英雄氏。俳優の木下ほうか氏と最近立て続けに「性被害」が明るみになってしまった。

「ギョーカイではやっぱりこんなこと当たり前なの?」

そんな声が大きくなった世間で、また大御所?が告発された。

映画監督の園子温(そのしおん)氏が、出演女優らから告発されました。

「主演女優にはだいたい手を出した」とニュースになり世間の反応は「ですよね、だって園子温だもん」という反応でした。

私もこんなに「やっぱりね」と思う人は他には想像できないほどです。

立て続けの「性被害」のニュースで被害者の女性が「今が告発のチャンス」と思ったのか、週刊誌がここぞとばかりにスクープをぶっ込んだのか・・真相はわからないですよね。

ネットリテラシーが問題になっている昨今。園子温氏もことも、他に告発された人に対しても無碍に「叩いて炎上させる」こともしてはいけないと思いますけどね。芸能界の闇はもっと深い。

真実はどこにあるかわからないですからね。

今回の告発で99%は園子温氏が「悪」で1%の可能性で「はめられた」こともありますからね。

まぁ告発の内容が全て真実だとしても、どんな悪人だったとしても「ネットリンチ」はやめましょう。

そんなわけで・・・

今回のニュースでもしかしたら「園子温監督作品」が配信停止になる可能性があるので・・。

プライムビデオで見れる「園子温監督作品」を紹介してみようと思います。

1・TOKYO VAMPIRE HOTEL(2017)

作品概要(キャスト、主題歌等)


全10話(1話30分)
主演 夏帆・満島真之介
出演 冨手麻妙・神楽坂恵・安達祐実・森七菜・斎藤工・松井玲奈・中川翔子・桜井ユキ

主題歌:MIYAVI「Bumps In The Night」
OPテーマ:tricot「TOKYO VAMPIRE HOTEL」

企画・制作: 日活株式会社

作品内容


まずは独占配信のAmazon originalの園監督初の完全オリジナル脚本の作品。

今や主演をつとめる森七菜のデビュー作ですね。森七菜ファンはこれだけでも見る価値ありです(笑)。

後半の8話から登場です、可愛い。ちゃんと重要人物です。

作品は「地球と人類の滅亡を図る吸血族と人類の戦い」

第一話の冒頭から怒涛の園子温節。しょこたん演ずる殺人鬼・ギガが飲食店にて血塗れの銃乱射の映像は園子温作品好きは一気に引き込まれるでしょう。サイコパスしょこたんの怪演は見ものです。

セットもキャストも豪華で、銃撃&剣劇アクション。ワイヤーを使ったド派手な演出は結構Amazonの本気が見られます。

レビューは星2.5・・・1、2が過半数を占めてますが、それは園子温監督の作品「今に始まったことではない(笑)」

賛否が分かれて当然なんですよね。好きな人は好きでいいんですよね。

ストーリーとか設定とか度外視で、極彩色の映像美と「血がドバー」っとでるそんな勢いで最終話まで感覚で見る作品だと思います。

当然、かなりの「エログロ」なので、苦手な人はもちろんやめておきましょう。

ドラマの特別編集版『東京ヴァンパイアホテル 映画版』も配信してます。

2時間21分にギュッと凝縮しているので、更にスピード感がマシマシですね。

サクっと体験したいなら、こっちがおすすめですね。

『TOKYO VAMPIRE HOTEL』を観る ▶︎▷▶︎
『東京ヴァンパイアホテル 映画版』を観る ▶︎▷▶︎

園子温監督『東京ヴァンパイアホテル』 90秒予告 | Amazonプライム・ビデオ


エッシャー通りの赤いポスト(2021)

紹介に入る前にひとつ。

「プライムビデオで観れる」と銘を打っておきながら最後の作品はまだ上映中。
まだ配信も、レンタルも、円盤のリリースも決まっていません。

今回の「園子温の報道」により、今後の対応がどうなるのかわかりませんが、個人的に傑作。

若い新人俳優たちの熱演には罪はない。
そう思うのであえて最後の紹介をこの作品にさせていただきます。


作品概要(キャスト、主題歌等)


出演:藤丸千・黒河内りく・モーガン茉愛羅・山岡竜弘・上地由真・縄田カノン・鈴木ふみ奈
監督・
脚本・編集・音楽:園 子温

上映時間:146分
劇場公開:
2021年12月25日


作品内容(あらすじ・解説)

エキストラでいいんか!?
人生のエキストラで!?立ち向かえ――

鬼才のカリスマ映画監督・小林の新作映画『仮面』。演技経験を問わないオーディションを開催。
浴衣姿の劇団員、小林監督の親衛隊、俳優志望の未亡人、殺気立った訳ありの女、など個性的な面々がオーディション会場に押し寄せて来る。

脚本作りに難航する小林の前に元恋人の方子が現れ、脚本の続きを書いてくれるという。
方子に励まされながら『仮面』に打ち込むが、エグゼクティブプロデューサーからの難題を強いられる。
自暴自棄に陥った小林は、姿が見えなくなった方子を探すが……。


今作は「園子温監督ワークショップ」から選出された役者志望たちで作られた作品。わずか2週間で697名の募集があり、その中から51名が選抜された。『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』などのその奇才を奮ってきた園子温節全開のインディーズ映画への原点回帰と称されるほど、映画愛に溢れた青春群像劇となっています。

エログロ・バイオレンスの方向性ではないが、それでも園子温の集大成かつ新境地だと思える。

146分の長編、51人の承認欲求の塊のようなキャストたちをうまく着地させたのは力技でもあり、奇才の巧みな采配によるものですね。

藤丸千さんと黒河内りくさん。この二人は今度も大成するだろうなぁと思う。まさに新世代の原石。

そして昨年、松田龍平さんと結婚を発表したモーガン茉愛羅(まあら)さん。

実に開放的かつ魅力的な演技。本業はモデル・フォトグラファーで、役者としても活動はごくわずか。

なんと映画は今作で初!もっと彼女の演技をみてみたいと強く思いました。

・・とはいえ、先月に第一子が誕生したばかりですね。おめでとうございます。

作品はまさにカオス!観る者を平然と置いてけぼりにしていきます。

わからん人にはそれでいい。と、久しぶりに尖った園子温の世界が味わえました。

劇場公開ももう終盤。上映館を探すのはもう大変でしょう。

いずれオンデマントにもくるでしょう、それまではお預けですね。もう一度、きちんとみて考察したいなぁ。

エッシャー通りの赤いポスト(予告編)


まとめ、作品は監督ひとりの物じゃない


園子温の今回の報道により「もう彼の作品はみない!」その感情ももちろん当たり前です。
「監督」というのはやはり作品の柱です。でも監督の私物ではない。
キャスト・スタッフ・制作会社・配給会社、そしてその作品を愛する人々。たくさんの人の気持ち、それぞれの想いが集約され成り立っているもの。

映画やドラマ、関係者ひとりの不祥事で「連帯責任」のようにその作品を闇に葬るようなこの潔癖なコンプライアンス社会は異常な気がします。
そして報道から「で、どの女優が被害を受けたんだろ」と興味本位で傷口をえぐるような詮索もしてはならないんですよね。

冒頭でも書いたように
「告発の内容が全て真実だとしても、どんな悪人だったとしても「ネットリンチ」はやめましょう。」
そしてこの報道を受けても「それでも園子温の作品は好きだ。いいものはいい。これからもみたい。」と思う人もたくさんいる。そういう人も無闇に否定、攻撃してもいけないんですよね。

作品に罪はない。という言葉よりも
「否定も肯定も自由なエンタメの世界でいて欲しい。」それが願いですね。

ご清聴ありがとうございました。

ひなた


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