「ソロ活」って特別なことではなく、私にとっては普通のことなんだけれど

一人の時間を大切に過ごす「ソロ活」という言葉が注目されているらしい。

「ソロ活」とは、単独を意味する「ソロ」+「活動」の略。誰かと一緒にではなく、ひとりで好きな場所へ行き、ひとりで好きなことをして、有意義な時間を過ごすことを指します。

この「ソロ活」という言葉はかつて「おひとりさま」と言われていたと思うが、いつから「ソロ活」という言葉に変わったのだろうか。これらの言葉はなぜか「女性」に対して使われる。それは「男性=ひとりで行動する」「女性=誰かと一緒に行動する」というイメージがあるからなのだろう。

ネットで「おひとりさま難易度ランキング」という図を見つけた。テレビ番組で特集されていたものと思うが、そのまま貼り付けてはいけないと思ったのであらためて書き出してみた。

図1

この表を見たときに驚きがあった。正直どの場所もひとりで行くことに抵抗がないと感じたからであるが、本当にひとりで行動することに抵抗を感じるのだろうか?。私個人の意見であるが書いてみることにした。

■レベル1

_映画

映画はひとりで観たいと思う。劇場では映画上映中にそのストーリーのことを話し合うことはないし、また誰かと一緒にいるとストーリーに入り込めないいような気がする。かつてはデートといえば映画と言われていたが、好む映画が違うことがありその場合どちらかが妥協しなくてはいけない。それであれば約二時間一緒に映画を見るよりも、その時間分ゆっくり食事をしたり話をしたいと思ってしまう。

最近ではプライムビデオのような配信サービスが充実しており、劇場に足を運ぶことが少なくなった。好きなときに好きなものを見るという生活が当たり前になってしまったためか、映画はひとりで観るものとインプットされているところがあると思う。

ただ、観た後に感想を語りあいたい気持ちはわからないではない。

_家系ラーメン、牛丼屋

ラーメンや牛丼は好きだが食べに行きたいと思ったことがない。それは食べたらすぐに出なければいけないような慌ただしい雰囲気があまり好きではない。外食に求めるものは「ゆったり」といった気分転換の場と思っている。ひとりで行くかどうかより、自分の意志で行くことはないところかもしれない。

_回転寿司、ファミレス

回転寿司やファミレスの一部はタッチパネルで注文ができる。店員と話さずに食べることができるという理想的な空間だと思っている。ひとりで行くことに対して全く抵抗はないが、回転寿司やファミレスに行くなら「スイーツを食べに行きたい」という偏食気味の私はなかなか行く機会がない。

_カラオケ

ひとりで行くことに抵抗はないが、私にとってカラオケは「私の歌を聞いてもらうもの」という勝手な思いがありひとりカラオケは一度も経験したことがない。

■レベル2

_食べ放題

食べ物の好き嫌いが多くまた量が食べられないために、食べ放題にはほとんど行ったことがないが、たぶんひとりでも行ける場所だと思う。

_ラーメン二郎

ラーメン二郎は未だに行ったことがないが、あの量としつこさのイメージがあり好みの味ではないと予想しているために行ったことがない。「家系ラーメン」のところで述べたが慌ただしいところが苦手なのと、行列が苦手なため、たとえ誰かと一緒でもたぶん行かない場所かもしれない。

_サウナ(健康ランド)

サウナというよりは設備が揃っているスーパー銭湯が好きであり、日頃の人付き合いなどから開放されたいという思いで行くためにひとりで行きたい場所。体を洗う、湯船に浸かる、サウナに入るなどは人それぞれの好みの時間などがあるだろうし、それを待ったり待たれたりするのは、ストレスを感じてしまうのではないかと思う。なかなか行くことができないが自分の世界に入るには一番の場所のような気がする。

■レベル3

_キャンプ

インドア派の私は、生まれてから一度もキャンプをしたいと思ったことがないために、間違いなくひとりで行きたいと思わないだろう。

_ボウリング

ひとりで行くことに抵抗はないが、なかなか行くきっかけがない。ちなみにボウリングは上手でもなく下手でもなく中途半端な点数を出してしまうために全く面白みがなくボウリング大会などでは全く受けない。

■レベル4

_海水浴

ひとりで行くことに抵抗があるかどうかよりも、先に書いた通り私はインドア派であるために行きたいと思ったことはない。今となると日焼けが非情に気になるし、水着になるのも抵抗がある。しかし三十年前だったらまた違っていたかもしれないが、ナンパされてしまうかもしれないので、やはりひとりでは行けないかもしれない(妄想)。

_高級寿司

今の私には敷居が高くて行けない。もしも高級寿司に合う生活ができるようになり、時価のネタを気にしないで食べられるようになったらその味を味わうためにひとりで行きたいと思う。しかし生の魚が苦手であり回転寿司でも生の魚は食べない。きっと高級寿司店であれば美味しく食べられるのではないかと期待している。その日が訪れるのかはわからないが。

_クラブ

バブル期のディスコと呼ばれていた時代には何度か行ったが、楽しんでいたというよりは流行りのものに触れたかった。もともと人が多く集まる場所が苦手なために今後は誘われたとしても行くことはないと思う。

■レベル5

_フレンチのコース

フレンチのコースに何を求めるのかによって異なるのだと思う。コースそのものを味わいたいためであればひとりで行くことに抵抗はなく、またその雰囲気を味わいたいのであれば抵抗があるのだと思う。ただそのコース設定が「二名様から」と書かれているのであればそれを強行してまでは行かないだろう。

_ディズニーランド

好きな人はひとりで行っている人が多いのではと思う。私はそれほどディズニーランドに興味があまりないため子供が小さいころに行ったきり。ディズニーランドに何を求めるかなのだと思う。目的の乗り物にのりたい、ショーが観たいというのであればひとりで行くことに抵抗を感じないと思う。

もともと誰かと一緒に行動することがなく、どこかに行くときはひとりが多いためにあまり参考にならないかもしれないが、食べたい、体験したい、見たい、歌いたい、遊びたいなどの明確な目的があるのであればひとりで行動したほうが気兼ねがないと実感している。

これらの場所が難易度として挙げられているのは、友達同士やカップル、また家族連れで行くものと脳内で定義されており「この人ひとりでかわいそう」と思われていると感じるからなのだろう。ただそう感じるのは自分自身が他の人に対して同じように感じているからなのかもしれない。そうやって自分自身が作り上げる妄想にとらわれているだけで、実際は他の人のことに対していい意味で興味がないものと思う。

もちろん、一緒に過ごしたい思いはある。一緒にいたい、話したい、共感したいという一緒の空間と時間を共有することはとても楽しく幸せなことと思っている。

しかし「ひとりで行動すること」「一緒に行動すること」のどちらも充実した時間を過ごすことができ、どちらが幸せなどと比較したりマウントすることではない。だから「ひとりで行動すること」をわざわざ強調することなく、「おひとりさま」や「ソロ活」という言葉が不要になる時代がくることを願っている。

余談であるが、ひとりで行くことに抵抗を感じるかどうかよりも、物事にあまり興味を持っていない、また好き嫌いが多いことに改めて気付かされ愕然とした。