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その医療、受ける必要ありますか?

こんにちは。社会福祉士、精神保健福祉士のHinaです。寒暖差が大きく体調を崩しやすい時期ですね。皆様、風邪など体調を崩していませんか?今日は、医療費のお話をしたいと思います。


◇寝れば治るのに受診する

先月の話になりますが、Voicyパーソナリティの梅澤さんが「医療費の窓口負担の見直し」をテーマに発信されていました。

この放送を聞いた時、コンビニ受診という言葉を思い出しました。

コンビニ受診とは、一般的に外来診療をやっていない休日や夜間に緊急性のない軽症患者が病院の救急外来を自己都合で受診する行為を指します。

平日の昼間に体の不調を自覚しながら「日中は約束があるから」、「夜の方が空いているから」等を理由とし、休日や夜間に重症者の受け入れを対象とする病院の救急外来を自己都合で受診する行為です。

http://www.joetsu.niigata.med.or.jp/medicalnavi/zikan/conveni.html

緊急性の低い医療を受ける人が増えている印象があり、今回この放送を元に考えを深めようと思ったのです。

・放送はこちら↓

私の上司は、2歳の娘さんを持つママです。管理職という立場と、元々持っていた仕事熱心なマインドが相まって、昼休みはほとんど取らず時に昼食は食べず、日付が変わる直前まで仕事をしています。よっぽどのことがない限り休まず、体調が悪い時も仕事の合間に受診することも多々あります。
そんな上司、体調にもかなり無理がきているようで、最近度々体調不良を訴えています。天気が悪い日は必ず頭痛薬を飲んでいますし、少し寒暖差が大きな日が続くと喉を痛めて声が枯れています。そんな時、「頭が痛くて仕事にならないから休む」ではなく「ちょっと病院に行ってから出勤します」というLINEに、私はいつも疑問を感じていました。
家で寝ていれば治る症状なのに、病院に行くの??と。

◇体調が悪くても休めない

決して、私の上司は病院を過剰利用している!!と言いたいわけではありません。むしろ問題なのは、「ちょっとした体調不良なら受診して急いで治し、出勤しなければならない」空気の方です。
私が学生時代アルバイトをしていた回転寿司では、体調不良で休みたい時には代わりを見つけなければならないというルールがありました。「39℃の熱があるので休みます」とガラガラの声で電話をしたら、「代わりを見つけてもらわなきゃ困るよ」と長い時間説教されたことを思い出しました。体調不良でしんどい中、そんなことできるわけもなく、結局変わりは見つからず。発熱しているのに無理して出勤したこともあります。「発熱しているという病院の証明書を持ってこい」と言われている先輩もいました。

急な病欠で困るのもわかりますが、体調が悪くても出勤しなければいけないという風潮が、緊急性も必要性も低い受診を促しているのではないかと思うのです。
そしてこれは個人レベルの意識に問題があるわけではなく、大きく捉えて労働環境自体に問題があるのだと思います。

◇需給バランスの変化を受け入れるべき

小さな体調不良にも対応できる医療の体制を整えたい気持ちは山々ですが、実現は限りなく不可能に近いのが現状です。生活保護も障害者支援も児童手当も全部含めてできることなら全部補助したいところですが、継続できない支援を無理に続けていても意味がありません。
提供側にそのキャパがない、ということを受け入れ、私たち自身も医療福祉サービスを有料で受けることにもっと慣れていかなければいけないのです。
かつて高齢者の医療費が全額無料だった頃、病院を高齢者の集いの場のように活用する人が増えてしまったと聞きました。無料にしたり負担額を減らしたりすることは、使い手の「有償のサービスを受けている」という意識を奪います。私の施設に通う精神疾患を持ったクライエントの中にも、生活保護や自治体の制度により医療費を負担していない人が多くいます。彼らの多くは、お金を払って能動的に受診している意識は全くなく、義務教育のように受動的にただ診察を受けています。そこに「支払い」という過程が存在しないからだと思います。

今一度、お金を払って医療を受けることが必要な時代になってきているのではないかと思います。窓口負担が減ることがいいことなのか?多くの人に考えてもらいたいなと思いました。

では、また💐


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